サムライ8 八丸伝 第8話「ゆっくりでよい」感想①
「ボール宇宙域
座標は赤経8n
0877362…
マイナス30°40dec4」(ニリ姫)
「座標インプットしました」
「H粒子の濃度調節
素粒子は安定してる?」(ニリ姫)
<ズオッ>「あぁ…
0に近づける」(アタ)
「さすがアタ
それはいつ見ても美しい…」(ニリ姫)
「この状態には時間制限がある
無駄話は終わりだニリ姫」(アタ)
「ええ…頼んだわ」(ニリ姫)
<フッ>
<ヒュン>
<ゴウ>
こんだけやってアタが八丸を目指してなかったら、それはそれで困るので(笑)、ボール宇宙域に八丸の住む星があると考えます。それと「H粒子の濃度調節」とか「素粒子は安定してる?」とかもう分かりませんが、アタが自分の意識を投影する分身を拵えて、それを八丸の元に送り込む作戦のようです。分身の核には侍魂と思われる球体を使い、それになんたら粒子を纏(まと)わせて実体化させているのでしょう。八丸の心臓も侍魂で駆動されてましたし、侍魂はきっと上質で耐久性の高いエネルギー源になるのでしょう。
また、侍魂には「格」というものがあり、強い侍の侍魂は出力も高いのでしょう。アタやムジンが複数の侍魂を自分の周囲に配備するのは強い侍と戦い勝ち得たトロフィーのようなもんでしょう。それを今回のように分身の作成に利用したり、チャンバラにおいては代わる代わる侍魂を自分の柄骨にセットして多彩な真剣を操るのではないでしょうか。恐らくアタの所有する侍魂も猛者揃いでしょうから、切れ味鋭いでしょうし、まだ描写は少ないけど、その侍なりの特別な性質の登場が期待できるかも知れませんね。
また、ニリ姫の目標座標の伝達に対して「座標インプットしました」と応える音声がありましたが、ここはアタがコンピュータ的な声色の腹話術をかまして欲しいと、ケルベロスは願っていますが(もしそうだったら鉄板で「ごぉうかーっく!!!」ですわ)、やはり何らかのデータベースやシステムにアタがアクセスできる権限を有していると考えられ、それって達麻みたいじゃん!!という事で、きっとアタも達麻クラスの剣士…つまり、烏枢沙魔流の免許皆伝と考えられるのではなかろうかと、僕は思います。
余談ですが、烏枢沙魔のネタ元は烏枢沙魔明王だと思われます。ウィキペディアによると五大明王の一尊とされるようです。ちなみに五大明王とは、不動明王を中心に東に降三世明王(ごうざんぜ - )、南に軍荼利明王(ぐんだり - )、西に大威徳明王(だいいとく - )、北に金剛夜叉明王(こんごうやしゃ - )を配する場合が多く、宗派により金剛夜叉明王のポジションに烏枢沙魔明王が座るようで、リアルでもライバル的な存在のようです。今後は金剛夜叉流VS烏枢沙魔流の対決の構図がお話の軸になるのでしょうね。
金剛夜叉流と烏枢沙魔流の抗争がこの宇宙を二分しているのであれば、いろいろと説明ができて捗ります。しかし、微妙に不動明王の対極に相当する存在が欲しい…と、言うのはロッカーボールの提供が不動明王に限定されると、ロッカーボールが侍を生み出す「三身一体」のシステムの基本設計が疑われる…というか、承認に善悪関係ないですやん!!って事になりますまいか?ロッカーボールの承認にその人の人間性が問われる描写があったし、不動明王は世界の安寧を願った筈なので、それを否定するような承認を望むかな?って。
それに第7話「出会い」で黒狼の背中で葉芽道がアンちゃんの胸元を覗き込みながら(←お前だけだぞーケルベロス!!)、「この世には悪しき侍と姫もいる…」と言っていて、いよいよ対決の構図が「善VS悪」に傾いてきたように思うんですよ。しかし、そもそも「善」と「悪」は相対的な評価であって、絶対的な評価ではないので、ロッカーボールも「何とかに刃物」といった人と道具の関係に過ぎないのかも知れませんね。でも、それだと不動明王も明確な「義」を持ってなかった事になるので悩ましい問題なんですよ。
ま…この問題ももう少し描写を吟味して考えるべきですかね。僕が考えるようにこの物語が「侍VS侍」であるなら、一方が銀河を消滅させようと争いを起こしている事になり、それだと戦いに勝っても自分達の暮らす場所がなくなってしまいます。普通、戦争とは自分達の利益を確保する為の行動であり、それは歴史が証明していますから、破壊や殺戮があっても全てを無にするような争いは考え難いのです。一つあるとすれば、それこそ「虚無戦記」のような始まりと終わりの戦いがあるにはありますが、あれはお話が壮大過ぎて…(汗)。
続きまーす!!(ハチマル の更新もゆっくり行こうかな…笑)