サムライ8 八丸伝 第40話 支えの喪失 感想④
<ゴオッ>「ダメだ!
出口も何もない!」(花一)
「!!
八丸…!」(達麻)
「どうした達麻!?」(花一)
「見えた…
八丸の杖(ささえ)が…
全て…なくなった」(達麻)
「助かりはしたが…
かなり遠くまで飛んでしまったみたいだ」(五空)
「…何だよアレ!?
師匠も八丸もアンも早太郎も
どうなったんだよ!?」(三打)
「……
見失った……」<ズズ>(千)
千ちゃん、余りにも使えなさ杉(笑)。ま…千ちゃんを心配そうに覗き込んでるのがキリク姫でちゃんと宇宙服を着てまして、三打も無事ですから、最低限の仕事はしてるかなーと思います。もしかしたら、生身のクルーを守る為に自分の防護が疎かになって負傷したのかも知れませんので、場合によってはよくやった!!の目もありますが、侍の竜にまで宇宙服着せて生命維持装置(鶴のキーホルダーから伸びたチューブ)まで繋いじゃって、それしなきゃー何とかなったんじゃない!?(笑)。下半身がなくなってるもんね。キリク姫を守ったからなのかなー?でも千ちゃんって心眼がある割には使えないのでアウトです(笑)。
一個前の感想で達麻と花一さんが閉じ込められた「クライン空間」のネタは先走りで書いちゃったのでここでは割愛します。感想を読んでて変だなーと感じた人はハチマルの上級者ですわ(笑)。ところで五空が猫又(旧・白兎)に命じて空間転移した描写がありましたので、艦(ふね)に搭載された空間転移エンジンを五空も使用できたのだと思います。ただ母艦とプログラムの行使者(侍)が物理的に接続されている描写が花一さんとアタさんの猫招きではあったのに五空の指示(猫又!どこでもいい!!直ぐにジャンプを!!)の時に描かれていないのが微妙に残念です。あそこで五空と猫又が繋がってたら鉄板だったのに…。
ここでは達麻の「八丸の杖(ささえ)が…全て…なくなった」にフォーカスして考えてみようと思います。ところで洋犬との通信が途絶えた状況でも達麻の心眼が八丸の異変に気付けた訳ですが、こういう侍独特の感性が「虚界」からの脱出にも役に立てばいいなと思います。また花一さんは烏枢沙魔流の免許皆伝者であり、猫又(侍の鎧)を纏っておりますので、猫又のオプションとして空間転移エンジンを備えているなら、達麻が八丸の引力を感知できれば達麻の「内なる宇宙」を花一さんがスキャンして空間転移の座標を割り出せると思うんですよね。でも…そうなる前に二人は長時間の睡眠が必要だと思いますが…(笑)。
八丸はアタさんの犬犬犬(つむじかぜ)によって両手両足を根元から失い、胴体と頭部だけの唐辛子のようになっています。僕は…達麻が言う「杖(ささえ)」っていうのが何なんだろうと考えていまして、「杖(つえ)」という字に「ささえ」と当ててるので、8パパが病弱だった頃の八丸に贈った「仕込み杖」の事かとも思ったんですが、「全て…なくなった」というのが引っ掛かります。今話のタイトルが『支(ささ)えの喪失』だしねー。いろんな意味があるのですよ…きっと。八丸を支えるもの。その意味では八丸が左腕と共に失った「仕込み杖」は八丸を支えるものの一つです。え…!?もしかして…この言葉…何処かで聞いたことあるぞ!?
「正確には杖だ
父ちゃんがくれた…
オレを支えるもんのひとつだ」
第1話「1つめの鍵」で馬侍を「仕込み杖」で散体に追い込んだ時に八丸自身がそう言ってるんです。8パパが八丸に与えたもの。…って事は、メガネもきっとそうだ!!と思ったら今回見事に左目と一緒にゴーグルがアタさんの候剣にお亡くなりになってました…アワワ ヽ(´Д`;≡;´Д`)丿 アワワ…そう言えば八丸の「目」もゲームで活躍した動体視力が自慢でしたから失った左目も確かに八丸の「支え」ですね。それに八丸が切腹の儀を経て侍になる前は生命維持装置に繋がれた虚弱児で自立できませんでしたから、侍になって駆け回ったり飛び跳ねたりできるようになってさぞかし嬉しかったろうし、物にぶつかっただけで折れた腕も侍になってからは刀だって思い切り振り回せるようになりました。
それらがアタさんの候剣によって一瞬で永遠に奪われたのです。候剣で斬られたら侍の体であっても再生しませんから。八丸はアタさんの犬犬犬(つむじかぜ)で斬り刻まれた事で生命維持装置に繋がれて家から出れずに踠いていた頃と同じ境遇に逆戻りしてしまったのです。八丸が喪失した「杖(ささえ)」とは体だけでなく心も支えていた…筈です。達麻にはそれらの喪失が見えた…という事です。洋犬の通信が途絶してしまう環境においても達麻が感じた八丸の異変…『支えの喪失』…しかし、僕はこの多大な喪失こそが人間のクズにも劣る八丸の起死回生の狼煙になるかも知れないと…その予感とも期待とも分からない想いを何とかして言葉にできないものかと今まさに足掻いており〼
続きまーす!!