サムライ8 八丸伝 第32話 タイムリミット 感想③
「おおっ!!」(八丸)←単なる観客…
「ぐっ!
骨河…貴様!!」<ズズ…>(弁形)
「でも——…」(竜)
「…いつかお前の名前は
オレが見つけてやるよ…」(三打)
「オレは三打だ」(三打)
「そう三打はいい奴だ」(竜)←意味が分かりませーん!!
<シュルル…>
「!?」(八丸)
「外れた!!」(モブ1)
<シュルルル>
「!!」(アン)
「デバイスから
義常の鍵を抜くんだ!!」
「星殺爆弾の発射を止めろ!!」
<ダッ>
大久保先生もペン入れしてて嫌になんないかと心配になるくらい意味不明なネームが続いてますが…ハチマルでは粛々と感想を書くだけです(笑)。竜と三打が弁形に一太刀浴びせたところで八丸が「おおっ!!」と声を発してますが、コイツも恥ずかしくないんだ!?(笑)八丸は恥ずかしいという概念を持ってないんでしょう。ちゃんとした教育も受けてないし、近くにいる大人が悉くダメダメだからこんな子になっちゃった…ある意味、八丸も被害者なんだと思うので、誰か助けてあげてー!!と悲しくなっていたら、アタさんのご尊顔が脳裏に浮かんじゃった…もしかして、そういう事!?なの!?
アタさんは子供らがちゃんとした教育も受けられず、ちゃんとした導きも与えられない現体制を変えようとしてるんじゃーないでしょうか?現体制…っていうのは金剛夜叉流ら4流派が牛耳る世界の事ね。その基盤は不動明王が残したロッカーボールテクノロジーが支えています。これまでこの作品を読んでみて感じたんですけど、ロッカーボール由来の技術水準に見合った文明や文化が存在しません。科学技術だけが突出して成長する事なんてありえんので、ロッカーボールが明らかにオーバーテクノロジーであり、オーパーツ(out-of-place artifacts=OOPARTS)だと考えるべきだと、僕は考え至っております。
またロッカーボールに承認されて侍になってしまえば、不死が約束されるので、侍になれた者は安泰であります。でもお腹は空くようなので食べ物が要る。お酒も飲みたい。しかし、それらをロッカーボールテクノロジー(錬金術?)で生産した描写がないので、何らかの生産システムが必要になります。恐らく為政者たる侍が社会基盤を整備しないのは比較的少数の侍の食い扶持が賄える程度の社会規模で足りるからでしょう。だから市民を生かさず殺さず程度の維持する…ぶっちゃけ体のいい奴隷として使役できれば侍としては万々歳なので、何も考えないでいてくれた方が侍としては都合がいい訳です。
だから、侍は市民に対する教育や福祉を整備しないのです。それに、侍にはどうも生殖機能を有していてサイボーグの体になった後でも女性と交わって子孫を残せるようです。三打も元服後(侍として地位を確立した後)の義常とママの間に設けられたようです。ウミガメちゃんに忍び込んだ三打が竜に「女以外は全部殺せ!!」とか言ったのは子供を産める女性の需要の存在を示唆しています。きっと出産可能な女性は高く売れるんですよ。また侍のロッカーボール適正は遺伝的要素で決まるので、それが既にある侍が女性との間に子を設けて既得権益を継承するのが通例であったと思われます。
一方、侍の下部組織として武士隊が存在するものの、それも市民の不満を逸らすガズ抜き的な存在だったのかも知れません。運良く侍になれたらそれはそれでいいし、なれなきゃ死んでおしまいの運次第。だから葉芽道とウーン姫は傷だらけでみすぼらしい孤児を前にしてもどこ吹く風で放置できたんですよ。この先、死なずに大人になったら農業や漁業で侍や姫の食べ物を調達する奴隷程度にしか感じていないから、教育や医療といった福祉を充実させる気もないし、社会の治安は暴動が起こらない程度に安定していればオK。この世界は侍の為の社会であり市民の安寧なんて全く考えられてないんですよ。
だから、これまで大人の誰一人として子供に人としての道を教える描写なんてなかったし、子供を思って叱る大人も登場しませんでした。だから、子供は何も学ばずに大人になってしまいます。学ばないから心が育たないのであります。だから八丸はアンちゃんにいろんな料理を一遍に注文しといてカツ丼セットを食べてくるとか、姫が死んだら侍はどうなるの?なんて自分の心配を姫のいる前で平気でする(笑)。でも、自分の発言が他者にどんな影響を与えるか?なんて考えられないのは考える訓練をしてないから仕方ないのです。優しさの原動力は人の想像力ですからね。この世界の子らは非常に不幸なのです。
しかし、その不幸すら教育のなさ、情報のなさによって不幸として認識されないのです。それら全てを現体制を維持する侍供がコントロールしている訳です。彼らは既得権益を維持継承できればそれでいいのだから、義常が愛息の三打に切腹刀で斬りかかる理由がそこにあったのだと考えるとしっくりきますね。侍に非ずんば人に非らずなのがこの世界なのであります。だから、アタさんやカーラさんはこの世界を一掃して本来あるべき姿に戻そうとして「マンダラの箱」を開けようとしてるのだと思います。そしてそれを阻止する為に夜叉さんや達麻が「パンドラの箱」を開けようとしてるのでしょう。
だから、僕には夜叉さんや達麻が悪に見えます。夜叉さんや達麻が既得権益にしがみ付く老害にしか見えません。子供をこんなにも大切にしない社会ならなくなった方がいいと思います。そう考えると「マンダラの箱」と「パンドラの箱」の効果…というか意図が見えてきますね。不動明王がロッカーボールを発明して宇宙にばら撒いたんだけど、それを人が使いこなせなかった将来を想定して、ロッカーボールテクノロジーを一掃する方法(プログラム)を残したんじゃないですかね。だから、僕としては一刻も早く八丸をアタさん達に届けて「マンダラの箱」を開く鍵にその力を還元して欲しいです。
さて、お話の方ですが、もうグダグダで手がつけられません(笑)。骨河→三打に名前が変わったところで、三打は何一つも反省してませんし、竜もそんな三打に何一つ疑問を感じない…っていう(笑)。それは弁形が三打を利用していただけの単なるクズだったという救いのない結末が代表するように、この世界の全ての大人がクズだったからで、その大人も全く学ばずにただ単に体が成長しただけの結果でしかないから、頭が空っぽで考える力がない。だから(鬼若丸が守られるんだから)別に急がなくてもいいのに星殺爆弾の阻止に躍起になっています。もう何の為に戦ってるのも誰と戦ってるのも分かっていません。
こんな世界観で人の成長なんて描けるわきゃーないじゃん!!
続きまーす!!