サムライ8 八丸伝 第41話 侍・七志 感想⑤
「それより大丈夫?
宇宙で会う約束したけど
いきなりノーパンで
ピンチなんて…」(七志)
「…は?」(八丸)
「刀を持ってないのは
パンツ穿いてないのと
同じだって
前に…」(七志)
「ああ……
……
パンツどころか
全部アタって奴に取られちまった…
……
大切な姫も攫われて――」(八丸)
「……」(七志)
「烏枢沙魔流の事は
葉芽道さんから聞いたよ
アン姫の事も……
君の――お父さんの事も」(七志)
「今度は
ボクが君を助ける番だ
ここを一緒に出て
アン姫を助け出そう!」<スッ>(七志)
「……
背中を見ろ…
オレはここから出られねーよ」(八丸)
「……
もう引きこもるなんて――
うんざりのはずでしょ!」(七志)
「分かってる!
諦めてなんかねーよ!!
けどオレをここへ閉じ込めた奴は
伝説のオレの師匠ですら
勝てなかったような奴だぞ!
簡単にここから逃げ…」(八丸)
<スッ…>「君が言ったんだ」(七志)
「?」(八丸)
「……」(八丸)
<ス…>(ナナシ)
「刀を鞘から抜かない事には
切れ味は分からないって」<ズッ>(七志)
<ギン>(七志)
「!」(八丸)
八丸はナナシの存在を忘れていたばかりか「パンツ」のネタすら忘却の彼方で、七志が満を持して放り込んだのに「…は?」だもんね(笑)。ココ…ホントは七志が八丸の言った事を全て覚えてて一時だって忘れなかったよ!!っていうメッセージなのに、物語でもネタとしてもあれっきり使われて来なかったし、八丸が忘れてた…と言うよりは岸本先生が忘れてた臭い(笑)。「パンツ」のネタ振りが継続してたら七志と八丸の掛け合いがも少し盛り上がったのに勿体無いお話です。そう言えば八丸の「いざっ!!」だって近頃は聞かないし、岸本先生は天丼(お笑い用語で同じギャグやボケを二度、三度と重ねる手法)が下手杉。
全部覚えている七志と殆ど忘れてる八丸のコントラストが人としてのレベルを如実に示しているんだと思いますが、七志に関しては八丸との出会いが人生の大きな転機になり得たのもまた事実であります。LGBTQの引き籠り…。そんな七志を外に連れ出したのは確かに八丸であります。突然空から降って来て天井を突き破って現れた八丸と最後には戦車を刀で真っ二つにしちゃうなんて大冒険を経験して七志は大いに刺激を受けたんですね。そして、師匠・達麻のほぼ100パー受け売りで八丸の心に根付かないものでしたが、そこで八丸が投げ掛けた言葉の数々がそれ以降の七志の人生に多大な影響を与えた訳です。
八丸は右の耳から左の耳に抜けるタイプなので、偶々七志と行動を共にした時点で頭の中にあったセリフを何の考えもなく喋っただけだと思います(笑)。だから七志の渾身のオマージュが八丸には意味不以外の何者でもない訳です。しかしながら、いい加減の極みとも言える八丸みたいなアンポンタンとの出会いであっても七志にとっては人生の一大イベントでありました。これを見ていると七志の心構えの大切さがよく分かります。どのような案件であっても、それを「一期一会」に変えるのは受け手の問題なのです。その出会いを価値あるものにするか?そんな事もあったなーで終わらせるのかは貴方次第なのであります!!
七志の場合は、八丸への憧れを糧として日々精進し、侍になる為に努力を重ね、見事に侍になった後は侍としての精進を絶やさなかったのです。だから自性輪身なんてややこしいスキルが扱えたり、侍魂の真剣化も勿論できる!!ただ、侍魂の真剣化は切れ味が悪い!!(笑)八丸が達麻のアジトを守ってた門番ホルダーの外皮を試し斬りしてましたが、七志もその程度ですからね(笑)。きっとこれは自性輪身のトレーニングに重点を置いた所為じゃないかと思います。七志はこのタイミングで八丸を救出するミッション(仮)があっていろんな訓練をしながらここまでやって来たと思うのでいろいろと足りないのは仕方ないです。
まー…それにしても八丸なんていい加減なDQNであっても、七志がそうだったように…その出会いをどのように自分のものにして行くか?で人生とはこんなにも大きく変わるのだから、子供らの側に居る大人としては心せねばならんと思います。自分のちょっとした言葉や行動が近くにいる子供に多大な影響を与える可能性があるからです。何気ない言動が子供らの人生を変えちゃうんですよ!!子供らにそれをフィルタリングする能力がないのだから、大人が気を遣わないといけません。でも、将来目の前に現れた青年に既に忘れてた自分の与えた「一期一会」を感謝された時に僕も八丸みたいな反応しちゃうかも…(笑)。
或いは「おやじ狩りかッ!?」と身構えたりして(笑)。でも、少年少女もこれから経験する出会いは大切にして欲しいと思います。どんな物事も受け手次第なのです。不動明王の語録だと「どう見えるかだ(まだまだ心眼が足らぬ)」です(笑)。『NARUTO -ナルト-』でも波の国編において、「白」という少年に出会えたナルトと出会えなかったサスケはその後の人生を大きく違(たが)えました(「白」に関する考察参照)。人生は出会いと別れという「取捨選択」の繰り返しです。その中で大切な何かを必ず見つけられる!!必ず出会える!!それをどうにかして掴み取って欲しいと僕は思うのです。「一期一会」…それを忘れてはいけない。
続きまーす!!(「白」に関する考察は僕が一番最初に書いた考察…)
サムライ8 八丸伝 第41話 侍・七志 感想④
「八丸…上だよ」(七志)
「!」(八丸)
「……」(八丸)
「すごい状態じゃないか!
大丈夫なの!?」<スウ…>(七志)
「!!
誰だ!?」(八丸)
「ちゃんと口はきけるみたいだね…
ボクだよ ランキング2位のナナシ」(七志)
「!
あの…ナナシか!?」(八丸)
「お前っ…!
どうやってここに!?」(八丸)
「侍の分身…
自性輪身を使ったんだよ
ボクのは特別で気配を消せるんだ
誰にも気付かれない
隠密タイプなんだ」(七志)
「……」(八丸)
「ああ…ボクも侍になったんだよ!
立派な元服名ももらった」<フワ…>(七志)
「”七つの志”と書いて
七志って言うんだ」<ピッ…>(七志)
「…七つの…志――…
……七志」(それって…!
アンの兄ちゃんと同じ…)(八丸)
「ボクみたいな名前のない子は
皆この名に憧れてる
いつからかボクの街ではね」(七志)
「……
そうだったのか…」(八丸)
八丸は鍵も侍魂も奪われて抜け殻(自我は保っている)になっています。mjd失意のどん底に沈んでいます。そこに舞い降りたのが旧知の七志だったんですが、八丸はナナシの事を忘れてましたね(笑)。第2話「空からの訪問者」〜第3話「戦車入刀」で二人は友達になったのに…(笑)。ま…七志が侍になっててステルス性の高い自性輪身(分身)なんて特殊な状態で突然登場したから驚いたのでしょうが、ここは「誰だ!?」じゃなくて「まさか!?お前!!」の方が良かったよね(笑)。同じ侍ゲーを死ぬほど(一億対戦だっけ?)やり込み合ってNo.1とNo.2なんだから気付いてやれや!!と思いました(笑)。
ところで七志の自性輪身ですけど、七志のセリフからするとアタさんみたいな上級者や烏枢沙魔流の専売特許ではなくて侍が普通に使えるスキルのようです。それで七志の場合は引き籠りの頃から周りの人に無視されてきたお陰でステルス性が高いようです。ステルスというのは戦闘機などが目視で見え難い塗装を施したり、レーダーに発見され難い工夫を施す事を言いますが、七志のそれは更に気配を消せる「隠密タイプ」なんだって。もしかしてら今回の七志のミッションが不動明王直々のオーダーだったなら、作戦遂行確率を上げる為に免許DL時に不動明王が七志の与えたチートプログラムだったりする可能性もありますね。
七志自身も言ってますが、人間だった頃は周囲に無視されるのが苦痛だったけれども、それがこんな形で役に立つなんて皮肉ですね。ちょっと前だけどTVアニメ『東京レイヴンズ』という大変面白い作品が放映されてましたけど、その作品の終盤で普段は目立たないキャラ設定の百枝天馬君がその特性を「隠形術」として昇華させて単身陰陽庁に忍び込み幽閉された主人公・土御門春虎の脱出に貢献してその存在を強烈にアピールしたのとすごく似てます。これは視点を変える事で短所を長所に変える…非常に示唆に富んだ描写であり、それを物語の中核にある「陰陽術」とを上手く重ね合わせたストーリー展開が誠に秀逸でした。
それに長所とか短所なんて単一の価値観で決められたら七志のステルス能力だって日の目を見なかっただろうから、教育者は多様な価値観を養わねばならんと思います。そもそも何が良くて何が悪いっていう尺度も人によって異なる訳だし、時と共に変化してるのだから思い込みは排除しないといけません。そう考えると七志の師匠の存在感が高まります。八丸よりも侍歴が短い七志がこんなに上出来なんですから、余程上手く導いたんではないでしょうか?それは八丸における達麻と比べるまでもなく、七志はいい師匠に出会えたのでしょう。次のパートで七志から「葉芽道」の名が出るので若干心配ですがきっとすごい侍ですよ〜(震え声)。
それと七志の元服名ですが、「いつからかボクの街ではね」というセリフから思うに、アンちゃんの亡兄・七志が起源ではなく、アンちゃんのお兄ちゃんも「七志」に憧れて自ら拝命したのではないでしょうか。あれはアンちゃんの幼き日の記憶であっても10年以内ですし、アンちゃんのお兄ちゃんは「切腹の儀」に失敗して死んじゃって赤木城下の子供らに憧れられるようなストーリーも残せていないので、お兄ちゃんから「七志」に寄せて行った…と考える方がしっくりと来ます。お兄ちゃんが七つの「義」から「七志」を手繰り寄せたんではなく「七志」の名前のお約束で自分の「義」を絞り出したのではないかと。
あの時、アンちゃんはまだ幼かったのでお兄ちゃんが「七志」をパクったと気付けなかったのです(笑)。しかし、赤木城の武士隊に所属して、例のお堂のロッカーボールで七志が「切腹の儀」を執り行ったとするといよいよ葉芽道が七志に絡んでしまって怖いです(笑)。ま…しかし、野球でも名選手が必ずしも名監督にはならなかったりもするので、師匠になってみたら葉芽道が意外に上手だった可能性もあります。また七志は八丸と違ってちゃんとした教育を受けていてスタート地点がまるで違います。今となってはアレですが、八丸にファンダメンタルな教育が施されていなかったというのがそんだけ致命的だったという事なのですねー。
続きまーす!!
サムライ8 八丸伝 第41話 侍・七志 感想③
「これが八角の鍵だ
繋げろ」(アタ)
「!!?
は…八丸くんに何をしたの!?
か…彼はどこなの!?」(アン)
※ここ本文で書き漏らしてしまったのですが、「アンちゃん>八丸」の関係で利用価値があるというのが、単に○角らの姫(バフ役)として価値があるのか、もっと他の大人の事情の意味合いがあるのか?それか家事役としてなのか?世論を巻き込んだ大論争に発展しそうな気配です(ウソ)。しかし、アタさんの「侍は簡単には死なん」というのを受け容れるのが至難(笑)。
「安心しろ
侍は簡単には死なん
奴にも利用価値はある
お前ほどではないがな」(アタ)
「……」(八丸くん…!)(アン)
「さて…
この鍵から力を吸収するのだ」(アタ)
<ガチャ><ガチャ><ガチャ><ガチャ>
<スッ>「それと……
これが八角の侍魂だ
今後武器として使え」(アタ)
※ここも本文で書き漏らしちゃったんだけど、ハチマル的には侍魂にその侍の主体(=意識=心)が格納されてると考えていますが、それが侍の体の中になくて離れた場所にあっても八丸が意識を保っていられるのは通信によって八丸の体と繋がっているからだと思われます。戦闘シーンでも腹から侍魂を取り出して、時には侍魂を遠くに飛ばす局面(千ちゃんのロケットパンチとか)もあるので結構な距離でも大丈夫のようです(適当)。
<ズズズ>「はい」(一角)
<ダッ>(アン)
<ガッ>(アン)
「!?」(アン)
「オレ用だ
お前では抜けん」(アタ)
<ガチャ><ガチャ><ガチャ><ガチャ>
<フッ…>
「これで我々の欠けた穴が埋まり
完全な「7つの鍵」が完成する
さらばだ八角」(一角)
「……」(八丸)
アタさんが八丸から引っこ抜いた鍵を中央に立てて一角~七角(=○角ら)がそれを取り囲んで立っています。この鍵に対して○角らがそれぞれ個別に鍵を繋いで星型のネットワークを形成しました。ちなみに○角はマントに「♦︎」マークでナンバリングしてるんですね。顔が全く一緒だし、個性も乏しいからこうでもしないと見分けられないのでしょう。それにアタさんと話してるのが一角だけなんですよね。喋れないのか喋れるのに大人しいだけなのか?八丸みたいにガサツなのも嫌だけど、ここまで喋らない子も怖いです。もしかしてアノマリーとして発生した八丸が他の7つの鍵から奪った能力ってそれかッ!?と腑に落ちますけど(笑)。
しかし、八丸が鍵を抜かれた状態で正気を保っていられるという事は八丸の主体は鍵にはない。よく喋るとか無口とか性格諸々を決定する要素は鍵に含まれないと思われるので、八丸の鍵を繋いで○角らが回収するのは「マンダラの箱」の鍵の能力なのでしょう。だから、これを契機に○角らが雄弁になったりガサツな行動をするようにはならないと思います。アタさんが喋ってる時に頭をパカパカして鍵を出し入れしてフザケて欲しかったです(笑)。多分、アタさんだったら、そんな事をする○角をサクッとぶっ飛ばして、○角もそれで「やってはいけない事」を学習して自分の行いを修正していけると思うんですね。
昨今はコンプライアンスが厳しくなって教育者も窮屈でいけません。僕が子供の頃は授業中に煩いと廊下に立たされたし、僕の先輩世代は両手に水のいっぱい入ったバケツを持たされましたっけ。僕だってガサツで落ち着きのない子だったから問題山積で、先生のゲンコツ(第二関節の斧)や黒板用の大きな三角定規で頭を<ゴチン>とやられてタンコブ作りましたもの。その時はとても痛かったです。勿論、行動は自制するようになりましたし、その事があったから先生を恨むような事もなくタンコブも直ぐに消えて無くなりました。その時に味わった痛みなどおっちゃんになった今は嫌な想い出ではなく寧ろ好ましき想ひ出であります。
今じゃとっても実現しないだろうけど、僕はあの時叱ってくれた先生に感謝しています。確かに暴力はいけない事であります。でも、それを奮う人の心の中に何があるのかを僕らにも考える必要があるんじゃないでしょうか。それが「愛」なのか?「憎しみ」なのか?そして、その感情が何処から何処に向かっているのかも?僕らは目に見えない数多の感情を何とかして御しながら生きる生物であります。先生はそれを僕に教えてくれたんだと僕は理解しています。多分、そこで僕が学べなくても違う場所で気付けたかも知れません。でも先生は先生自身の手で僕に伝えたかったのだと思うのです。僕が他の場所で困ったりもっと大きな過ちを犯さないように…。
まー…僕みたいな半ちくの教育論はさて置きまして、このままだと八丸に分散された「マンダラの箱」の鍵の能力が○角らに還元されてしまいます。八丸の鍵に星型に繋がった○角達の「内なる宇宙」にキューブ状のキャラクターが現れています。その一つの面に黒い「穴」があって、それがどうもそれぞれの鍵の欠けたる部分を表しているようです。それに対して真ん中のキューブは八丸の鍵を表しているのでしょう。向こう側の面が見えませんが、黒い「穴」はないようです。○角らがそれぞれ6/7(=1–1/7)で、不完全に見えた八丸が7/7(=1/7×7=1)だと考えてて、この描写は非常に腑に落ちます。
しかし、これは「マンダラの箱」の鍵としての要素だから、これが八丸のポテンシャルにはあまり関係ないでしょう。ただ、八丸のとんでもない引力はもしかしたら「マンダラの箱」の鍵の能力が関係している可能性はあると思います。そして、八丸はこの状態でもう一方の不動明王の遺物である「パンドラの箱」の鍵でもあります(達麻の心眼により確定)。それが偶々なのか?何かしらの意味があるのか?は現時点で評価する材料が不足しています。その前に岸本先生がそこまで考えてらっしゃるかが極めて不透明でありまして、このままなかった事にされる可能性もあるので僕の心にしまっておこうと思います(書いちゃったけど)。
続きまーす!!
サムライ8 八丸伝 第41話 侍・七志 感想②
『よくやった
直ぐにマンダラの箱へ向かえ
その間に『7つの鍵』の力を
元へ戻すのだ』(カーラ)
「…ようやく
私も箱の場所を教えて
頂けるわけですね
で
箱のある座標は?」(アタ)
<ブウウン>
『ボール宇宙域赤経1n
08732165マイナス40°…60dec4
この星そのものがマンダラの箱だ』(カーラ)
「こ…この星は……!!
棘星!!」(アタ)
『そうだ…よく知っていよう
かつてお前が死と訓練に明け暮れた星であり…
達麻が生まれた星だ
そして星自体が…
不動明王自身のロッカーボールでもある』(カーラ)
(気がつかなかった…
まさか…こんな身近に…!)(アタ)
『直ぐに動くのだ』(カーラ)
「御意」(アタ)
アタさんが八丸(八角)の確保をカーラさんに伝えるパートですけど、アタさんが未だ「マンダラの箱」の在り処を教えられてなかったのが妙に引っかかってまして、もしかしたらこれってアタさんの「裏切りフラグ」かも知れないと僕は期待してしまました。アタさんも何らかの事情があって世界を改変したい想いがあり、カーラさんを利用して不動明王の遺した「パンドラの箱」と「マンダラの箱」を手に入れようとしてるんではないでしょうか?そうなると十中八九、ハンナさん絡みですけど。ま…不動明王の力をハンナさんの復活に全振りするのがアタさんの想いなのかな…と、ふと…そのようなストーリーが浮かんで来ました。
達麻がアタさんをして「色々あったが簡単に言うなら私欲のためだ」と言いましたよね。それってアタさんが不動明王の遺物を自分の願いの成就の為に使おうとしているという意味だったのではないですかね。しかし侍なんて皆、その「義」も(自分の為に…)を接頭辞とする自己中の極みなんですから、利用できるもんは何でも利用しようっていう魂胆なのですよ。達麻だって八丸を道具としてしか見てないから何も教えなかったんだから、アタさんを責められる侍なんて存在しません。でも、それはカーラさんだって同じでありまして、だからこそ今の今までアタさんに「マンダラの箱」の在り処を教えてなかったんですよね。
しかし、「マンダラの箱」が「棘星」という惑星で、その星で達麻が生まれた…までは分かるんですけど…「分かる」とは申しましたが、棘星の外観が余りにも生命感がなくって、大気や海のない…のっぺらぼうの惑星なもんで、こんな環境でどうやったら生命が発生する。或いは生存できるのか?をSF的に説明しないといけないので、それやる気がないなら大気や海を描くか、空洞惑星で星の内側に生命圏があるような設定にしとくべきだったと思いますた…まー不動明王のロッカーボールがそのまま惑星になるくらいデカイって事はよーく分かりました。でも、それを使って何ができるのか?が、ものすっごく謎です…謎!!
この巨大なロッカーボール(棘星)に「合鍵計画」で作り出した「一角〜七角」のキーユニット(鍵)を差し込んで開ける…つまり、侍を拵えるというのですよね。その為に、この巨大なロッカーボールに見合うどデカイ侍魂を用意しないといけないので、カーラさんはアタさんに侍魂の収集を指示していたんですよね。侍魂は融合できますから沢山集めればどデカイ侍魂が作れます。そうして作った超特大の侍魂を鍵穴に入れて、それぞれに合鍵を差し込めば不動明王が復活する!!のでしょうが、それってどんな不動明王なんですかね?挿した鍵は「合鍵計画」のそれだし、侍魂は有象無象の侍供の寄せ集めじゃないですか?
それの何処にも不動明王のアイデンティティがないんですよ。ロッカーボールとは「切腹の儀」をパスした人間のあるべき姿を侍(サイボーグの体)として再現するアイテムだと思うんですけど、どんだけ膨大な数の侍魂を掻き集めようと、確かに不動明王は「情報集積体」ではありますが、明確な単一の自我を持っていましたからどんなに侍魂を寄せ集めようとも不動明王それ自体を再現できる道理がありません。棘星が不動明王という情報集積体を侍として受肉させた器であったとしても、それに入る精神が不動明王でなければ、それは単に巨大な侍としか言えないという事であります。ただ単に大きくて強い侍を作るってだけです。
カーラさんは「風の谷のナウシカ」の巨神兵が欲しいんでしょうか?しかし、それは巨神兵であって不動明王に非ずで、宇宙を改変するまでは出来ないでしょう。きっとそれで「パンドラの箱」が残っているんだ。「パンドラの箱」には不動明王の意識(アイデンティティ)が収められているという事なのかな?そして、それを「マンダラの箱」(棘星)で作った巨神兵に入れ込めば不動明王が完全復活する…少なくとも同等品が出来上がるという算段でしょうか。しかし、それだとアタさんやカーラさんが余計…というか、不動明王が復活するだけで、カーラさんやアタさんの個別の願望の成就と必ずしも一致ぜず悩ましい…。
続きまーす!!
サムライ8 八丸伝 第41話 侍・七志 感想①
<ドウッ>
『七志
ステルス状態でも
鑑内に入ったら
気付かれるわよ』(キメラAI・mama)
『なぁ〜に
お前特有の自性輪身なら
気づ(付)かれねぇさ』(キメラAI・papa)
「侍になって……
皆に無視される能力が
さらにパワーアップするなんて———
皮肉だけど」(七志)
<ズキッ>
「今回は
感謝しなきゃ」<ズズッ>(ナナシ)
「これで一気に
八丸の元まで行ける」(ナナシ)
<ヒュン>
<スウー…>
<フッ>
アタさんの鑑(龍)に一直線の七志は明らかに八丸の救出を企図しています。これが逆で八丸が「箱の鍵」の座標を目指している…というならアリなのですが、七志にそんな能力があるんかしら?もし、そんな便利な能力が七志にあるんであれば、七志の隠遁術(ステルス等)のようにキーホルダーに搭載された解析AIと七志本人が詳しく説明してくれると思うので、八丸が大ピンチを迎えて連れ去られる…という事態を予め知り得たと考えるベキでしょう。七志がアタさんの龍の鑑にロックオンしているのを見ると、八丸が何者かの手で囚われの身となり大きな龍の鑑で連れ去られるという具体的な事実を教えられたと…。
微妙に八丸の引力を感知してる可能性もあるんだけど、それだと八丸が困ってるらしいとこまでは分かりません。今回、七志は明らかに八丸を大ピンチから救おうとしていますから、八丸の居場所だけではなくもっと具体的なビジョンを持っています。しかし、そんなの苺ちゃんクラスの心眼持ちじゃなきゃ無理だけど、七志は苺ちゃんとは面識すらないですし、ここで第三極の心眼持ちが登場するというのもお話としては突飛過ぎます。同じ理由でな七志自身が苺ちゃんクラスの心眼を開眼したのも却下です。でもよーく考えたら居ましたよ!!もっと凄い方が!!神様仏様…そう!!武神・不動明王様!!であります。
八丸達が宇宙に出てからの時間経過がどう考えても2〜3週程度なので、スケジュール的にはキツキツですが、その間に七志は「切腹の儀」を見事にパスして侍となり、三頭のキメラのキーホルダーと契約を結び、自性輪身を習得している事になります。しかも、ステルスで気配を消したり、キーホルダーには解析AIすら搭載しています。ストリートチルドレンのアンちゃん達と違って七志(旧・ナナシ)は引き籠りの頃から裕福でしたので、金にものを言わせた可能性も微妙にありますが、きっとしっかりした指導者=師匠が存在するのではなかろうかと思います。ちなみに七志は赤木城の武士隊出身だから金剛夜叉流は確定です。
そして八丸と運命的に出会い、八丸と「いつかは結ばれたい」という人生の目標(義)ができた七志ががサクッと侍になれたって事はもう「箱の鍵」が確定です<キッパリ>。ここでめちゃくちゃタイトなスケージュールではありますが、七志にちゃんとした指導者(葉芽道だけは勘弁して欲しいんですけど…笑)が存在して、時間が掛かるからという理由で免許のダウンロードを後回しにされずに事に及び、例の空間で「いかにも私が不動明王だ」という例のオープニングコンテンツをご拝聴してる筈です。つまり「箱の鍵」たる七志は免許をダウンロードした時に不動明王に面会して「語録」を聞かされたのですッ!!
そこできっと不動明王の「そうとも言えるしそうでもないとも言える」で「どういう事ですか?」と聞き直してます(こう返すしかない千日手)。それはお約束なだけでどうでもいいんですけど、七志はこの時に不動明王から某日某所で八丸に訪れる大ピンチを知らされたんではないかと思います。七志の迷いない行動からはもしかしたら、八丸の救出を不動明王直々に依頼された可能性すら感じます。よくしたものでダウンロードに不動明王が登場して何週間もかかる免許のダウンロードも呆気なく終了したお陰で、七志は結構なキツキツのスケジュールであっても八丸の大ピンチに間に合わせられたんではないでしょうか。
しかし、自性輪身の分身とかステルスとか…八丸よりも侍歴は短いのに七志は随分と多彩ですね。もしかしてDBの「精神と時の部屋」で修行したんかしら?と疑った程です(笑)。七志は赤木城武士隊に所属して、ちゃんと修行してたんですかね。きっとそこでいい師匠と出会えたのですよ(適当)。でも、それが普通だと思います。子供が居て、その子が迷ってるんなら近くに居る大人が導くものです。達麻なんか八丸とズーッと一緒に居たのになーんも教えませんでしたけど、そっちがよっぽど異常なのですよ。八丸だってもっと真剣に修行してたらもう少しはマシだった筈。達麻は侍・七志を見て大いに反省して欲しいです。
続きまーす!!
サムライ8 八丸伝 第40話 支えの喪失 感想⑦
<ズイ>(アタ)
「昔…今のお前と同じ状態にされた
ハンナという
なじみの美しい女侍がいてな…
何十年も試し斬りの素体にされ続けた
彼女の「義」は…
不出来な侍の弟を
一生守り抜く事だった」(アタ)
「……」(八丸)
<スッ>(アタ)
「お前は本当の地獄を知らない
生き地獄……
それは弟にとっても同じだった
姉を生き地獄から救うには
己が死ねば事足りる
だが弟は死ねなかった……
侍の死ねぬ体を呪ったそうだ」(アタ)
<ガゴゴゴゴ>
<ガコン>
「待て!!アタ!!」(八丸)
八丸はアタさん達に囚われて壁から伸びる無数のチューブに繋がれて自由を奪われて…これじゃーまるで第1話「1つめの鍵」の生命維持装置に繋がれた状態に逆戻りじゃないッスか!?師匠。その上、今は腕も上腕から斬り落とされているのでゲームすらできない(笑)。だからあれ程DMMO-RPG(Dive Massively Multiplayer Online Role Playing Game/「オーバーロード」)にしておけと!!(笑)でもこれから毎日、八丸は一角~七角に試し斬りされる素体になるんですからお先真っ暗で、まー…とてもゲームを楽しめる雰囲気ではないですね。しかし、こんな風に八丸を飼い殺しにしてアタさん達に何の得があるんでしょうか?
それで僕は一個前の感想で「試し斬り」と「回復ソケット」をリンクさせて「候剣」を無効化して八丸が復活する方法を考えてみましたが、ここでアタさんの口から「ハンナ」の名前が飛び出して、アタさんの捻じ曲がった「愛」が見え隠れしています。「ハンナ」は第14話「父の秘密」で大気剣で萎びた達麻が口にした名前です。当初、それがアタさんの姫の名前かと思ったんですが、「ハンナ」という名の女侍だったのですね。しかもアタさんが「美しい女侍」とわざわざ言うくらいですから、めっちゃ美形だったのでしょう。これで女子の容姿がそーでもないと思いっきり滑ってしまうのでリアルでも注意が必要な案件です(笑)。
しかし、アタさんの昔話的な他人事って、実はアタさんが当事者ってのもリアルのあるある(笑)。そうなるとアタさんが八丸に示された他人事に登場する「不出来な侍の弟」という事になります。アタさんが不動明王の遺した「パンドラの箱」と「マンダラの箱」を揃えて神の力を得て銀河を消し去ると宣言した時に達麻は「それを…ハンナが望んでいると思うのか!?」と責めたんですよ。達麻の口ぶりからするとアタさんが金剛夜叉流にいた頃(アタさんが達麻の弟子だった頃)ですからハンナもハンナの弟も金剛夜叉流の侍だったのでしょう。つまり「ハンナ」の試し斬りのエピソードは金剛夜叉流での出来事という事になります。
烏枢沙魔流だから(適当)…って訳じゃなく「試し斬り」は侍にとっては通常の修行なのでしょう。強い「勇」や「義」があって簡単に死ねない侍を身動きできない状態にして只々斬り刻む修行って…もーそれだけで侍の世界に倫理観が存在しないのがよーく分かります。そして侍が欲する「勇」や「義」の本質すらリアルの僕らの価値観とは全く趣を異にする事が分かります。僕らが考える「正義」や「悪」だって侍の世界では意味が異なるでしょう。だから第38話「アンと八丸と五空」で五空が八丸に「(侍や武士の前に)ちゃんとした人であるべきだ」と告げた「ちゃんとした人」も言葉通りに受け取るべきではありません。
これまでも花一さんが自分の住んでた星が角弾頭で吹き飛ばされた爆八こと苺ちゃんに「間に合ったな」と言って読者を騒つかせましたが、侍は「誰かの為」ではなくて「自分の為」に自分の「義」を定めるんだと思います。花一さんが「間に合った」というのは苺ちゃんにとってではなく花一さん自身…自分(の目的)にとっての「間に合った」です。苺ちゃんの気持ちなど関係ないんです。「勇」だって同じです。アンちゃんが勝手に八丸に亡兄・七志を重ねて祈れば「白い刃」だって覚醒しちゃうんだもの。それを八丸にぶっちゃけた後も変わらず「勇」が整うどころかもっと強くなっていて救いがない(笑)。
だから、「ハンナ」が望むか望まないかは関係ない訳です。それ以前に達麻が「ハンナ」の気持ちを慮ったんではなくて達麻自身の意に沿うか沿わないかを責めてるんだから、どんだけ自分勝手か?が侍の矜持なのです。その意味で八丸の「師匠がどう思おうが失望されたかどうかはオレが決める事にするよ」(第26話「侍らしく」)は誠に侍らしいセリフなのであります。これがこの世界、侍の世界のデフォ(デフォルト・default)なのですから、僕らのリアルの常識で到底理解できないセリフが出てきたらその頭に(自分の為に…)を付加すればめちゃめちゃしっくり来るので騙されたと思ってやってみて下さい(笑)。
アタさんの昔話の登場人物は「ハンナ」と「不出来な侍の弟」と「試し斬りをした侍」でありまして、アタさんが「ハンナ」以外のどちらかか、それを傍観した第三者なのか?は断定に至りません。そもそもが(自分の為に…)を至高の価値観とする侍の行動ですからその答えを見つけても胸糞が悪くなるだけなので考えないでいようと思います。ただ、このイベントが何かの手違いで八丸の利益に傾けば八丸の立つ瀬もあるというものです。そんな事を考えてるとアタさん達の鑑に近付くナナシ君が久々に登場して、しかも侍になってて、三つ頭の獣(キーホルダー)に騎乗して増援キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!なのであります。
<スウー…>
「やっと追い着いたよ
八丸!」(ナナシ)
ナナシ君は赤木城下の住人で葉芽道(←狼侍なんだよね)の所属する武士隊で修行してましたね。だからアンちゃんの亡兄・七志が「切腹の儀」に失敗したロッカーボールが近くにあった筈です。葉芽道みたいなチョロい侍が上の方で胡座かいてるような組織だから危機管理もまともではなくて、未成年で武士隊に入っていない未就学の七志が死亡する事故があってもロッカーボールを別の場所に移すなどの対策も取られずにずーっと同じ場所に置いてたと思います。きっとナナシ君はそのロッカーボールで「切腹の儀」を行ったんじゃーないでしょうか?時期的には八丸が無雲を達麻のリモートで「星砕き」した以降でしょうね。
また七志の事故は武士隊の中で都市伝説として語り継がれていたんじゃないかな…と思います。そこで「七志」の「義」はナナシ君にも伝わったんではないかと期待します。だから、ナナシ君の元服名(烏帽子名)は「七志」でいいじゃん!!と、僕は考えます。アタさんの鑑を追いかけるナナシ君の半纏?が<スウー…>っと闇から浮き上がる描写(ここまではステルスモードで存在を秘匿しながら飛んでたんだよね)で「七」の文字が見えます。八丸とあそこまで劇的で運命的な出会いをしたナナシ君ですからこれで「箱の鍵」じゃーなきゃ何なのさなので、ナナシ君も数字持ちのナンバーズなんですわ(笑)。だからその名に「七」が入るは必定。
しかし、侍ゲー的にも八丸の次点だし、侍になった時期も後だし、ここでナナシ君が来たところでどうにもならんような気がします(笑)。八丸と違ってナナシ君は武士隊でのキャリアもあるにはあるけど引き籠りでそんな修行熱心でもなかった筈だし。例えば、光速で移行するアタさんの鑑をナナシ君のキーホルダーも自性輪身でスピード上げて猛追してるなどの描写があればちょっとは期待できたんですが、通常モードですよね。個人的には「三つ頭の獣」のキーホルダーってのがツボで、僕のHNのケルベロス(cerberus)の「三つ頭の犬(地獄の番犬)」と仲良しこよしのキメラちゃんじゃーないですか!!
それにナナシ君だけじゃーなくて、あと二つ…「箱の鍵」は残ってますしね。一人は見下星のバトルロイヤル編で登場した姫持ちの鹿侍(名前は「四華丸」でいーよ!!)で、苺ちゃんはハチマルでは「箱の鍵」から除外してるので…三打、四華丸(仮)、五空、七志(仮)、八丸と竜(←仮名)の6人が揃って単騎待ちのリーチです。八丸の「内なる宇宙」が「箱の鍵」の在り処を示した「光の線」も後1本残りますから苺ちゃん以外に「箱の鍵」がいる筈なので、それが運命に引き寄せられて集結すれば何とかなりますってー(適当)。でもこの展開、ちょっとやそっとじゃ閉じれなそうなのでまだまだ続く予感でケルベロスまで「杖(ささえ)」を失っちゃいそう…(笑)。
サムライ8 八丸伝 第40話「支えの喪失」 ハチマル ケルベロス 了
サムライ8 八丸伝 第40話 支えの喪失 感想⑥
「……!!」(八丸)
「アンと早太郎は
…2人はどこだ!?」(八丸)
兄弟でもある一角たちの
姫とキーホルダーとして利用する
お前と二度と会う事はない」(アタ)
「今度からは
ボク達が君の侍となる」(○角)
「……」(八丸くん…どこ?)(アン)
「ニャー…」(早太郎)
「……
そ…そんなの
オレが許す訳ねーだろ!?」(八丸)
「娘を想うか…」(アタ)
「確かに白い刃を見せた
…前回と違いお前とあの娘の間は
強い「勇」と「義」で結ばれている
だからこそ役に立つ」(アタ)
「!?」(八丸)
「お前のように
一度強い「勇」と「義」を持った奴は
なかなか散体も出来ず
ここでずっと生き続ける事になる
試し斬りにちょうどいい素体だ
だがそのうち――」(アタ)
「!」(八丸)
「気の遠くなるような時間が
娘への想いを忘れさせ
「勇」も「義」も失わせる」(アタ)
「そんなわけあるかっ!!」(八丸)
「……それを聞いて
安心したぞ」(アタ)
「!?」(八丸)
「希望…
その不確定なものに
すがりついている限り
お前は死ねない」(アタ)
一個前の感想で書き漏らしたんですが「回復ソケット」というのは一角〜七角のキーユニットの「鍵ライフ値」が下がった時(大技を使用した時など)に自分のキーユニットを抜いて八丸の体に挿して鍵の回復を図る…と当初考えていました。「鍵ライフ値」はキーユニットがサイボーグの体に入っている時のみ回復するので余分に侍のサイボーグの体があると捗ると考えたけど、別にそんな面倒臭いことしなくてもコソッとカツ丼とウドンのセットを食べちゃえば済みます(笑)。八丸の接続が速いのは八丸の引力がべらぼうに高いからで、それは八丸のキーユニット由来の能力なので他の鍵を持ってきてもその鍵の能力が上限です。
しかも、八丸の鍵は一角〜七角に還元されるので抜け殻になってしまう筈なので、そうなれば当然べらぼうに高い引力も無くなってしまうでしょうから、その鍵を八丸を壁に縛り付けるチューブに繋いで八丸の回復能力をブーストする事もできないと思われます。いろいろ考えてみても回復は一角〜七角にもできるので、八丸の中身が空っぽで鍵が挿し易いだけのメリットしかありません。ここで言う「回復ソケット」とは八丸を試し斬りの素体として斬り刻んでから自分の元気な鍵を八丸のボロボロの体に挿し込んで八丸を再生させて挿し込んだ鍵を鍛えるトレーニングを示しているように思います。これには自分の鍵の「テロメア値」を下げる事なく再生効率を上げられるメリットがありそうです。
そうであれば八丸のオリジナルの鍵が出涸らしのようになってしまっても斬り刻まれた八丸の体は回復します。これにはもうプラスαの可能性があって、候剣で斬られた八丸の傷だって別の侍の鍵を挿し込めば回復するんじゃないでしょうか?例えば候剣で腕を斬り落とされたとして、斬り口の上流を非候剣で斬り落としても腕が再生しない(誰もやらないのでこれで回復しないんだと思います)ことから斬り口の問題ではなく候剣がサイボーグの体の傷を治す機能そのものにダメージを与える剣技だという事が分かります。サイボーグの体を治すのはキーユニットの「繋ぐ力」だと思うので、候剣は鍵にダメージを与えるプログラムなんですよ。
だから別の侍の鍵が八丸に入る状況ではその鍵には候剣のダメージがないと思われるので、八丸の欠損した両手両足が再生する可能性があると思うんです。恐らく、「候剣」と「テロメア値」は何らかの関係がある筈です。候剣で斬るとその部分のテロメア値を極端に下げて再生できなくするみたいな仕組みで、弁形が囚われた「獄門玉」もしかしたらそのメカニズムを応用して開発されたんじゃーないですかね。しかし、それだと達麻に候剣で斬られた傷を弁形が治し切らんかった…というのが「鍵大尽」の弁形らしくなくて難儀です(笑)。キーユニットコレクションが尽きた可能性もありますが、後から義常の鍵を繋いだからねー。
さて…本編の方はと申しますと、アンちゃんと早太郎を一角〜七角が使い回すようですけど、アンちゃんと八丸は「運命」で繋がってたから良かったけど、それがない状態で「契り」が可能なんですかね?早太郎の場合は馬侍の黒馬ちゃんの例がありますから柄骨を自分の腕(ラゲッジスペース)に仕舞えば契約完了だけど、侍と姫の関係で「今日からお前はオレの姫な…」でオKなのでしょうか?幸いにも一角〜七角は八丸に似てますから亡兄・七志に似てるのでアンちゃんが「シュき〜ッ!!♡」ってなるかもですが、アンちゃんの浮かない顔には未だ「八丸ラブ」が感じられるのでこのNTRには少々時間が掛かりそうですね。
でもアタさんの人柄や一角〜七角の落ち着いた雰囲気から察するに実際に付き合ってみたら八丸よりも余程まともでいい感じになったりしたら、その時は八丸も散体していいんじゃないでしょうか(笑)。今度生まれてくる時はちゃんとした教育を受けられるように祈ってますよ。そして、願わくばもっと子供を大切にする世界に生まれて下さい。侍なんかいない世界に…。アタさん達がこれから「マンダラの箱」を開けるので、そしたらきっと何もかんも無かった事になってスッキリすると思います。それがどんな世界になるか?は分かりませんが、八丸の世界と比べたら何だって素晴らしいでしょう(笑)。
アタさんに囚われた八丸に僕は『ベルセルク』(三浦建太郎先生)のグリフィスを想い出していました。グリフィスと八丸を比べたら各所から叱られそうですが(笑)。グリフィスがお城の姫様にちょっかい出して王の逆鱗に触れ地下牢に幽閉された件(くだり)です。そこでグリフィスは変態拷問ヤローの手に掛かり…の読者は阿鼻叫喚の地獄絵図を見せられましたー。それと八丸の試し斬りも似たようなもんかと(笑)。キレーなグリフィスが情け容赦なく蹂躙されて行くところが何とも堪らなくて悶えていました。そんな気持ちが最高潮に達したところで、ガッツがあの大剣で<バサーッ>で吹っ飛ばして読者の心の澱みを浄化した描写はほんに見事だった罠。
その後、廃人状態のグリフィスは「覇王の卵」によって転生を遂げます。八丸も両手両足を斬り落とされ、ホントのホントに手も足もでない状況です(笑)。おまけに人格形成が未熟で教養までありませんから、もう生まれ変わるくらいしか一発逆転の目がありません。しかし八丸は既にこの世界の「覇王の卵」とも言えるロッカーボールを消費してしまいましたから転生のしようがありません。一度「切腹の儀」で侍になってしまったら、それに重ねて切腹しても傷が塞がって切腹できませんから、二度目の「切腹の儀」は望めません。『魔界転生』(石川賢大先生)では「二度漬け」できたのにね(笑)。
僕は八丸の起死回生に関して「回復ソケット」による候剣の痛手を再生しちゃう案に微妙に期待しています。アンちゃんを諦めさせる為に○角が八丸を試し斬りで慰み者にして「回復ソケット」に自分の鍵を挿し込んで八丸が回復したところで上手くして八丸が脱出する展開があればいいなと思います。しかし、どう考えてもそれには尺が足りないのでもっとお手軽な八丸の逆転満塁ホームランと言えば、もう八丸がホントは「パンドラの箱でしたオチ」しか残されていないので、苺ちゃん〜ナナシまでのナンバーズが「一気通貫」してアタさんとこに乗り込んで「パンドラの箱」として覚醒した八丸を<パカッ>と開けて…アガリましょうか!?(笑)
続きまーす!!(侍の二度目の切腹は個人的にすこ)
サムライ8 八丸伝 第40話 支えの喪失 感想⑤
<ガチャ…>
「……
ん…」(八丸)
「!」(八丸)
「やっと気がついたか」(アタ)
「アタッ!!」(八丸)
「お前のおかげで
やっとマンダラの箱が開く」(アタ)
「!?」(八丸)
「くそっ!オレのっ…」(八丸)
<ガクン>「!?」(八丸)
「無駄だ
候剣で斬られた
お前の体はもう元へは戻らん
一生ここでこのまま
一角たちの鍵の回復ソケットとして
置いてやる」(アタ)
「!」(八丸)
八丸は意識を失っていたんですね。それが目を覚ましてみたら壁に太いチューブで繋がれていて、トドメにキーユニット(鍵)を抜かれてましたー(笑)。これで名実共に「頭が空っぽ」になれた訳ですが、キーユニットを抜かれたのに散体してしないのは何故!?しかも八丸が普通にアタさんに悪態をついてますから八丸の意識(精神)がまだこの空っぽの体には宿っています。しかし、どう見てもアタさんがチラつかせている萎びた大根は八丸のキーユニット(鍵)です。この画を見てると侍の意識の主体が何処に在るのか分からなくなります。その前にキーユニットって何なのさ!?ってお話であります。
「切腹の儀」に成功した人間は①キーユニットと②侍魂に生まれ変わり、それらがロッカーボールに差し込まれて侍にメタモルフォーゼが始まります。キーユニットが脊椎っぽい外見なので人間の神経系を継承しているもんだと僕は思い込んでいましたが、キーユニットを抜かれても尚、八丸が意識を保っているということは八丸の脳の機能(=心)がまだ八丸の体の何処かに残っている事になります。キーユニットが脳の機能を格納したユニットではない…ということはもう一つの人間由来のパーツである侍魂に人間の記憶や思考を司る…脳の機能(=心)が格納されている可能性が高いのではないかと僕は考えます。
壁から生えたチューブに繋がれた八丸の腹に八丸の侍魂が入っていればビンゴか!?と思いましたが、侍は戦闘時、腹から侍魂を取り出して真剣化しますから、別に体の中になくても侍の行動に支障ないので何事にも邪魔されない特殊な無線通信システムで繋がっているのでしょう。そう言えば自分の侍魂を達麻に預けようとした花一さんを弟子の五空が咎めてましたね。あれは刀で戦う侍が刀を手放すのは死んだも同然!!とする「侍の矜持」を問うていたと思ったのですが、侍魂に脳の機能が格納されていたのなら、五空が血相を変えて騒いだ件の意味が通るなーと思いました。花一さんは達麻と共に行動する決意を示したんですよね。
一緒に行動する分にはサイボーグの体との交信にも支障ないのでしょう。でも、ちょっと怖いなー…と思うのは、夜叉さんが自分の侍魂をほんの少しですが捥(も)いで達麻に分け与えたじゃないですか?あれってその部分に格納されてた記憶が失われたりしないんでしょうか?夜叉さんが少しアホになる…可能性!?突然、夜叉さんが「3と3の倍数でアホになる」をやるようになったらそれはそれで素晴らしいですが…(笑)。達麻に持たせたのはほんの少しだから大丈夫なんですかね。それかアレには獣キャラに変えるプログラムを一時的に解除するアンチウイルスソフトが格納されてるだけだからー(適当)。
しかし、そーなると今度はキーユニットって何なんだよ!!って事になりますけど、キーユニットはその名前の通り…ロッカーボールの「鍵」なのではありますまいか?第1話「1つめの鍵」で八丸が切腹の儀を経て侍にメタモルフォーゼした時に、キーユニットと侍魂がロッカーボールに刺し込まれた描写が残っていまして、あれはロッカーボールに人間の心(脳の機能)を格納した侍魂を仕舞い、キーユニット(鍵)を掛けたから「侍」というパッケージが完成したんではないでしょうか?あれはロッカーボールに侍魂を封じ込める描写だったのかな…と、今更ですが思います。それか自動車みたいに「鍵」を回してエンジンをかけた…か。
どっちにしてもキーユニットには「鍵」としての機能が備わっていて、「切腹の儀」においてロッカーボールに適合した人間の体を元に作られるお約束になっているのでしょう。しかし、そうなると今度は侍の再生においてキーユニットの頭部(上部)のコアを起点に再生が開始する設定があって、だから首を刎ねたら体側からではなく頭部側から再生されて残された体はチリに還る設定って何だったの!?ってなりそうですが、それはキーユニット(不動明王の棒と紐)の「繋ぐ力」(紐)に由来するのかなーと思います。再生の起点がコア部分にあるってだけで、その侍の考えの主体がそこになくても問題ない訳です。
そこまではいいんですが、そうなると今度は「鍵」を抜き取られた八丸に再生機能が喪失してしまう事になりそうです。八丸の場合は特に「繋ぐ力」が強かったのでその差異は顕著じゃないでしょうか?しかし、これは弁形が他者の鍵を利用したように八丸に接続されるチューブに何本も余ったキーユニットを繋げば解決するのかも知れません。でも、そうなると今度は弁形がキーユニットでドレッドヘアを編んで機能を拡張したのが何だったのさーになってしまいますね(笑)。それはきっとキーユニットが一種のキャッシュメモリーの役目を帯びていて、弁形の貧弱な鍵の容量不足を補ったと考えれば溜飲でそうです<ゲップ>。
続きまーす!!(しかし、そーなると定期)
サムライ8 八丸伝 第40話 支えの喪失 感想④
<ゴオッ>「ダメだ!
出口も何もない!」(花一)
「!!
八丸…!」(達麻)
「どうした達麻!?」(花一)
「見えた…
八丸の杖(ささえ)が…
全て…なくなった」(達麻)
「助かりはしたが…
かなり遠くまで飛んでしまったみたいだ」(五空)
「…何だよアレ!?
師匠も八丸もアンも早太郎も
どうなったんだよ!?」(三打)
「……
見失った……」<ズズ>(千)
千ちゃん、余りにも使えなさ杉(笑)。ま…千ちゃんを心配そうに覗き込んでるのがキリク姫でちゃんと宇宙服を着てまして、三打も無事ですから、最低限の仕事はしてるかなーと思います。もしかしたら、生身のクルーを守る為に自分の防護が疎かになって負傷したのかも知れませんので、場合によってはよくやった!!の目もありますが、侍の竜にまで宇宙服着せて生命維持装置(鶴のキーホルダーから伸びたチューブ)まで繋いじゃって、それしなきゃー何とかなったんじゃない!?(笑)。下半身がなくなってるもんね。キリク姫を守ったからなのかなー?でも千ちゃんって心眼がある割には使えないのでアウトです(笑)。
一個前の感想で達麻と花一さんが閉じ込められた「クライン空間」のネタは先走りで書いちゃったのでここでは割愛します。感想を読んでて変だなーと感じた人はハチマルの上級者ですわ(笑)。ところで五空が猫又(旧・白兎)に命じて空間転移した描写がありましたので、艦(ふね)に搭載された空間転移エンジンを五空も使用できたのだと思います。ただ母艦とプログラムの行使者(侍)が物理的に接続されている描写が花一さんとアタさんの猫招きではあったのに五空の指示(猫又!どこでもいい!!直ぐにジャンプを!!)の時に描かれていないのが微妙に残念です。あそこで五空と猫又が繋がってたら鉄板だったのに…。
ここでは達麻の「八丸の杖(ささえ)が…全て…なくなった」にフォーカスして考えてみようと思います。ところで洋犬との通信が途絶えた状況でも達麻の心眼が八丸の異変に気付けた訳ですが、こういう侍独特の感性が「虚界」からの脱出にも役に立てばいいなと思います。また花一さんは烏枢沙魔流の免許皆伝者であり、猫又(侍の鎧)を纏っておりますので、猫又のオプションとして空間転移エンジンを備えているなら、達麻が八丸の引力を感知できれば達麻の「内なる宇宙」を花一さんがスキャンして空間転移の座標を割り出せると思うんですよね。でも…そうなる前に二人は長時間の睡眠が必要だと思いますが…(笑)。
八丸はアタさんの犬犬犬(つむじかぜ)によって両手両足を根元から失い、胴体と頭部だけの唐辛子のようになっています。僕は…達麻が言う「杖(ささえ)」っていうのが何なんだろうと考えていまして、「杖(つえ)」という字に「ささえ」と当ててるので、8パパが病弱だった頃の八丸に贈った「仕込み杖」の事かとも思ったんですが、「全て…なくなった」というのが引っ掛かります。今話のタイトルが『支(ささ)えの喪失』だしねー。いろんな意味があるのですよ…きっと。八丸を支えるもの。その意味では八丸が左腕と共に失った「仕込み杖」は八丸を支えるものの一つです。え…!?もしかして…この言葉…何処かで聞いたことあるぞ!?
「正確には杖だ
父ちゃんがくれた…
オレを支えるもんのひとつだ」
第1話「1つめの鍵」で馬侍を「仕込み杖」で散体に追い込んだ時に八丸自身がそう言ってるんです。8パパが八丸に与えたもの。…って事は、メガネもきっとそうだ!!と思ったら今回見事に左目と一緒にゴーグルがアタさんの候剣にお亡くなりになってました…アワワ ヽ(´Д`;≡;´Д`)丿 アワワ…そう言えば八丸の「目」もゲームで活躍した動体視力が自慢でしたから失った左目も確かに八丸の「支え」ですね。それに八丸が切腹の儀を経て侍になる前は生命維持装置に繋がれた虚弱児で自立できませんでしたから、侍になって駆け回ったり飛び跳ねたりできるようになってさぞかし嬉しかったろうし、物にぶつかっただけで折れた腕も侍になってからは刀だって思い切り振り回せるようになりました。
それらがアタさんの候剣によって一瞬で永遠に奪われたのです。候剣で斬られたら侍の体であっても再生しませんから。八丸はアタさんの犬犬犬(つむじかぜ)で斬り刻まれた事で生命維持装置に繋がれて家から出れずに踠いていた頃と同じ境遇に逆戻りしてしまったのです。八丸が喪失した「杖(ささえ)」とは体だけでなく心も支えていた…筈です。達麻にはそれらの喪失が見えた…という事です。洋犬の通信が途絶してしまう環境においても達麻が感じた八丸の異変…『支えの喪失』…しかし、僕はこの多大な喪失こそが人間のクズにも劣る八丸の起死回生の狼煙になるかも知れないと…その予感とも期待とも分からない想いを何とかして言葉にできないものかと今まさに足掻いており〼
続きまーす!!
サムライ8 八丸伝 第40話 支えの喪失 感想③
「久しぶりだな…八角」(アタ)
「アッ アタ!!」(八丸)
「ニャグウウ!!」(早太郎)
「!!」(アン)
「なっ!!?」(三打)
「八丸とアンまで消えたぞ!?」(三打)
「犬の奴もだ」(竜)
「どうなってる!?」(千)
「!!
…直ぐ逃げないと
皆死んじゃう!!」(苺)
<ドッ>
「猫又!どこでもいい!
直ぐにジャンプを!!」(五空)
『了解』(猫又AI)
<カッ>
「み…皆ァ…!」(八丸)
<キッ>「アタ!
お前ェ!!」<ガチャ><ズッ>(八丸)
「今のオレは実体だ
前回とはまるで違うぞ」(アタ)
「アン!祈りを!!」<ダッ>(八丸)
「う…うん!!」(アン)
<キラッ>
(白き刃……
勇による覚醒をなせるようになったか)(アタ)
<スッ…>「候剣
金剛夜叉流———」(アタ)
<ダダッ>(八丸)
「犬犬犬(つむじかぜ)」(アタ)
<スッ…>(アタ)
ここ…苺ちゃんの予知能力がなかったら全滅でしたね。千ちゃんの無能っぷりが際立ちますが、洋犬&猫又のクルーは即死を免れましたー。しかし、どこか遠くの宇宙に飛んじゃってそれが偶々達麻と花一さんが飛ばされた宇宙領域の近くだったら儲けものですかね。ちなみに「宇宙領域」って言うのは八丸達の「球宇宙」(ボール宇宙)やアタさん達の「キューブ(角)宇宙」で星の形で分けているようです。達麻と花一さんが飛ばされたのはH粒子がない「虚界」でしたから、「球(ボール)宇宙」や「キューブ宇宙」とは全く違う別の宇宙でしょうから、もうすっごく遠くだと思うので二人にはもう2度と会えないかもね(笑)。
しかし、花一さんが猫又(侍の鎧)で飛び回って「出口がない」と騒いでいるのが変です。「宇宙」と言うからには「閉ざされた宇宙」になっててどういう風に動き回ろうとも強烈な重力で捻じ曲げられて戻ってくる…裏表のない「クラインの壺」みたいな構造になってると思うんですけど、それにしてもちょっと飛び回って果てが分かる(=出口がない)程度の大きさっていうのが理解できないので、二人が閉じ込められたのは「宇宙」というよりは閉ざされた「小部屋」みたいな感じですね。エヴァでシンジ君が閉じ込められた「クライン空間」(架空)みたいなものでしょうか?そうなるとSF的にはかなり手強いですよー。
何ったって「四次元空間」(以上)が相手ですから!!(笑)これが金剛夜叉流と烏枢沙魔流の2流派で免許皆伝を成したアタさんのオプションなのでしょうか?達麻は師匠としてはダメダメですから、きっと烏枢沙魔流に入門したアタさんの師匠のカーラさんがしっかりと育てたんでしょう。アタさんは考えに筋が通っているからブレがないです。またアタさんと一緒にいる一角〜七角も少なくともガサツではなくて躾がされてるように思います。やはり大人として一緒にいる子供に教育を施さない…教養を与えないというのは罪深いです。教育されていない八丸は本能が剥き出しの状態で、一角〜七角の抑えの効いた感じとは一線を画していて悲しいです(笑)。
だから、八丸は突然目の前に現れた(実際は八丸が呼ばれたんだけど)アタさんに考えなしに突っ込んでいける。これは剣道で竹刀を初めて持った程度の初心者が錬士、範士、教士(武道における称号)に向かっていく以上に無鉄砲でしょう。ぶっちゃけ失礼なんじゃーないですかね。八丸が一生懸命修行に励んでて師匠の達麻が精一杯教えているなら別…って言うか、失礼だからと思いとどまったでしょうね(笑)。八丸は侍(剣士)以前に武士としても、人としても教育されていないんです。そんな子に宇宙の命運を託すなよ!!って思います。実際、達麻は八丸を単なる「鍵」や「レーダー」としての認識してたのが悪辣なのです。
そんな八丸をアタさんが金剛夜叉流・犬犬犬(つむじかぜ)で斬り刻んでくれて一個前の八丸じゃないけど「あ~~~~~!!!なんかスッキリした!!」です(笑)。読者にこんな風に思わせる主人公もどうかと思います(笑)。しかしよーく見るとアタさんは犬犬犬(つむじかぜ)で八丸の鍵(キーユニット)を傷付けないように両手両足を候剣のオプション付きで斬り刻んでいます。それと早太郎も見事なまでに無傷!!(笑)これは一角〜七角までのキーホルダーとして利用する為です。達麻が馬侍の黒馬(仮)の柄骨をコソッと腕(ラゲッジスペース)に仕舞い、自分のキーホルダーとして使い倒したように早太郎も<ガチャ>っとされて終了です。
アンちゃんだってキリク姫が「新たな侍と契(ちぎ)りを交わすだけよ」とドライな感じで言ってたように今後は一角〜七角の姫様として祈りを捧げるんでしょう。そもそもが八丸も一角〜七角も烏枢沙魔流でフルタ博士が拵えたデザインチャイルドですから全てが似ています(ってか一緒!!)ので、アンちゃんの亡き兄・七志の面影をバッチリと拝めるのでアンちゃんが結構やる気になったりしたら辛いです(笑)。それに一角〜七角が知性的でちゃんとしてて性格も良かったりしてアンちゃんが誰も居ないところで「よしっ!!」とかラッキー全開だったら切ないなーと思います。それ程、八丸の人間度が低かったから仕方ないですけど(笑)。
達麻はつまんない説明なんかしてないで、八丸とマンツーマンで熱心に教育を施すべきでした。八丸に最低限の知識と物事を考える姿勢を身に付けさせるベキでした。また途中から加わった仲間との集団生活の中で八丸が間違った事をしたら真剣に叱り、八丸の行いを正して欲しかったです。そうすれば八丸は「社会性」だって身に付けられただろうし、他者を想い遣る気持ちも養えたんじゃーないでしょうか?人は生まれながらにして人ではないのです。知性や想像力も訓練で獲得していくスキルであります。時には褒められ、時には叱られ、成功と失敗を繰り返して…人は人になって行く生き物なのであります。
これまでの『サムライ8 八丸伝』での八丸には教育という概念が存在しません。何より達麻の徹底した八丸への無関心っぷりには「愛」がありません。アタさんが八丸を斬り刻んだのを見て、もしも達麻がここに居たならアタさんが残した八丸のキーユニット(胴体)を達麻は迷わず候剣で斬り刻んだんだろうなーと僕は思いました。達麻にしてみれば八丸は育むべき弟子ではなく単なる道具だった訳です。だから何も教えなかったのだし、アタさんに奪われるくらいなら躊躇なく鍵(=八丸)を切り刻んだでしょう。結局八丸はこうなる運命だった訳で、彼こそこの物語の最大の被害者に思えて非常に胸糞が悪いです。
続きまーす!!
サムライ8 八丸伝 第40話 支えの喪失 感想②
「一角
次の準備をしろ
八角を捕える」(アタ)
<ガチャ>「ハッ!」(一角)
<ゴオオオオオ>
「3体とも消えた!?」(八丸)
「…あの師匠が一瞬で!?
そんな事が!?」(五空)
「2人とも嘆く暇は無い!
備えろ!」(千)
<ズズ…>(アタ)
「一角
お前の内なる宇宙から捜し———
八角を確実に捕える」(アタ)
<パッ><スッ>「これでやっと……
足らない箇所が埋まる
よし…見えたぞ八角
……ちょうどいい
一角
お前達にもそろそろ
姫とキーホルダーを
あてがってやとう」(アタ)
「はい」(一角)
「烏枢沙魔流———
猫招き」(アタ)
「え!?」(八丸)
「!」(アン)
第17話「コツガとリュウ」で4流派の免許について説明がありました。この世界の剣術とは不動明王の作り出したプログラムであり①物質を形成している素粒子を繋ぐ力②H粒子から発生する引力…①と②をコントロールできるとあります。①と②の違いがイマイチ分からなくて難儀したんですが、この説明の後、達麻が続けた「侍はプログラムの力…接続と分離を制し…」から①が「接続」で②が「分離」であると考えようと思います。「H粒子」とは不動明王の「三輪身の状態のひとつ」(ep35/侘び寂び)で、それが物質を形成する素粒子にくっ付いて森羅万象全てを造形している…という世界観を構築しています。
ちなみに「H粒子」が関与するまでは質量のない素粒子が数多存在する「完璧な均衡を保った世界」(ep35)だったのに不動明王がそれを崩した訳で、「何で完璧を崩しちゃうの!?」という疑問はさて置き、「H粒子」の関与に拠って素粒子は質量を持ち物質へと変化して行った…つまりこれが不動明王がこの世界に与えた「秩序」の起点であります。H粒子の存在がもともとこの世界にあった素粒子を変質させた訳です。そして、変質した素粒子が有する「繋ぐ力」に対する干渉力が①接続なのだろうと思います。そして、それとは別に素粒子に付与されたH粒子そのものが持つ②「引力」にも侍は干渉できる…と僕は解釈しています。
恐らく侍が対象を切断する時には直接H粒子に対して働きかけ物質を②「分離」し、何かを接合する場合はH粒子の付与で変質した素粒子(不動明王出現後の素粒子)が新たに獲得した「繋ぐ力」に対してH粒子経由で干渉して①「接続」するのだと思います。非常に余談ですが、不動明王が関与したのは素粒子の均衡を崩したところまでで、それ以降の物質の形成〜の生命の誕生は自然の成り行きで、それをして「直接ではないが…そうなるな」(ep35)と不動明王が語録を遺したんだと思います。ただ、物質の基礎的な構成要素である素粒子にH粒子が付随した状況は続いているので侍のH粒子に対する干渉力もまた継続しているのです。
それでやっとアタさんの「屍界」であります(笑)。侍とは不動明王の遺したプログラムの行使者である事は分かりました。そして、侍の扱うプログラムとは大きく分けて①接続と②分離の二つで、それらのプログラムはH粒子を出力デバイスとして実行(発現)されます。つまり、侍はH粒子が介在しない状態ではプログラムを発動できないのです。恐らくその状態がアタさんの用意した「虚界」であり「屍界」の正体でありましょう。しかし、如何にプログラムを行使しようとH粒子が介在しない=物質ではない空間に対しての干渉力は考えられないのですが、アタさんは「宇宙領域とて同じだ」としていますので、それを容認する上位のプログラムが必要になるでしょう。
或いは烏枢沙魔流の得意とする物質の転送プログラム(猫招きなど)を応用して、H粒子の全く存在しない宇宙領域(=不動明王が改変した宇宙の外の宇宙)にまで飛ばしたのかも知れません。一瞬、達麻と花一さんがキューブ状に崩壊して、それがまた再生された描写がありましたから、アタさんが二人を素粒子レベルに分解(素粒子レベルまで分解しないと運べなかった?)して転送したんでしょう。それなら斬り刻んでしまえ!!とも思えますが、候剣の刃を達麻や花一さんに当てるのはアタさんにもそれなりのリスク…アタさんだって達麻の候剣を当てられる可能性があったのだと思います。
別宇宙に飛ばされた達麻が「アタに…そんな力まで」と驚いていましたから、「屍界」とは達麻や花一さんにも未知のプログラムだったのだと思います。また「屍界」の発動においてアタさんの龍騎(侍の鎧)も一緒にキューブ化し霧散(3体とも消えた!?)していますので、達麻と花一さんを迎え撃った龍騎は別宇宙への転送システムを仕込んだ分身体(かダミー)である程度の仕込みが必要だと思われます。つまり、アタさんは達麻や花一さんの特攻を予想していて、その上で周到に準備して二人をトラップに呼び込む戦法をとったのです。つまりアタさんは達麻や花一さんとの真っ向勝負を避けた…と考えられます。
最強格クラスともなると警戒すべきは「候剣」なのでしょう。一太刀も浴びてはいけないのですから、そのリスクを排除するためには刀を交える状況を排除すべきなのです。その意味ではアタさんにとっても達麻と花一さんは脅威なのです。だから、「屍界」の準備がない状況であれば、アタさんに取りつく島がない…とは言えないと思います。ま…達麻と花一さんが一緒になって龍騎に立ち向かった時点で勝負あったのでしょうね。あそこで花一さんがアタさんの母艦に斬り込んでいればまた違った結果だったかも知れません。あの時は二人とも焦りまくって正常な判断ができなかったので結果としては残当ですが…(笑)。
それでアタさん(本体)はシレッと母艦に残ってて一角の「内なる宇宙」から八丸の座標を割り出し八丸を猫招きで召喚してしまいます。この時、アタさんは母艦と物理的にリンクしていまして、母艦のエネルギーか空間転送エンジンを利用する必要があるのかも知れません。つまり、フィールドで猫招きは使えないと考えられる訳です。こんなに便利なスキルですからそのくらいの使用制限がないと無敵過ぎますものね(笑)。しかし、ここまではアタさんの戦術がどハマりで一方的な展開ですね。アタさんは感情の起伏が激しい熱血漢に見えて実は冷静で用意周到な策士という事が分かり好感度が爆上げです(笑)。
続きまーす!!
サムライ8 八丸伝 第40話 支えの喪失 感想①
<バラ>
「!!?」(達麻/花一)
「何だコレは!?」(花一)
『母艦 洋犬との通信途絶
H粒子ゼロ…虚界です』(洋犬AI)
「アタも星も見当たらぬ!
様子が変だぞ!!」(花一)
『ここは他の宇宙領域です』(洋犬AI)
「!
アタに…そんな力まで!」(達麻)
「くそっ!ハメられた…
別宇宙に閉じ込められたって事か!」(花一)
「侍は断つと繋ぐを制す者
それは宇宙領域とて同じだ」(アタ)
先週の最後で「アタVS達麻&花一」が刃を交えて文字通り…火花を散らしたところで閉じて、この一週間…どんなすごい闘いが繰り広げられるんだろう!!??とワクワクしてたんですが、いきなり決着してしまいました(笑)。この一週間のワクワクは何だったのか?…と(笑)。僕は連載前に「侍物」という事でどんな「殺陣」(たて)が拝めるんだろうと非常に楽しみにしてたんですよー。僕らの世代では「チャンバラ」と申しまして刀で<チャン><チャン><バラ><バラ>と鍔迫り合う剣戟(けんげき)が岸本先生のネーム(作画は大久保先生)で拝めるですから、これが楽しみでなきゃ何なのよ…じゃないですか!?
でも連載が始まったらチャンバラよりも説明が多かった…(笑)。それでも偶ーに出てくる殺陣は素晴らしかったです。やっぱ漫画は「画が命」ですから、画がとんでもなく上手な大久保先生が岸本先生のネームを清書してるんですからカッコいいですもん。だから、今回の最強格同士の一戦は期待してたんです。それがアタさんが余りにも強すぎて取りつく島もない状態で明らかにイキってた達麻と花一さんが別宇宙に飛ばされて終わりとか、ものすごくスッキリしないです。岸本先生は「これが宇宙での侍の闘い方!!」とか「これこそ”侍×SF”の戦闘!!」と考えてらっしゃるのでしょうが…。
何か…こう、釈然としないんです。気持ちよくない…んです。これと似た事が『新世紀エヴァンゲリオン』でもありましたねー。TVアニメではなくて映画版だったかと思いますけど、記憶がかなり怪しいです(汗)。白い量産型のヱヴァが出てたヤツで、シンジ君が怒りと共に覚醒状態に入り「さぁ!!戦うぞ!!」という気持ちに作中も視聴者もなった時にシンジ君のヱヴァが十字架に磔られちゃったんですよ。闘気が最高潮に溢れ出してたのが一瞬で失せて磔(はりつけ)でお終い…(笑)。いやーここは取り敢えず闘うとこでしょーッ!!って僕は思いました。ここに来てシンジ君が折角、男として立った瞬間なのに何で戦わせないかなー。
確かにアタさんとしては目当ての八丸(八角)を回収するのが最優先で、それが成れば「マンダラの箱」が開いて投了でありますから、ここで達麻と花一さんに時間をかけるのは合理的ではありません。また達麻と花一さんの「10分ルール」をアタさんが知ってか知らでかは分かりませんけど、余りにも素っ気ないし、エンタテインメントの「お約束」を守って欲しいです(笑)。これ…週刊誌だからまだイケてますけど、単行本で読むとここの繋ぎでは話が飛んだように感じられる筈です(笑)。頁、二ページ一遍に捲(めく)った?いや、三ページ一緒に捲った?ってなります(1話飛ばした!?)…きっと(笑)。庵野さんも岸本先生もズラしが過ぎるんです(笑)。
やっぱ、やるときはやる!!って言うか、ここぞ!!(←今でしょ!!)という時に全力で行って欲しいんです。こっちはお腹いっぱいになってない…どっちかと言うと飢餓状態にあるから、ここは「アタVS達麻&花一」を一通り描いて〜の…アタさんの「屍界」で幕引き…っていう流れにしないと盛り上がった気持ちが裏返っちゃうんですよ。読んでて全然楽しくないものね。こんなズラしばっかじゃなくて偶にはベタベタな胸熱展開で盛り上がらせて貰いたいもんだわ…と思いました。ま…アタさんの圧倒的な強さはよく伝わりましたし、圧倒的な絶望感もありました。ありましたけど…まー…面白くはなかった…というのが僕の感想です。
それとこれは少し後の描写なんだけど、アタさんの攻撃で白兎と洋犬が大ピンチなって首の皮一枚で難を逃れたところで三打や苺ちゃんが宇宙服で防護されてるカットで何を思ったのか竜まで宇宙服着てるんですよ。三打の横(右手)にいる黒髪の男性は明らかに竜だけど宇宙服姿です(笑)。竜と感じの似た五空は苺ちゃん(猿のキーホルダーの中に収容されてて可愛い!!)と一緒にいて、侍だからそのままの姿です。竜も侍なんだからこれはちょっとねー…と思います。この程度は校正で引っ掛けてあげないとダメですよー。これは…制作スタッフが作品への関心を失ってると思われても仕方ないです。細かいお話でアレですが、全てにおいて「愛」が感じられないのが悲しいです。
続きまーす!!(屍界の理論的な考察は次で行いまーす!!)
サムライ8 八丸伝 第39話 奇襲 感想④
「烏枢沙魔流
星寄せの猫侍
威掻くの花一
金剛夜叉流
星砕きの犬侍
魔噛みの達麻
免許皆伝の
この2人が手を組み闘う姿
よもや目に出来るとは
思わなかった!」(千)
<ギン>
「花一…貴様寝返ったか」(アタ)
「お前に言われたくはない!」(花一)
(やはり候剣でくるか…!)(達麻)
「どう来ようが
手の内はどちらかが知っている
読めるぞ!」(達麻)
「師匠…
アンタ達は個別で一つ一つ…
だがオレは二つの流派を皆伝した
唯一の男」(アタ)
(金剛夜叉流・烏枢沙魔流混合流――――
屍界)(アタ)
アタさんが(懐かしいのが増えたな)と考えてたのは恐らく花一さんなのだろうと思います。その後、アタさんが二人の斬撃を受け止めた時、「花一」と呼び捨てでしたので、花一さんとはカーラさんの下で研鑽に励んだ兄弟弟子なのかも知れません。達麻と花一さんは同年代っぽいし、アタさんは達麻の弟子だから順番的には花一さんが兄弟子なのかな?まー…どーでもいいですけど(笑)。花一さんも免許皆伝なんですね。しかし流派を抜けても免許皆伝はそのままなんだ。アタさんも金剛夜叉流から烏枢沙魔流に流れて二つとも免許皆伝して両方とも使い放題みたいなので貰ったもん勝ち。これはセキュリティの意識が低杉と言わざるを得ません。
アタさんの鍵(キーユニット)が露出した時に達麻のような免許皆伝の印籠が見当たらなかったんですが、僕的には「印籠=ドングル(ハードウェアキー)」なのかな?と思ってたんですが、無くてもソフトウェアが使えるんであれば飾り…というか「修行をよく頑張ったで賞」みたいなものなんですかね。達麻は印籠を葉芽道に見せてビビらせてましたし、流派内での序列を示す程度なのかもね。それに八丸の免許のダウンロードで最上位の「流星剣」までダウンロードされてまして、ステータスが規定を満たさないと使用できない。逆にステータスさえクリアできれば免許皆伝できる…その侍の精進次第?と考えられるんではないでしょうか?
ところで侍のステータスって「腕力、素早さ、知力、技量センス、引力、キーホルダー、勇、カリスマ」ですが、達麻と八丸の師弟関係が余りにも描かれなさ過ぎて侍の修行がよく分かりませんし、これらの数値をサイボーグの体においてどのように上げるのかも分かりません(笑)。また達麻の回想で夜叉さんが「免許皆伝は成しました」と言っているので師匠として何らかのサポートはしてると思いますが、流派を抜けても習得(=ステータス値のクリア)した剣技は使い放題っていうシステムを流派のトップはご一考された方がいいのではないかと思います。単独で惑星すら屠(ほふ)れるんだから注意して欲しいです(笑)。
もっと段階的に剣技をダウンロードして個人を見極めるとか、認証そのものを厳格化すべきです。それでも裏切られる可能性は排除できないので、やっぱ遠隔でソフトウェアの使用制限を掛けられるような仕組みを作るべきです。これには局地戦や通信のジャミング対策で侍がスタンドアローンで動ける配慮が災いして介入し辛いのでしょうか?それなら、ソフトウェアの定期的なアップデートを義務付けてサーバーにアクセスした時に不穏分子を弾くようにする手もあります。それでアタさんみたいな剣士が敵になるリスクは防げたと思います。しかし、まー…今回はそのお陰で花一さんが味方になってくれて助かってるんですけどね(笑)。
それで、とうとう「アタさんVS達麻&花一」が開戦されましたが、達麻と花一さんには10分の時間制限があるので、アタさんが時間稼ぎし始めれば詰みなのだけど、達麻達にはそういう想定はなかったんでしょうか?アタさんが「ま…師匠、お茶でも…どうぞ」ってやるだけで花一さんも達麻と状況は同じ筈なので「眠気が…」ですもん(笑)。それなのにいきなりイケメン化して飛び出すのは無謀でしかありません。しかも、アタさんにはニリ姫の「祈り」がありますから「勇」が半端なくて同じ免許皆伝同士でもステータスが上の方が威力があるんですよね。それらを推しても達麻と花一さんが行くしかなかったのでしょう。
しかし、この場合、戦術的には別働隊が敵の姫を叩く!!というのが定石に思えますが、千ちゃんはTVの実況役みたいになってますし、八丸はポップコーンを頬張っている(ウソ)。アタさんの側はしっかりと一角〜七角までがニリ姫を護衛してるのにね。双方の意識が違い過ぎて勝敗が決してる感すらありますね。それでも八丸達がここで勝利を収める展開になっちゃうんでしょうか?達麻と花一さんがサクッと殺られるか寝落ちでもした後、大ピンチになるけど突然現れた第三極に助けられて、こんなもんか…と子供らに勘違いして困るかー。やっぱ最期まで自分らで何とかしようと足掻いて欲しいと僕は思います。
具体的には千ちゃんが単独でもいいし五空や八丸を従えて敵母艦に強襲するとか、苺ちゃんと三打の「切腹の儀」の決行ですかね。ロッカーボールは遮那家の義常が散体して還元されたロッカーボールと、達麻が黒馬で運んでいた馬侍のロッカーボールが(描写がないけど…)洋犬に搭載されてる可能性は残しています。苺ちゃんは心眼持ちで予知能力までありますから、現状を打破する為、或いは自分が生き延びる為の手段として「切腹の儀」を企図できると思います。それがなれば花一さん曰く「銀河一強い侍になる娘だ」(ep36/花一と五空)なので、免許のDLまではできそうにないけど最高の戦力になると思います。
それに侍になれれば宇宙空間に投げ出されて〜の即死を免れます。それは三打も同じなので、こんな時にTV観戦なんて悠長な事してないで、生き残る為の最大限の努力をしてもらいたいもんだなーと思います。非常に余談ですが、苺ちゃんは僕の大好きな漫画作品である『EATER』(うすね正俊先生)に登場する青子(清水青子)みたいなもんかな…と、僕は思ってまして、此の期に及んでも彼女が侍化して盤面をひっくり返すくらいの一発逆転が可能だと思うんですよ。何なら今から八丸を言葉責めで散体させて還元されたローッカーボールで苺ちゃんを侍にした方が何ぼか有意義だと思うので是非ともそうして下さい(笑)。
サムライ8 八丸伝 第39話 奇襲 ハチマル ケルベロス 了
サムライ8 八丸伝 第39話 奇襲 感想③
『急速に烏枢沙魔の艦が接近中
戦闘態勢に入って下さい』(洋犬AI)
「達麻!
奴ら艦を自性輪身して速度を上げている!
すぐに来るぞ!どうする!?」(花一)
「あのデカブツをか!?」(一体
どれほどの侍魂を使ったというのだ!!」<スッ>(達麻)
<ズポ>「花一!拙者と2人で迎え撃つぞ!
猫又は出せるか!?」(達麻)
「洋犬で行く気だな!
なら私の体も解放してくれ!」(洋犬)
(……この感じ!
懐かしいのが増えたな)(アタ)
「竜騎で出る!
ニリ姫祈りを頼んだぞ」(アタ)
「ええ」(ニリ)
「花一師匠の人の姿に猫又……
現実で見るのは初めてだ」(五空)
「お前の師匠って
…どっかで見た事あんだよなぁ」(八丸)
リアルの仏教用語で「三輪身」とは如来が「自性輪身」(如来の本来の姿)、「正法輪身」(菩薩の姿)、「教令輪身」(忿怒尊の姿)を、教導すべき衆生の性質に合わせて発現させる事を言います。しかし、この物語における「自性輪身」は侍魂を用いたチートを指すようです。アタさんが八角(八丸)を回収する為に「分身体」を拵えた時には「素粒子」と「H粒子」(ラージH)の濃度を調整して、侍魂を核にして分身体を作ってたのを見て(ep8/ゆっくりでよい)、僕はその分身体を「自性輪身」と称しているのかと思ってましたが、どうやらあの描写はアタさんの分身体を「自性輪身」という状態にしていたようです。
アタさんが星位大将軍のムジンさんをチョイッと捻った回(ep10/ターゲット捕捉)で、サ姫がアタさんを「アレは…自性輪身の状態だ」と言ってましたね。恐らくこの宇宙に本来在った素粒子に取り付いた「h粒子」(不動明王粒子?)の配分(=濃度)を調節して物質としての重さ(質量)を「0に近づける」(アタ・ep8/ゆっくりでよい)のだと思います。質量が限りなく「0」になれば速度も光速により近付けられます。今回も達麻や花一さんはアタさん達の速度が想定外に速くて慌てていますので、きっとそこからアタさん達が「自性輪身」を利用しているしかないと分析したんではないかと思います。
アタさんの分身を「自性輪身」の状態にするに当たって侍魂が一個必要だった(と思われる)ので、アタさんの艦の龍ちゃんを「自性輪身」の状態にする為には相当量の侍魂が必要になるでしょう。アタさん達は星を角弾頭でぶっ壊して侍魂をセッセと回収していましたから、それを使ってデカブツ(龍)の自性輪身化に成功したのだと思います…が、侍魂を集めるのはカーラさんの命令で、それをこんな風に消費してアタさんがカーラさんに叱られないか心配になりました(笑)。きっと、その任務より八角の回収の方が優先順位が高かったのかな?八角を回収してしまえば烏枢沙魔の「合鍵計画」はコンプしちゃうからオKなのかもね(もう…知るかー)。
ところでこの物語の取っ掛かりの第1話で八丸が切腹の儀を経て侍になったところで達麻が「三輪身の力を得た…つまり…お前は侍になったのだ」と言ったのを聞いて、僕は先の「三輪身」の「三輪観」(自性輪身、正法輪身、教令輪身)に則って、侍は姿を変えて闘うんじゃないかと期待してたんです。例えばDBのスーパーサイヤ人が2、3とステージを上げて行ったように、侍も姿を変えて最後は「阿修羅像」みたいに何本も腕を生やしたり、頭が全方位に向いたりしてとんでもない格好になって闘うのでは!?と期待してたんですが、その前にお話がとんでもない事になってしまって叶わぬ夢に終わりそう(笑)。
アタさん達がお大尽に侍魂を消費して「自性輪身」でかっ飛ばして来た(光速に近い速度)為に達麻や花一さんがこんなに焦っているのですが、八丸や五空、それに竜にはそのような切迫した感覚がありません。彼らも侍なんだし、師匠の達麻が右目のプチ侍魂を抉り出して騒いでるんだから只事ではないと分かっていいと思うのですが、大画面モニターで観戦してて、アンちゃんが気を利かせてお茶など煎れたりしたらまたソファーに座ってまったり過ごしちゃいそうな雰囲気です(笑)。でも、彼らはまだ駆け出しの侍で、年端もいかない子供…仕方ないかーと思うんですが、よーく見たら千ちゃんも一緒にモニター観てるしー(笑)。
千ちゃんって花一さんを捕まえに来た筈なんだけど、捕まえない事にいつの間にかなってしまってて、そしたら普通は原隊復帰する…つまり精鋭特務隊に帰るべきだと思うんですけど、なんで達麻達と一緒に宇宙旅行してるの?暇なの!?(笑)八丸達の保護観察で残ったのかな?それにしても寛ぎ過ぎじゃないですか?仮にも達麻と花一さんが10分しか活動できないリスクを負って人の姿になって飛び出したんだから、それをフォローできるように千ちゃん自身も武装するなり、生身の人間の苺ちゃんと姫達、それに三打にノーマルスーツ(宇宙服)を着せるなりしないとマズイと思うんですけど…めっちゃまったりてますもんね。
それと、非常に余談ですが、ニリ姫を取り囲むように一角から七角までが全方位警戒で立ってますけど、やっぱ7人いるんですよ。これが6人とかだったら、こそっと◯角が洋犬に忍び込んで、五空に正論でノックアウトされた八丸を暗殺(→回収)して、そのまま八丸に化けてアンちゃんとしっぽりイチャイチャしたんじゃないかと妄想を膨らませたんですが、しっかりと7人居てダメだった(笑)。もしそうだったら、八丸の別人化(←別人なんだもの)も上手く説明できたし、アタさんが達麻と花一さんを散体させる頃には、偽八丸が洋犬のクルーを皆殺しにしてFinしちゃうめっちゃダークな幕引きかー!?と盛り上がれたのにね(笑)。
続きまーす!!(書き足りないとこは次の感想で補足しますね)
サムライ8 八丸伝 第39話 奇襲 感想②
<ビクッ>「……来る」(苺)
「どうした苺?」(花一)
「…!」(花一)
「みんな…やられちゃう…」(苺)
「!!」<ビクッ>(これは…)(花一)
「!!」(速い!!どういう事だ!?)(達麻)
「!!」(アタの引力!!近い!!)(八丸)
<ギュオオオオオ>
お楽しみ中の八丸とアンちゃんには大変申し訳ありませんが、どうやらアタさん達が達麻や花一さんが想定できないような速度で接近しているようです。八丸もアタさんの引力を感じています。これは風雲急…と申しますか、僕がブチ切れたお座なりな八丸の仕上げから察するにこれが最後のエピソードになるでしょう。その判断の決め手は苺ちゃんの「みんな…やられちゃう…」であります。これは苺ちゃんの住んでいた星がアタさん達に吹っ飛ばされる前に彼女が宣うた「爆発して死ぬのに?意味ないよ」に匹敵する衝撃で、苺ちゃんの予言通り苺ちゃんの星は爆発しましたから、今回も皆やられます。
肝心なのはそのやられ方かも知れません。興味深いのは「爆発して…意味ないよ」のコマの一つ手前のコマで「アタシ達を巻き込んで死ぬの→それが光って見えて夜空の星になる→アタシも星になるの」という苺ちゃんのセリフです。苺ちゃんの心眼に未来予知の能力が備わっていることは確実であります。そしてこの言葉は苺ちゃんが苺ママやカウンセラーにこれを告げた時点での予言であります。つまり、何もしないでいると(このまま何も起こらないと)苺ちゃんを含める全ての人が爆発して星になっちゃうよーという未来を苺ちゃんは示している訳です。しかし、苺ちゃんは生き延びており予言は外れたかに思えます。
しかし、この直後、苺ちゃんは五空に攫われ白兎(仮)を駆る花一さんの瞬間移動によって難を逃れます。五空と花一さん、それと白兎(仮)の出現により未来が変化した訳です。SWのヨーダ(←恐らくは達麻が目指した師匠のカリスマ)も仰っておられますが、「未来は揺れ動いている」のであります。苺ちゃんが察知した未来=予言は瞬間的なビジョンであり、そこで新たに何か行動を起こしたり、偶然に何か新しい要素が追加される事で変えられる未来なのだと思われます。だから苺ちゃんの「みんな…やられちゃう…」は現状の戦力では迫り来るアタさん達によって殲滅させられるという明確な未来なのです。
八丸達の現有戦力だけでどんなに足掻いてもアタさん達には勝てないし、逃げるという選択肢もアタさん達の想定外の速度により否定されますから、生き残る為には戦うしかありません。しかし、苺ちゃんの予言は明確な未来を示しているので、現状の戦力に何かしら新しい要素を加えるしか残された道はありません。ここで何故だか僕は『NARUTO -ナルト-』の第一部の終盤の「サスケ奪還編」を憶ひ出すのであります。あれは今も胸熱の怒涛のベストバウトの塊…僕の漫画道の中核に今も在り続ける金字塔…!!中でもその頂点とも言える…砂隠れの三兄弟(我愛羅・カンクロウ・テマリ)の登場シーンが想ひ出されるのです。
いやーあの見開きを捲った時には全身総毛立ったものね!!(ヨシッ!!)と心の中で叫びましたとも!!僕は少し甘えん坊なところがあってピンチの時には誰かに助けて貰う事ばかり考えちゃうのがいけない…とは分かってはいるのだけど、偶にはイイじゃん!!(笑)岸本先生はそこんとこの塩梅をよーく分かっていらっしゃって『NARUTO -ナルト-』では大ピンチに突然現れた誰かに救われる展開というものは極めて少なかったと記憶しています。自来也先生の時もそういうのが無かったですし…。でも、だからこそ、ここぞ!!という時に出してくれると思っていますし、だからこそ効果的なのだよ!!(笑)
そういう訳で、甘えん坊だ何だと叱られようが、今回ばかりは助っ人の登場を切に願うケルベロスであります。それでこれまでのお話の中でそれに該当する描写を探したんですけど、八丸が免許のダウンロードを経て「光の線」で仲間(箱の鍵)の居場所が分かるようになったじゃないですか?それで竜や五空(苺ちゃん)の位置が特定できた訳ですが、他にも3条の「光の線」が伸びてました。つまりあと3人が既に侍として存在している事を提示しているのです。現状、八丸、竜、悟空の3人が確定で、三打が侍候補とすれば4人でありますから、それに未だ見ぬ3人の「箱の鍵」が加わる余地がある訳です。
具体的には見下星のバトルロイヤルに参加してた姫持ちの鹿侍(四華丸?)と、赤木城のナナシくんも八丸を追いかけて切腹の儀式に成功していればいいなと思います。八丸と接点があった時点で「箱の鍵」の候補みたいなもんですからね。しかし、あと一人が見えない…っていうか全く描かれてませんしね。苺ちゃんが一番を埋める可能性は残された3条の「光の線」で厳しいんですよね。ま…それは三打が切腹の儀式をパスするのが前提なんですが…。三打の儀式には馬侍のロッカーボール(黒馬が運んでいたがMIA中)か亡父・義常が散体した時に遺したロッカーボール(洋犬に積み込んだ描写なし)があれば何とか(笑)。
そして、「箱の鍵」がコンプさえしちゃえば、不動明王の提示から「パンドラの箱」は自ずと見つかると思うので<パカッ>と蓋を開けて終幕するのではなかろうか…と、昨今の風呂敷の雑な畳み方を見てて僕は予想しております。まー…現有戦力のままだと「みんな…やられちゃう…」なので八丸の桁外れの「引力」が3人の「箱の鍵」を引き寄せて「一気通貫(一通)」で上がっちゃうしかない…アワワ ヽ(´Д`;≡;´Д`)丿 アワワ…しかし、それだと「役牌」以外の牌は「捨て牌」とも言えますから…これからいろいろと悲しい事が起こるであろう事は心眼もなく、ましてや予知能力なぞない僕にも分かり〼
続きまーす!!