サムライ8 八丸伝 第11話「ふざけたマネを」感想①
第11話「ふざけたマネを」あらすじ:アタの一撃を辛うじて防いだものの相当の深手を修復中の達麻。アタは達麻の一番弟子で元・金剛夜叉流で現・烏枢沙魔流の剣士。フルタ博士とアタ。それと達麻とアタ。旧知で訳ありを窺わせつつ、アタの凶刃が八丸に向かう。しかし、事の深刻さを上手く理解できない八丸が口先で対応してしまいアタの重い一言で腰砕けに…。そこに身を呈して割って入ったのがアンちゃんと早太郎でした。ここで何をか感じる八丸ですが、アタとは圧倒的な力の差がある。葉芽道も軽くヒネられ、達麻もアタの仕込み斬りの深手が癒えない。アタは尚も手を緩めず八丸に襲いかかるが、フルタ博士が胸に仕込んだ秘密兵器でアタを道連れにしようと試みるが…。
「八角を出せ」(アタ)
「……アタ…だと!?」<ギギィ…>(達麻)
「なぜ…ここが分かった!?」(フルタ博士)
「八角が侍になっただろ?
その引力をニリ姫がやっととらえたのだ
…苦労したよ」(アタ)
(やはり…恐れていた事が…!!)(フルタ博士)
「誰?知り合い?」(八丸)
「お前は少し黙っていろ…」(フルタ博士)←コレッ!!
(逃げても追いつかれる…
もう逃げ場はない…
八丸が奴らにつかまれば
この銀河は消えてしまう
ついに…アレをやるしか…)<ギュ>(フルタ博士)
「こいつ…何者?」(葉芽道)
「元 金剛夜叉流
無比力のアタ
拙者の……
一番弟子だった男だ」(達麻)
「! 通りで…」(アタ)
<スッ…>「お久しぶりです…達麻師匠
さきほどの一撃…まさかとは思いましたが
あまりの変わり様に気が付きませんでした」(アタ)
アタさんが意外に大男でビビりました(笑)。元・金剛夜叉流の剣士で達麻の一番弟子…無比力のアタは今は烏枢沙魔流に属するようです。また「八角」とは八丸が侍になる前のアタらが認識する八丸であり、八丸が侍になった引力をニリ姫がやっとの事で感知できたとの事です。ただ、フルタ博士(=パパ)は「八角」という名前に執着を示しておらず、パパとしては絶えず「八丸」としています。「八角」というのはフルタ博士の嘘…ぶっちゃけ、デタラメだったのでは?と思います。
そして、それが成り立つのはフルタ博士が向こう側…つまり烏枢沙魔流の社会で活動していた可能性を高く示していると思います。この後の描写でもアタさんとフルタ博士の浅からぬ関係性が垣間見られますし、もしかしたら、八丸がまだ赤ん坊の頃にフルタ博士が連れ出したんじゃないでしょうか?その時、追跡を逃れる為に「八角」という嘘の名前を教えたのではないか…という風に読み取れます。フルタ博士の「八角」に対する反応が極めて薄いのが、なんかこう引っかかるんですよね。
ちょっと細かくてアレかも知れませんが、これは八丸の生い立ちに関わるかなり重要なポイントだと思うんです。達麻も微妙に八丸に対して違和感を抱いていましたし、フルタ博士も頑として口を割りませんでしたよね。僕も気になる…。それに八丸が「八人目の子」という事で、それまでの「七人」との関係性だって今回かなり深まります。それにしても謎が多い…謎の数々がまだバラバラに散らばっていますね。そして、それらが繋がり出したら楽しいんだろうなと思いますが、今は焦れったいですね。
それで、第9話「ふたりで…」の仕舞いで示されたアタさんが「八角」を探しているという設定が、八丸とどういう風に繋がるのか?を見守っていたんですが、これが単なるでまかせの名前で回収されてしまうなら、この設定が果たして必要だったんかしら?と、正直、疑問に思っています。あの時、感じた「何なんだ!?」という驚きが、物語の表層にできた泡みたいなものだったら浮ばれません。それと同じで今ある多くの謎も、それらが大した理由も因果も持たずに立ち消えてはならんと思うんです。
面白い!!という事と、ビックリする!!というのは全く違いますからね。当たり前ですが…。或いはビックリさせられたとしても、舞い上がった気持ちを何処かにちゃんと落と込んで貰いたいと思うんです。それが良い作品に触れるという体験ですから。そして、岸本先生の作品…『NARUTO -ナルト-』は間違いなく…面白い!!と思えるものでありましたから、『サムライ8 八丸伝』にも同じように期待してしまいます。なので、「八角」に関してもキッチリと落とし込んで欲しいと願っております。
続きまーす!!