サムライ8 八丸伝 第39話 奇襲 感想④
「烏枢沙魔流
星寄せの猫侍
威掻くの花一
金剛夜叉流
星砕きの犬侍
魔噛みの達麻
免許皆伝の
この2人が手を組み闘う姿
よもや目に出来るとは
思わなかった!」(千)
<ギン>
「花一…貴様寝返ったか」(アタ)
「お前に言われたくはない!」(花一)
(やはり候剣でくるか…!)(達麻)
「どう来ようが
手の内はどちらかが知っている
読めるぞ!」(達麻)
「師匠…
アンタ達は個別で一つ一つ…
だがオレは二つの流派を皆伝した
唯一の男」(アタ)
(金剛夜叉流・烏枢沙魔流混合流――――
屍界)(アタ)
アタさんが(懐かしいのが増えたな)と考えてたのは恐らく花一さんなのだろうと思います。その後、アタさんが二人の斬撃を受け止めた時、「花一」と呼び捨てでしたので、花一さんとはカーラさんの下で研鑽に励んだ兄弟弟子なのかも知れません。達麻と花一さんは同年代っぽいし、アタさんは達麻の弟子だから順番的には花一さんが兄弟子なのかな?まー…どーでもいいですけど(笑)。花一さんも免許皆伝なんですね。しかし流派を抜けても免許皆伝はそのままなんだ。アタさんも金剛夜叉流から烏枢沙魔流に流れて二つとも免許皆伝して両方とも使い放題みたいなので貰ったもん勝ち。これはセキュリティの意識が低杉と言わざるを得ません。
アタさんの鍵(キーユニット)が露出した時に達麻のような免許皆伝の印籠が見当たらなかったんですが、僕的には「印籠=ドングル(ハードウェアキー)」なのかな?と思ってたんですが、無くてもソフトウェアが使えるんであれば飾り…というか「修行をよく頑張ったで賞」みたいなものなんですかね。達麻は印籠を葉芽道に見せてビビらせてましたし、流派内での序列を示す程度なのかもね。それに八丸の免許のダウンロードで最上位の「流星剣」までダウンロードされてまして、ステータスが規定を満たさないと使用できない。逆にステータスさえクリアできれば免許皆伝できる…その侍の精進次第?と考えられるんではないでしょうか?
ところで侍のステータスって「腕力、素早さ、知力、技量センス、引力、キーホルダー、勇、カリスマ」ですが、達麻と八丸の師弟関係が余りにも描かれなさ過ぎて侍の修行がよく分かりませんし、これらの数値をサイボーグの体においてどのように上げるのかも分かりません(笑)。また達麻の回想で夜叉さんが「免許皆伝は成しました」と言っているので師匠として何らかのサポートはしてると思いますが、流派を抜けても習得(=ステータス値のクリア)した剣技は使い放題っていうシステムを流派のトップはご一考された方がいいのではないかと思います。単独で惑星すら屠(ほふ)れるんだから注意して欲しいです(笑)。
もっと段階的に剣技をダウンロードして個人を見極めるとか、認証そのものを厳格化すべきです。それでも裏切られる可能性は排除できないので、やっぱ遠隔でソフトウェアの使用制限を掛けられるような仕組みを作るべきです。これには局地戦や通信のジャミング対策で侍がスタンドアローンで動ける配慮が災いして介入し辛いのでしょうか?それなら、ソフトウェアの定期的なアップデートを義務付けてサーバーにアクセスした時に不穏分子を弾くようにする手もあります。それでアタさんみたいな剣士が敵になるリスクは防げたと思います。しかし、まー…今回はそのお陰で花一さんが味方になってくれて助かってるんですけどね(笑)。
それで、とうとう「アタさんVS達麻&花一」が開戦されましたが、達麻と花一さんには10分の時間制限があるので、アタさんが時間稼ぎし始めれば詰みなのだけど、達麻達にはそういう想定はなかったんでしょうか?アタさんが「ま…師匠、お茶でも…どうぞ」ってやるだけで花一さんも達麻と状況は同じ筈なので「眠気が…」ですもん(笑)。それなのにいきなりイケメン化して飛び出すのは無謀でしかありません。しかも、アタさんにはニリ姫の「祈り」がありますから「勇」が半端なくて同じ免許皆伝同士でもステータスが上の方が威力があるんですよね。それらを推しても達麻と花一さんが行くしかなかったのでしょう。
しかし、この場合、戦術的には別働隊が敵の姫を叩く!!というのが定石に思えますが、千ちゃんはTVの実況役みたいになってますし、八丸はポップコーンを頬張っている(ウソ)。アタさんの側はしっかりと一角〜七角までがニリ姫を護衛してるのにね。双方の意識が違い過ぎて勝敗が決してる感すらありますね。それでも八丸達がここで勝利を収める展開になっちゃうんでしょうか?達麻と花一さんがサクッと殺られるか寝落ちでもした後、大ピンチになるけど突然現れた第三極に助けられて、こんなもんか…と子供らに勘違いして困るかー。やっぱ最期まで自分らで何とかしようと足掻いて欲しいと僕は思います。
具体的には千ちゃんが単独でもいいし五空や八丸を従えて敵母艦に強襲するとか、苺ちゃんと三打の「切腹の儀」の決行ですかね。ロッカーボールは遮那家の義常が散体して還元されたロッカーボールと、達麻が黒馬で運んでいた馬侍のロッカーボールが(描写がないけど…)洋犬に搭載されてる可能性は残しています。苺ちゃんは心眼持ちで予知能力までありますから、現状を打破する為、或いは自分が生き延びる為の手段として「切腹の儀」を企図できると思います。それがなれば花一さん曰く「銀河一強い侍になる娘だ」(ep36/花一と五空)なので、免許のDLまではできそうにないけど最高の戦力になると思います。
それに侍になれれば宇宙空間に投げ出されて〜の即死を免れます。それは三打も同じなので、こんな時にTV観戦なんて悠長な事してないで、生き残る為の最大限の努力をしてもらいたいもんだなーと思います。非常に余談ですが、苺ちゃんは僕の大好きな漫画作品である『EATER』(うすね正俊先生)に登場する青子(清水青子)みたいなもんかな…と、僕は思ってまして、此の期に及んでも彼女が侍化して盤面をひっくり返すくらいの一発逆転が可能だと思うんですよ。何なら今から八丸を言葉責めで散体させて還元されたローッカーボールで苺ちゃんを侍にした方が何ぼか有意義だと思うので是非ともそうして下さい(笑)。
サムライ8 八丸伝 第39話 奇襲 ハチマル ケルベロス 了