サムライ8 八丸伝 第39話 奇襲 感想②
<ビクッ>「……来る」(苺)
「どうした苺?」(花一)
「…!」(花一)
「みんな…やられちゃう…」(苺)
「!!」<ビクッ>(これは…)(花一)
「!!」(速い!!どういう事だ!?)(達麻)
「!!」(アタの引力!!近い!!)(八丸)
<ギュオオオオオ>
お楽しみ中の八丸とアンちゃんには大変申し訳ありませんが、どうやらアタさん達が達麻や花一さんが想定できないような速度で接近しているようです。八丸もアタさんの引力を感じています。これは風雲急…と申しますか、僕がブチ切れたお座なりな八丸の仕上げから察するにこれが最後のエピソードになるでしょう。その判断の決め手は苺ちゃんの「みんな…やられちゃう…」であります。これは苺ちゃんの住んでいた星がアタさん達に吹っ飛ばされる前に彼女が宣うた「爆発して死ぬのに?意味ないよ」に匹敵する衝撃で、苺ちゃんの予言通り苺ちゃんの星は爆発しましたから、今回も皆やられます。
肝心なのはそのやられ方かも知れません。興味深いのは「爆発して…意味ないよ」のコマの一つ手前のコマで「アタシ達を巻き込んで死ぬの→それが光って見えて夜空の星になる→アタシも星になるの」という苺ちゃんのセリフです。苺ちゃんの心眼に未来予知の能力が備わっていることは確実であります。そしてこの言葉は苺ちゃんが苺ママやカウンセラーにこれを告げた時点での予言であります。つまり、何もしないでいると(このまま何も起こらないと)苺ちゃんを含める全ての人が爆発して星になっちゃうよーという未来を苺ちゃんは示している訳です。しかし、苺ちゃんは生き延びており予言は外れたかに思えます。
しかし、この直後、苺ちゃんは五空に攫われ白兎(仮)を駆る花一さんの瞬間移動によって難を逃れます。五空と花一さん、それと白兎(仮)の出現により未来が変化した訳です。SWのヨーダ(←恐らくは達麻が目指した師匠のカリスマ)も仰っておられますが、「未来は揺れ動いている」のであります。苺ちゃんが察知した未来=予言は瞬間的なビジョンであり、そこで新たに何か行動を起こしたり、偶然に何か新しい要素が追加される事で変えられる未来なのだと思われます。だから苺ちゃんの「みんな…やられちゃう…」は現状の戦力では迫り来るアタさん達によって殲滅させられるという明確な未来なのです。
八丸達の現有戦力だけでどんなに足掻いてもアタさん達には勝てないし、逃げるという選択肢もアタさん達の想定外の速度により否定されますから、生き残る為には戦うしかありません。しかし、苺ちゃんの予言は明確な未来を示しているので、現状の戦力に何かしら新しい要素を加えるしか残された道はありません。ここで何故だか僕は『NARUTO -ナルト-』の第一部の終盤の「サスケ奪還編」を憶ひ出すのであります。あれは今も胸熱の怒涛のベストバウトの塊…僕の漫画道の中核に今も在り続ける金字塔…!!中でもその頂点とも言える…砂隠れの三兄弟(我愛羅・カンクロウ・テマリ)の登場シーンが想ひ出されるのです。
いやーあの見開きを捲った時には全身総毛立ったものね!!(ヨシッ!!)と心の中で叫びましたとも!!僕は少し甘えん坊なところがあってピンチの時には誰かに助けて貰う事ばかり考えちゃうのがいけない…とは分かってはいるのだけど、偶にはイイじゃん!!(笑)岸本先生はそこんとこの塩梅をよーく分かっていらっしゃって『NARUTO -ナルト-』では大ピンチに突然現れた誰かに救われる展開というものは極めて少なかったと記憶しています。自来也先生の時もそういうのが無かったですし…。でも、だからこそ、ここぞ!!という時に出してくれると思っていますし、だからこそ効果的なのだよ!!(笑)
そういう訳で、甘えん坊だ何だと叱られようが、今回ばかりは助っ人の登場を切に願うケルベロスであります。それでこれまでのお話の中でそれに該当する描写を探したんですけど、八丸が免許のダウンロードを経て「光の線」で仲間(箱の鍵)の居場所が分かるようになったじゃないですか?それで竜や五空(苺ちゃん)の位置が特定できた訳ですが、他にも3条の「光の線」が伸びてました。つまりあと3人が既に侍として存在している事を提示しているのです。現状、八丸、竜、悟空の3人が確定で、三打が侍候補とすれば4人でありますから、それに未だ見ぬ3人の「箱の鍵」が加わる余地がある訳です。
具体的には見下星のバトルロイヤルに参加してた姫持ちの鹿侍(四華丸?)と、赤木城のナナシくんも八丸を追いかけて切腹の儀式に成功していればいいなと思います。八丸と接点があった時点で「箱の鍵」の候補みたいなもんですからね。しかし、あと一人が見えない…っていうか全く描かれてませんしね。苺ちゃんが一番を埋める可能性は残された3条の「光の線」で厳しいんですよね。ま…それは三打が切腹の儀式をパスするのが前提なんですが…。三打の儀式には馬侍のロッカーボール(黒馬が運んでいたがMIA中)か亡父・義常が散体した時に遺したロッカーボール(洋犬に積み込んだ描写なし)があれば何とか(笑)。
そして、「箱の鍵」がコンプさえしちゃえば、不動明王の提示から「パンドラの箱」は自ずと見つかると思うので<パカッ>と蓋を開けて終幕するのではなかろうか…と、昨今の風呂敷の雑な畳み方を見てて僕は予想しております。まー…現有戦力のままだと「みんな…やられちゃう…」なので八丸の桁外れの「引力」が3人の「箱の鍵」を引き寄せて「一気通貫(一通)」で上がっちゃうしかない…アワワ ヽ(´Д`;≡;´Д`)丿 アワワ…しかし、それだと「役牌」以外の牌は「捨て牌」とも言えますから…これからいろいろと悲しい事が起こるであろう事は心眼もなく、ましてや予知能力なぞない僕にも分かり〼
続きまーす!!