サムライ8 八丸伝 第6話「運命の侍様」感想①
<スー>「眠気もとんだ
お前達の侍としての戦い方を
これから見つけていくぞ!!」<ザッ>(達麻)
<スー><ザッ>(八丸)
<ワクワク><プル><ワクワク><プル>(八丸)
「訓練お願いします!!
ワンダフルファンタスティック
師匠ォォ!!!」<バッ>(八丸)
「今度は上げ過ぎだ
バカ者…」<ズズズ>(達麻)
僕は週ジャンを買うと先ず最終ページの目次で読み物のページ…今は『サムライ8 八丸伝』なんだけど、昔はそれが『NARUTO -ナルト-』でした…を確認して、扉のページを探してから本を開くようにしています。…というのは間違って途中から開いてしまうとセルフでネタバレになってショックがデカイからなんですが、ま…何せ<ワクワク><ドキドキ>しながら真っさらな気持ちで物語を楽しむ為にかなり真剣に、とても神経質に毎度毎度、作品との初見を大切にしています。
それで楽しみに『サムライ8 八丸伝』の扉を見つけて、丁寧に開いて読み始めると…また説明かよッ!!と思うくらい説明が続いて、あの盗賊のボスの浪人がやったみたいにキーユニットのプロジェクターまで使って説明し始めたからゲップが出そうになりました(笑)。こういうのが続くとマズイです。特に連載が始まって間がないから、ここは畳み掛けるようにお話を転がさないと読者の心が離れてしまいます。そりゃー長い付き合いになると「焦らし」というのも確かにあるにはあるけど、それは確実に心を掴んだ後のお話です。
特に始めの方の数ページは八丸が不真面目な感じで目障りにすら感じて読み飛ばしたくなりました。またネームやコマも本筋に関係ない不要な表現が多くて焦れったい…ではなくて、本気でイライラしてしまいました。ふざけるのと笑いとはその本質が根本的に違います。それに鍵侍と姫が運命的につながりがあるのであれば、こんな風に説明した後に合わせるのではなくて、何かの事件で偶然出会ってしまって、結果的に二人が鍵侍と姫だった…というような展開にした方がなんぼか良かったと思います。
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運命的ってそういう事でしょッ!!と、僕は思うんですよ。
そういうイベントの中で、三位一体の設定…侍・キーホルダー・姫の提示なんて敵の刃を掻い潜りながらでも達麻師匠が説明しちゃえば入ってくるってもんです。どうせ二人が出会う事が前提なんですから、だって既に運命で結ばれているでしょ!!例えば、あの名作「はいからさんが通る」の紅緒と伊集院少尉の出会いを思い出してください!!そこから八丸と姫が始まれば、今回のお話なんてほとんど要らないんですよ。それに、これから修行すると言ってたのに延々と説明が続くなんて詐欺ですよ!!詐欺!!(笑)
もし僕がこの作品の担当編集だったら絶対に通さない!!です。岸本先生には非常に申し訳ないですが、この出来はファンを失望させるレベルだから…逆に岸本先生クラスの大御所がこの程度で満足したたらダメだと思います。担当の編集さんもここは心を鬼にして岸本先生に物申す心意気が欲しかったと思います。僕は岸本先生の作品を愛しているので、そもそも空気とか読めない子ですし、好き勝手書かせて貰います。ま…岸本先生の目に触れる事もないでしょうが、嘘偽りなく先生のファンとして吠えさせてくださいな。
…と、一通り毒も吐けたので考察に入りますと、冒頭の達麻のネーム…「お前達の侍としての戦い方をこれから見つけていくぞ!!」というところ。これは鍵侍とキーホルダーと一括りにできない…という意味だと僕は受け取りました。人それぞれに個性というものがあり、それは鍵侍になった八丸にも存在して、八丸が再生した早太郎にしても同じように個性があって、それぞれに相応しい戦いのスタイルがあるという事なのだと思います。特に早太郎は如何にも特殊なので徹底的な棚卸しが必要で、それが何よりも楽しみに思います。
僕は早太郎にはパパがいろいろと細工してると考えてて、早太郎の再生時に取り込んだと思われる移動式の生命維持装置なども、本当に生命維持装置だけの機能しかなかったのか?から疑っています。それは柄骨を八丸に渡していない…キーホルダーになる前の早太郎の異常な防御能力…至近距離の戦車の砲弾の直撃に耐える…が既に描かれています。あれが侍の盾じゃなきゃ何なんだよ的な(笑)。それにあまりにもいろいろと侍関係にめっちゃ詳しくて怪しい!!怪しすぎるパパが関わってると、僕は思うんだなー。
「訓練はまず「侍の心得」…
「三身一体」を知る事から始まる」<ガチャ><ピッ>(達麻)
<ザッ><ブウウウン>(達麻)
「うわァ!!
頭割れて棒出た!
棒から映像も出た!
テレビかよ!」(八丸)
「……
黙って聞け!
大切なところだ…」(達麻)
「よいか…
侍になったからといって
一人では強くはない
侍
キーホルダー
そして姫…
この三体が一つになった時
侍の本当の力が
発揮される
…古来よりこれを侍の
『三身一体』と—…」(達麻)
「姫」って第1話「1つ目の鍵」で馬侍が…「侍の仕事は姫の警護と星の守りだけじゃないぞ…」と<ポロッ>と口にしてるんですよ。そして、「姫」が侍の存在に大きく関わる…という事のようです。ま…この後、可愛い姫が出てきたり、達麻が殻に閉じこもるように八丸の質問を拒絶する意味深な描写があり、多様なストーリーが存在するようですが、ここでこんな説明…こういうものだと受け入れるしかないので、もっとサラッとお話の流れの中でやれば良いんですよ。あー今回のシナリオは凄く不満なんですー(←しつこいぞー!!)。エネルギーが勿体無いんで跳ばしまーす。
「…ナナシの道場の奴らも
オレの事 確か鍵侍って…」(八丸)
「侍はキーホルダーがついて
初めて戦いの幅が広がる
キーホルダーは自分の柄骨を
持っている侍を主人としてお供となる」(達麻)
<スッ>(八丸)
「それは「鍵」と「キーホルダー」を
つなげる鎖となる
ただし目に見えぬが
それよりも大切なつながりが—…」(達麻)
<ギュウウ…>「早太郎〜!!!
これからも相棒よろしくなぁ〜!!!」(八丸)
「ニャン!ニャン!」<フリ><フリ>(早太郎)
「……」(達麻)
八丸と早太郎の関係は柄骨の受け渡しが為される前から良好でしたが、それは早太郎の母体が八丸の介護犬ホルダー(ペットホルダー)だったからかなー…と思います。そもそもこの世界のテクノロジーは非常に高度でAIによるロボットの自立が実現していますから、柄骨の契約がなくとも早太郎が八丸の言葉や意向を理解して従う関係があったのは自然に感じます。その点に関しては達麻も認めていて八丸と早太郎の良好な関係を喜ばしく感じている描写に心がホッカリと温かくなりました。
きっと、達麻が言う「目に見えぬがそれよりも大切なつながりが―…」とは今、八丸と早太郎が通じ合ってるのでクリアしてるよー…という事なのでしょう。達麻は猫を被っていようとも犬派ですんで、同じ犬派のケルベロスとしてはシンパシーを強く感じます。ケルベロスは鉄板の犬派ですからね。今も白い大きな犬2頭と結構なサイズのブルドッグの多頭飼いですから!!もう犬の為に生きていると言ってヨカばってんの犬好きで、実際、生活の全てはお犬様中心にグルグルと回っております(笑)。
犬は共感力が非常に強い動物で古来、人と共に生きてきた歴史があります。一緒にいる人が嬉しければ嬉しいし、悲しければ犬まで悲しくなる。人の気持ちにしっかりと寄り添ってくれる動物だから、嬉しさは倍になり、悲しみは半分になる。僕は彼らに癒されている自分を常に感じていますから、キーホルダーには犬が最適だと思います。でも、これも人それぞれで好きが違うようにいろんな価値観がありますからいろんなキーホルダーが存在する筈で、それも物語の見どころとしていろいろと期待しています。
しかし、キーホルダーって八丸と早太郎の例しか提示がないので、他の人はどうしてるのか?すごく興味があります。例えば達麻は魔噛みをどのように作り出したのとか、ケーキ戦車の回の狼とか猪のホルダー(キーホルダー?)とか、どんな風に作られたんですかね。キーホルダーにはベースになるロボットか何かが必要なんでしょうか?鍵侍のイメージだけでキーホルダーが生成可能なのでしょうか?まさか、ゾイドみたいな機械生命体がいるとか?その辺はまだ描写が足りないんだよなー…。
毒吐きまくってすみません。
続きまーす!!