サムライ8 八丸伝 第29話 義常の義 感想⑥
「大変だ!
奥方様が…息をしていない!」(弁形)
「!!!」(骨河)
「…そんな…私が…なぜ…<ズッ>
武神よ!なぜ…こんな事に…!?」(義常)
「!!?」(骨河)
<ズオオオオ>
<スッ>「……
お前の父 義常は「散体」して死んだ」(弁形)
「!」(骨河)
<カラン>
「己の守るべき姫に手をかけるなど
侍としてあってはならねェ大恥」(弁形)
「これはここだけの秘密だ…いいな
これで遮那家は断絶したも同じ」<スッ>(弁形)
「だが三打
お前の面倒はオレが見てやる
親子…師弟の繋がりなんてこんなもんだ<ガチャ>
お前とオレはシンプルに「金」で繋がる
今から「骨河」と名を変え…
オレの弟子となれ」(弁形)
「くそっ!くそっ…
くっ…」(骨河)
<ガチャ>(八丸)
<ググッ><ギリギリ>(骨河)
「アンタ達にオレがこんな事
言えた義理じゃねーのは重々分かってる!!
けど…すまねェ!!
オレに力をかしてくれ!!」<ズザッ>(骨河)
「お前…自分が何言ってんのか
分かってんのか!」「今さら卑怯者が
侍ぶって土下座かよ」
「いいよ」(八丸)
「頭を下げて詫びる姿
オレにとっては一番侍らしく見えるよ」(八丸)
義常が弁形から「奥方様が…息をしてない!」と聞いた途端に散体しちゃったけど…義常って何なの!?アホなの!?バカなの!?(笑)。この直後に骨ママが<ハッ!!>っと息を吹き返したらどうするんですか!?(笑)いやーその前に愛妻を抱きしめて自分の目と心で確認しようと思わないのが信じれない!!もうこんなダメな奴はとっとと散体してもっとちゃんとした人が侍になれるようにロッカーボールを明け渡して欲しいです。しかし…弁形の記憶を映像化して骨河と一緒にアンちゃんも見てるけど、僕がアンちゃんだったらモニターに蹴り入れて叩き割ってますけどねー(笑)。
アンちゃんのお兄さん(七志)が切腹したけどダメだったのはアンちゃんも覚えてる筈ですからね。こんなつまんない奴が侍になれたのに何で私のお兄ちゃんが!?って普通は思いますよねー。しかし、そういう常識的な反応が描かれないのが『サムライ8 八丸伝』の作風みたいなんで、終ぞ描かれる事はないと思います(笑)。ここでアンちゃんも奥歯を噛み締めて思うところあるのがワンカットでも入れば、も少しリアリティが出るんですけどねー。そして、それにコントラストして骨河の怒りがよーく伝わるのに、描写が一面的で互いに関わりがないのですごく素っ気ないです。
しかし、義常はマジモンのヘタレだわ。多分、骨河に切腹刀で斬りかかった時点で散体(崩落)は始まっていたんじゃーないですかね。そのくらい我を失ってましたから。ま…失うほどの「我」もなかったでしょうが(笑)、ここまで自分で物事を考えられない人が誰もが認める…強い侍様になれたのが不思議ですが、一度…ロッカーボールに承認されて侍にさえ成れれば、後は技をダウンロードして強さを得られるので、サーバーの管理者=師匠に上手く取り入るか、偶々気が合うとか何かの理由で気に入られれば余裕なのが侍社会の常識なのでしょう。そんなだから侍の民度がめっちゃ低い訳。
武神・不動明王が残したロッカーボールテクノロジーって、侍に適合する人間を精神性で選別してません。本当に純粋に遺伝子に侍適性を示す配列があって、それを確認して合否を決定しています。志があろうがなかろうが関係ない。善も悪もない。これまで「義」とか「勇」が大切!!みたいな説明が垂れ流されたけど、そんなの侍の存在に何ら関与しないのは明白です。だから、ここに来て「テロメア値」なんて訳の分かんない概念を引っ張り出したんですよね。だから、武神に見放されたら…散体っていうのも嘘(断言)。侍に精神性なんてないんだから、それの拠り所の武神も存在しません。
そう言えばムジンさんも散体の間際に「武神よ!!」なんてほざいてましたけど、これは「武神教」っていうカルト(宗教)だと考えていいと思います。そもそも自分の生き様を誰かに委ねてどうすんねん!!と僕は考える人なので、自分の死に際に武神を思い出すような人は信じません!!そこはやっぱ…自分の愛する人の名前を叫べよ!!って思うんです。だから、いくら自分の所為であっても嫁さんの生死を自分で確認もせずにその罪に押し潰されて散体した義常が許せないです。そう言えば一度も嫁さんの名前を呼ばなかったなー。所詮、その程度の人だったのよ…義常なんて(笑)。
こういう主体性の無い奴見てると胸糞が悪くなるんでさっさと退場してくれてよかったです。もしかしたら弁形も僕と似たような考えがあってめんこい骨河を義常なんかに任しておけなくて義常一家を追い込んだんじゃーないですかね。骨河が弁形のメモリー(映像)を見てて、弁形ビューで手が出て来た瞬間(採血を入れ替えるとこ)、即座にそれを弁形の手と認定してるじゃないですか。それって骨河は弁形の手をよーく見て来た…二人にかなり密度の濃い接触があったのではないでしょうか?それに両親が亡くなった時の骨河ってまだショタもショタのいいとこ小学校の低学年だから、弁形は骨河の親代わりをかなり真っ当にして来たんじゃないかと、僕は考えます。
金で繋がってるとはいったものの、骨河の身の回りの世話…衣食住の全てを提供したんだもんね。それに骨河のホントの侍適性はちょっと横っちょに置いといて、骨河が侍にならなくても生きていける道を結果的に弁形が与えたんですよね。ま…それが強盗殺人犯なんてとんでもない生き方ではありましたが、曲がりなりにも骨河はアンちゃんや七志のようなストリートチルドレンになることもなく生きて来れたじゃない!!義常みたいなクソな親よりも弁形の方がマシに感じてしまうんだけど、騙されていたとは言え、骨河は少なくとも…これまで自分を育ててくれた恩を忘れちゃいけないと僕は思います。
ま…これが弁形のマッチポンプだと考えるか、ある種の親心…愛だと受け取るかはアナタ次第です!!(都市伝説風)けど、弁形が義常から船やキーホルダーを奪った後、何で骨河を殺さずに引き取ったか!?を考えられる人になって貰いたいんですよ…少年少女には。子供を育てるってものすごく大変ですからね。それに本当に自分の手下が欲しいんなら親の仇として狙われる可能性が否定できない骨河を引き取るなんてしませんもん。弁形は骨河が可愛くて仕方なかったんじゃないですかね。ホントに弁形が義常から奪いたかったモノって、実は…骨河だったんじゃーないかな?って僕は思うのであります。最後の八丸の決め台詞はmjd理解不能でーす!!(笑)
サムライ8 八丸伝 第29話 義常の義 ハチマル ケルベロス 了