サムライ8 八丸伝 第25話 遭遇 感想⑥
(こやつの侍魂…)<スッ…>(達麻)
(白い侍魂ではない…
輝きもなく…むしろ濁っている
こんな侍魂が本当に白き刃を見せるのか?)(達麻)
「待て
こやつ信頼に欠く」<ガチャ>(達麻)
「どうした?」
『5項目で解析完了…出ます
惑星O-06鬼族 元降三世流侍「弁形」
銀河球(ボール)連邦規定違反の重罪多数…
一級の詐欺師!!指名手配中!!
通称「鍵狩りの弁」
「箱の鍵」の確率1%
「箱の鍵」ではありません』(解析AI)
「やはりな」(達麻)
「なっ!!?何だとッ!!?」
「特級の犯罪者じゃないか!
どういう事だ!?」
「鍵にいい解析AIを付けてるじゃねーか
もしかしてその鍵には…
お前…ただの猫侍じゃねーな」(弁形)
「え!?」(犯罪者?
この人 嘘ついてたってこと?)(八丸)
「本当の目的は何だ?」(達麻)
「バレたんじゃあ仕方ねーな
オレは箱の鍵でも10億を恵んでやるようなお人好しでもねェ
その情報に騙されて寄って来る奴らを狩ってんだ」(弁形)
10億が嘘って言われてもなー…(笑)。しかし、八丸達は弁形を「犯罪者」と知って驚いていますが、骨河や竜だって強盗殺人犯の可能性が高いのに仲間みたいな扱いになってるのはどう説明するんでしょうか?多分、竜は骨河の命令で女以外は斬った筈です。当然、盗み(窃盗)もしてるでしょうし、捕まらなきゃいいんですかね。それが弁形の指名手配や前歴を知っただけでまるで鬼の首を取ったように騒ぐのって弁形が鬼族だから?!(笑)鬼族ってーと、アタさんもそうなのかな?この世界には人間種だけでなく鬼族なんてのも存在するんですね。頭の角が目印なのかな?
弁形の侍魂を達麻が心眼で見て「濁ってる」っていうのは分かるんだけど、それが白く輝かない可能性は否定できないようです。つまり、心眼を持ってしても弁形が箱の鍵か否かは即座に判定できないという事。同じように本当の事を言ってるのか嘘なのか?も分からないようで、結局心眼って白く輝く侍魂を見る事しかできないんだー(棒)。何となく怪しいとか危ないっていうのが分かる程度のようで、弁形の詳細なんかは分かる筈もなく「解析AI」に委ねる始末。ちなみに「AI」とは「人間の知的振る舞いの一部をソフトウェアを用いて人工的に再現したもの」で「データベース」とは違います。
例えば弁形の外見の経年変化(加齢など)を過去と参照して現在を予測を学習するのは「AI」の仕事だけど、弁形がどんな重罪を犯して指名手配中とか細かなスペックは何某かのデータベースにある情報で、それを引っ張って来るのは「AI」でなくても出来ます。「AI」っていうだけで何かすごい事が出来そうに思うのは「パソコン」と「電子レンジ」の違いが分からないのと同じなんだけど、どうも作中で使われる「AI」が何となく期待値高めに扱われているのがちょっと気になりますかね(笑)。ただ達麻の質問の癖を把握して最適な回答を用意するのは「AI」の仕事なのできっとそういう意味で「解析AI」なんですよね。
ところで、「銀河球(ボール)連邦」っていうのが存在するんですね。多分、八丸達が住んでるのが「球(ボール)宇宙」なので、それを統括する組織なのでしょう。ちなみに、アタさん達烏枢沙魔流は「キューブ宇宙」で、星々が直方体(正六面体)でした。球(ボール)宇宙においては共通の金融システムとか法律の大系があって秩序が保たれているんですね。そして、弁形はそこで罪を犯して追われているようです。それと犯罪者に通称を付けるのは警察のお決まりなので、きっと連邦警察か連邦軍のMP(ミリタリーポリス)が存在するんじゃーないでしょうか?でないと指名手配とかできないもんね。
それで大活躍の達麻の「解析AI」ですけど、達麻の鍵の絵が小さくて見難いんですが、金剛夜叉流の免許皆伝の印籠がなくなってるように見えませんか?だから、そこそこのベテラン侍の弁形も猫侍が達麻とは分かってなくて、「ただの猫侍じゃねーな」と薄っすらと達麻の正体を探ってる感じです。きっとあの印籠も出したり引っ込めたり出来るんでしょう。あの印籠が免許皆伝のドングル(認証キー)になってるんだったら金剛夜叉流のトップシークレットですからね。葉芽道や八丸には見せびらかしたけど、本当はそう簡単には衆人に晒されるようなものではないと思われます。
しかし、弁形が特級の犯罪者と分かった途端に騒ついてますが、達麻だってもしかしたら無銭飲食したまま宇宙ステーションを出発したかもしれないし、8パパの秘密のガレージからパパさんが拾得した馬侍のキーホルダーと散体後のロッカーボールを持ち出していますから窃盗犯であります。微罪であっても犯罪は犯罪です。それに骨河と竜なんて強盗殺人犯ですから、それを匿っているなら犯人隠避や逃亡幇助に問われても致し方ありません。それにここに来て金儲け目論むような輩なら犯罪の一つや二つに手を染めてても不思議じゃないんだから細かい事を言うなーと、僕は思います(笑)。
しかし、弁形は重罪人だけあってクズですね(笑)。「箱の鍵」も「10億円」も嘘でした!!で済ませてますけど、やっぱりそか!!となんだそりゃ!!が半々ってとこでしょうか(笑)。でも、この手の催しが今回初めてって訳ではなさそうで、参加者は散体するくらいなら脱落させる緩いルールでした。参加者が全く帰って来なくても噂になるし、生還者が居たら居たで変な噂が広まって人が集まらなくなると思うんだけど、きっとこれまで弁形が無敗で誰一人賞金を獲得することができなくて問題が表面化しなかったのでしょう。それがあっさり達麻達にバレちゃうのも変な話ですが…。
今まで達麻みたいな大物が紛れ込まなかったのでしょうか。それか弁形としてはこれで目的達成するのかも知れません。もしかしたらですが、弁形は「八角」を捕まえる任務に就いていたんではないかという事です。だから、先に連絡したのは烏枢沙魔流のアタさんじゃないでしょうか?弁形としては「八角」を捕まえればミッションコンプリートな訳。弁形は元降三世流という事で、元金剛夜叉流のアタさんと同じです。烏枢沙魔流はきっとジャンクな流派で他流派をハッキングして力を付けてる可能性があり、同じように多流派の強者をヘッドハンティングして勢力を拡大してる…とか。
達麻も強者のアタさんが烏枢沙魔流で更に力を高めた…的な事を言ってましたから。例の「合鍵計画」も「マンダラの箱」ありきで、鍵穴から「7つの鍵」の要件を探り当てて、それを遺伝子操作の叩き台にして一角から七角までの試験管ベービー(昔はこう言ったんだよなー)を拵える科学技術を有しているし、部式とは素粒子の引力をコントロールするプログラムですから、それをハッキングする術(すべ)も持ち合わせるハイテク集団であります。そして、弁形がそんな烏枢沙魔流と繋がっていれば、「八角」を前にこうもあっさりと種明かしをしてしまうのはすごくしっくり来るのであります。
続きまーす!!(風邪がしつこくてなかなか退治できなーい!!)