サムライ8 八丸伝 感想(第34話〜第36話まで)
神回の第35話「侘び寂び」では「語録」で盛り上がり、ハチマルのコラも量産されました(笑)。でも、それだけで終わっちゃったんですよー。僕はこの後、八丸が『マトリックス』のネオみたいにこの世界の理(ことわり)に気付いて無双しちゃうんんじゃないかと期待したんですが、全くの不発。ダウンロードから目覚めた八丸はDL前後で何の変化もありませんでした。そして、それは散体後、上層次元で不動明王化した時も同じでした。結局、八丸が発動した金剛夜叉流の剣技は「流星剣」だけでしたね。
ネットワークと一体化して無限の叡智を得た筈なのに、それが全く活かせない。『NARUTO -ナルト-』の終盤では六道仙人から世界を託されたナルトが無双したみたいに(あの時はカカシの欠損した眼球さえ復活させたのに!!)八丸にも躍動して欲しかったです。岸本先生はそれ程までに読者の思い通りに描かれるのがお嫌なのでしょうか?僕にはとても理解できない精神構造です。僕としてはもっと踊らせて欲しかったのですが、最期の最後までイントロが続いた感じで盛り上がりに欠けましたね。
僕としては作品を介して漫画家先生と読者が体や精神を交えるような感覚でお付き合いをばしているつもりでした。ぶっちゃけセックスと似てるんです。漫画の考察って。この作品は岸本先生が独りで楽しんでいる感じがするんですよ。所謂、オナニーなんですよ。それ見て喜ぶのはシナリオがあるAV限定です。僕はあれを当初、ノンフィクションだと思ってたんですが、みんな女優さんだったのね。もしかしたら岸本先生も勘違いしてんじゃない?(笑)違いますよー。あれはフィクションですよ(笑)。
セックスに一番大切なのは「思いやり」であります。それは相手の気持ちを推し量る思考。つまり「想像力」であります。ここをこうして、こうなって、相手がこんな反応をしてるから、じゃー今度はここをこうして…という風に相手が喜んでいる様に本当の快楽が潜んでいるのに…。覚えたての猿じゃないんだから相手が喜んでいる顔を見て愛おしく感じてみよーよ(笑)。それがないのは単なる肉欲なのにね。まー少年少女にはちょっと早いネタですけども、いつかこのお話の真意に辿り着ける事を祈っています。