サムライ8 八丸伝 第5話「出発」感想③
<バカ>(達麻)
「……斬れた!」(八丸)
<ムク…><スッ>(門番)
「!!」(八丸)
<ドドドドドンッ>(門番)
「!!
何か来た!!ミサイルだ!!
逃げろ早太郎!!」<ゴオ>(八丸)
<パッ><フワッ>「侍は
刀だけではないぞ」<ダンッ>(達麻)
<ズッ><ズッ>
<ズズズ…><ズズズ…>
<ガチャ><ガチャ>
<ガッ>
「銃!!?」(八丸)
<ドドドドォォォン>
「くっ!!」(八丸)
門番の片方を達麻の侍魂が見事な逆袈裟斬りで真っ二つにしました!!…と思っていたらもう片方がミサイル攻撃!!門番の指弾が二人に襲い掛かりますが、達麻は慌てず侍魂を黒馬(キーホルダー)に預け、黒馬の背中のコントロールパネルから二丁のハンドガンを取り出します。八丸のパパが思い浮かべた伝説の一匹狼の達麻のイメージでも達麻がハンドガンを持ってただけでも嬉しかったんですが、その上…二丁使い(ダブルハンド)だなんて銃好きには堪らない設定なのであります。
実はケルベロスはめちゃくちゃ銃好き男子でエアガンではありますが(←当たり前だー!!)、結構なコレクションがあります。中でもグロックというメーカーのG26が好きで、それをビーバーテールグリップカスタムするというかなりのレアなマニアでありまして、しかも二丁持ちです。ただ、ダブルハンドは火力的に有利ではありますが、ハンドガンの必須のマガジンチェンジ(リロード)において圧倒的に不利なんです。ちょっと古いけど、その弱点を映画「トゥームレイダー」のアンジーは画期的なギミックで見事にクリアしてて、この手があったかと!!(…遠い目)。
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達麻が黒馬から取り出したハンドガンはリアルで言うとベレッタの92F(F92じゃなくてね)その源流を見ましたが、全体的にぽっちゃり系のデザインで肉球の分厚い猫手でもトリガーを引けるようにトリガーガードが工夫されていますね。それと銃好きとしてはブローバック必須ですが、侍の漫画なので硬い事は申しますまい(笑)。…なのでマグチェンジ(リロード)も装弾数がめちゃくちゃ多かったり、侍魂を手の届く範囲に待機させたように一度放置して黒馬に任せるなど、他にもいろいろと逃げ手もあるでしょう。
或いは、弾切れで新たな銃を手にする…といったお大尽な武器運用も相棒以上のキーホルダーが居れば可能になる訳です。それに描写的には弾丸がバラでグリップに取り込まれていて、そもそも給弾方法がマガジン式じゃーないかも知れません。何せロッカーボールのテクノロジーの影響を強く受けたキーホルダー由来の兵装品につき何でもあり…おっと…想像もつかないテクノロジーの塊なので(汗)。ま…達麻は自慢のダブルハンドで門番の指弾(ミサイル)をあっさりと沈黙させてしまいます。
達麻…というか、侍がキーホルダーと共に戦闘するのはこういう感じにTPOに応じて兵装を入れ替える為なんでしょう。達麻がハンドガンにスイッチする時も侍魂をフワッと黒馬の脇に手放したけれど、高速で移動するにも関わらず定位置に浮かんでいるようなのでコントロールが効いているのでしょう。そもそもいろんなものが普通に揚力とか推力とか関係なしに浮かんでいて、それを誰も不思議がっていませんから、これがこの世界の常識的なテクノロジーの一環と受け入れるしかありません。
きっと、こんな感じに武器を適時入れ替えて戦うのが侍流だから、真剣には生体認証ロックなんて掛かってるんでしょう。そして、このような武器の運用が常態化しているのであれば抜刀された真剣の柄にも何らかの生体認証ロックがあって自分以外に使用されない仕組みになってる筈です。そんな感じのギミックが映画「ブレイド」(マーベルコミックの漫画が原作だったかなー)ってので描かれてましたけど、敵に自分の武器を奪われるのが戦士としては一番の恥ですから、そこはちょっと一手間一工夫ですよねー(…お料理みたいね)。
<ボフッ><ピシ…>
「あ!?
一発残って…拡散した!!」(八丸)
<ズズズ>「さぁ…」<ズズズ>(達麻)
<ズズズズ>(達麻)
「トドメだ!」<ガチャ>(達麻)
「!」(八丸)
<ギュン>(達麻)
「鎧が…一緒に浮いている!?
いや…盾か!?」(八丸)
<サッ><ヒュン>
<ガッ>
<ガガガガガガガガガガ>
[金剛夜叉流・剣円ノ中!!!]<ズバ>(達麻)
しかし、襲われてはいますが門番の管理者って達麻ですから門番の兵装を知っている筈なのでミサイルがクラスター弾頭になってるのも分かってて別に慌てる理由はありません(笑)。逆に…その前に止めよーよ!!と突っ込まれて然るべきです(笑)それでクラスター弾が迫る中、侍の鎧を装備する頃にはハンドガンなんてどっかに行っちゃってますんで、やはりサイドアームの…言っちゃアレですが…箸休め的に使っているようです。そもそもリアルでもハンドガンはそんな感じではありますけどね。
ハンドガンはどちらかと言うと”CQB”(Close Quarters Battle)や”CQC”(Close Quarters Combat)といった超近接戦で有効で、達麻がやったようにキーホルダーに乗った機動戦闘でのミサイルの迎撃とか、よくやった!!と言っていい程の活躍でした(笑)。好きな分野のお話でつい饒舌になってしまってすみません。話を戻すとハンドガンはサクッと黒馬に取り込まれたか、達麻を守る侍の鎧に変換されてるのかも知れません。細かい部分は老眼の所為で見逃してるかも知れませんが(滝汗)。
また火力的に考えればハンドガンよりももっと大きい…つまり銃身(バレル)が長くて口径が大きい方が威力が高まる筈なので、アサルトライフルとか対戦車ライフルなんてのも存在するでしょうし、銃身が何本も並んでいて回転しながら連射できるバルカン砲だってキーホルダーの容量次第では装備可能でしょう。ただ、火器の取り回しという面では小さなハンドガンが圧倒的に有利なので、折衷案としてはサブマシンガン辺りが侍向きかなーと武器好きで無類の銃好きのケルベロスは思います。
それで達麻が侍の鎧を纏う描写ですが、やはりキーホルダーの装甲を素材に造形されているのが分かります。その分、キーホルダーの装甲が無くなるデメリットはありますが、軽くなった分機動性も向上するでしょうし、敵の攻撃は侍が一手に引き受ける覚悟で戦ったいるのもあるでしょう。また、侍魂を一旦預けるのと同じような理屈なのでしょうが、侍の鎧は侍の身体に固定されるのではなくある程度浮かんでいて、その動きに追従しています。かなり高速に移動するので流石に八丸もそれには驚いていましたね(笑)。
侍の身体に纏わりついていたものが鎧で離れたところに浮かんでいれば盾ですかね。それで一発だけ残った門番のミサイルの弾頭が散らばって襲いかかるのを達麻を取り囲むように浮かぶ盾が迎撃しています。多分、これらの装甲を含めた侍関係の素材は自由に形を変えられて動力や制御の全てを分子レベルで保有しているのでしょう。それを可能にするのはナノマシンという超極小の大きさの機械装置の概念で、リアルではまだ開発中ですが、少年誌的には既に実用段階に突入しております!!(笑)
恐らくロッカーボールには大量のナノマシンが仕込まれていて、それが侍経由でキーホルダーの生成に大いに関わっている筈です。早太郎の再生においても足りないリソースを溶かすように引っ張ってきた描写がありましたから、ナノマシンが必要なリソースと融合して無機生命体と申しますか、物質の最小構成単位である原子レベルでの変化を許容する技術体系を成しているのだろうと思います。盾が遠隔で動いたり侍魂が使用者の手を離れて浮かんでいてもこれはこう言うものだから何の心配もありませんよ(笑)。
ま…これは、そういうとんでも技術があって成立する世界のお話ですから!!それでは考察に戻ると、門番のクラスター弾をも容易に搔い潜った達麻はその侍魂で門番を真っ二つにぶった斬ってしまいます。[剣円の中]…きっと「犬猿の仲」のダジャレ…おっといけない!!…語呂ね。響きがいいからね!!それで、この時、達麻は武式の名称を叫んでいるんでしょうか?これまでも武式に関しては一貫して吹き出しではなく剥き出しの太ゴシで表現されていまして、正確にはその詠唱(発声)を確認はできていません。
ちなみに、思いっきり横道ですが、僕は考察するときに岸本先生の描かれたネーム(セリフ)を一言一句、書き写しています。これは個人的には写経に近い行為で、やってみると分かるんですけど、言葉の意味がすごく入って来ます。そして記述にもルールがあって、作中で発声されたセリフ(普通の吹き出し)は「」で括り表記し、発声せずに考えただけのセリフ(とんがりじゃなくまるの吹き出し)は()にて括り表記しています。それと<ズズズ>とか<ザッ>(←岸本先生の鉄板アイテム)などの擬音は<>で括り表記しています。
それで、厳密に言うとそれらのどれとも武式の詠唱は違うのです。恐らく『サムライ8 八丸伝』はアニメ化されるでしょうが、その時は『NARUTO -ナルト-』と同じように発声されると思います。しかし、もしリアルの戦場であれば…と考えると詠唱はなされないだろうと思うんですね。これが気合いを帯びた一閃であれば生理的な抑制(リミッター)を解除する効果が期待されるからアリだとは思うのですが、わざわざ[金剛夜叉流]から言うかな…舌噛んだりしないのかなー…とか、間違えたらバツ悪いよなー…と思ってしまいます(笑)。
『NARUTO -ナルト-』の忍術の詠唱もそうですけど、敵に自分が何をするかを教える必要はありません。こっちが何をするか分からないから敵には脅威なのだし、それが分かってしまい対処されてしまたっら元も子のないでしょうに。しかし…それでも詠唱を欠かさないのは僕らを楽しませる為なので、達麻の武式の詠唱に関しても彼の心の叫びとして僕は受け止めようと考えています。細かいお話ですが、そういった部分に拘りを感じなければ考察なんてできないし、物語の奥底を見る事なぞ叶わないと、僕は考えます。
余談が長くて申し訳ありません。それで達麻の[剣円の中]ですが、侍魂の刃を長く整形して上段から振り下ろし、そのままキーホルダーを含む自分自身を高速で回転させて斬り裂く武式(剣技)のようです。自分の身体を高速で回転させると常に敵に残心できない(相手を見ていられない)ので、死に体の相手を決めに行く大技なのだと、僕は思います。しかし、ここまで完璧に門番をやっつけちゃって達麻は困らないのでしょうか?ちょっとした居眠りが大事になってしまって本当はすごく後悔してんだろーな(笑)。
続きまーす!!(最後はキーホルダーのお話ね)