サムライ8 八丸伝 第40話 支えの喪失 感想⑤
<ガチャ…>
「……
ん…」(八丸)
「!」(八丸)
「やっと気がついたか」(アタ)
「アタッ!!」(八丸)
「お前のおかげで
やっとマンダラの箱が開く」(アタ)
「!?」(八丸)
「くそっ!オレのっ…」(八丸)
<ガクン>「!?」(八丸)
「無駄だ
候剣で斬られた
お前の体はもう元へは戻らん
一生ここでこのまま
一角たちの鍵の回復ソケットとして
置いてやる」(アタ)
「!」(八丸)
八丸は意識を失っていたんですね。それが目を覚ましてみたら壁に太いチューブで繋がれていて、トドメにキーユニット(鍵)を抜かれてましたー(笑)。これで名実共に「頭が空っぽ」になれた訳ですが、キーユニットを抜かれたのに散体してしないのは何故!?しかも八丸が普通にアタさんに悪態をついてますから八丸の意識(精神)がまだこの空っぽの体には宿っています。しかし、どう見てもアタさんがチラつかせている萎びた大根は八丸のキーユニット(鍵)です。この画を見てると侍の意識の主体が何処に在るのか分からなくなります。その前にキーユニットって何なのさ!?ってお話であります。
「切腹の儀」に成功した人間は①キーユニットと②侍魂に生まれ変わり、それらがロッカーボールに差し込まれて侍にメタモルフォーゼが始まります。キーユニットが脊椎っぽい外見なので人間の神経系を継承しているもんだと僕は思い込んでいましたが、キーユニットを抜かれても尚、八丸が意識を保っているということは八丸の脳の機能(=心)がまだ八丸の体の何処かに残っている事になります。キーユニットが脳の機能を格納したユニットではない…ということはもう一つの人間由来のパーツである侍魂に人間の記憶や思考を司る…脳の機能(=心)が格納されている可能性が高いのではないかと僕は考えます。
壁から生えたチューブに繋がれた八丸の腹に八丸の侍魂が入っていればビンゴか!?と思いましたが、侍は戦闘時、腹から侍魂を取り出して真剣化しますから、別に体の中になくても侍の行動に支障ないので何事にも邪魔されない特殊な無線通信システムで繋がっているのでしょう。そう言えば自分の侍魂を達麻に預けようとした花一さんを弟子の五空が咎めてましたね。あれは刀で戦う侍が刀を手放すのは死んだも同然!!とする「侍の矜持」を問うていたと思ったのですが、侍魂に脳の機能が格納されていたのなら、五空が血相を変えて騒いだ件の意味が通るなーと思いました。花一さんは達麻と共に行動する決意を示したんですよね。
一緒に行動する分にはサイボーグの体との交信にも支障ないのでしょう。でも、ちょっと怖いなー…と思うのは、夜叉さんが自分の侍魂をほんの少しですが捥(も)いで達麻に分け与えたじゃないですか?あれってその部分に格納されてた記憶が失われたりしないんでしょうか?夜叉さんが少しアホになる…可能性!?突然、夜叉さんが「3と3の倍数でアホになる」をやるようになったらそれはそれで素晴らしいですが…(笑)。達麻に持たせたのはほんの少しだから大丈夫なんですかね。それかアレには獣キャラに変えるプログラムを一時的に解除するアンチウイルスソフトが格納されてるだけだからー(適当)。
しかし、そーなると今度はキーユニットって何なんだよ!!って事になりますけど、キーユニットはその名前の通り…ロッカーボールの「鍵」なのではありますまいか?第1話「1つめの鍵」で八丸が切腹の儀を経て侍にメタモルフォーゼした時に、キーユニットと侍魂がロッカーボールに刺し込まれた描写が残っていまして、あれはロッカーボールに人間の心(脳の機能)を格納した侍魂を仕舞い、キーユニット(鍵)を掛けたから「侍」というパッケージが完成したんではないでしょうか?あれはロッカーボールに侍魂を封じ込める描写だったのかな…と、今更ですが思います。それか自動車みたいに「鍵」を回してエンジンをかけた…か。
どっちにしてもキーユニットには「鍵」としての機能が備わっていて、「切腹の儀」においてロッカーボールに適合した人間の体を元に作られるお約束になっているのでしょう。しかし、そうなると今度は侍の再生においてキーユニットの頭部(上部)のコアを起点に再生が開始する設定があって、だから首を刎ねたら体側からではなく頭部側から再生されて残された体はチリに還る設定って何だったの!?ってなりそうですが、それはキーユニット(不動明王の棒と紐)の「繋ぐ力」(紐)に由来するのかなーと思います。再生の起点がコア部分にあるってだけで、その侍の考えの主体がそこになくても問題ない訳です。
そこまではいいんですが、そうなると今度は「鍵」を抜き取られた八丸に再生機能が喪失してしまう事になりそうです。八丸の場合は特に「繋ぐ力」が強かったのでその差異は顕著じゃないでしょうか?しかし、これは弁形が他者の鍵を利用したように八丸に接続されるチューブに何本も余ったキーユニットを繋げば解決するのかも知れません。でも、そうなると今度は弁形がキーユニットでドレッドヘアを編んで機能を拡張したのが何だったのさーになってしまいますね(笑)。それはきっとキーユニットが一種のキャッシュメモリーの役目を帯びていて、弁形の貧弱な鍵の容量不足を補ったと考えれば溜飲でそうです<ゲップ>。
続きまーす!!(しかし、そーなると定期)