サムライ8 八丸伝 第19話 何が何でも!!! 感想⑥
(いや…こいつ捉え始めている
オレのクセを丁寧に読む…
だから戦うスタイルに迷いがない)<ズッ>(リュウ)
(同じ手は…
もうこいつにやっちゃダメだ)<ズズズ>(リュウ)
「!」<ズズ>(八丸)
(そうかこいつ!
侍魂を2つもってたもんな
手順もスタイルも変わるな…
また一からか
…でもなんか懐かしいな
この感覚…オンラインでナナシと
ゲームやってた時と同じ感じだ)(八丸)
(こいつの変化する刀
このルール上だとやってくる手順はおそらく刀を――)(八丸)
<ダッ>(リュウ)
(伸ばして――)(八丸)
<ズズズ><ボッ>(リュウ)
「痛ッ!」(八丸)
(思ったより伸びやがる)(八丸)
『一本竜』<ピッ>(ホルダーAI)
<ズボッ>
(侍魂2つ分か?
どこまで伸びるのかは未知数
…下がってかわすのは無意味か)(八丸)
リュウの記憶が怪しい…と思ってたんですが、八丸とのやり取りをちゃんと蓄積して分析できています。別に記憶のキャッシュメモリが少な過ぎて困ってませんけど、それと普段のボヤーッとしたリュウの雰囲気がマッチしませんが、これはもしかしたら「普段は誤嚥をしまくる高齢者が大好きなお寿司だと全く詰まらせないで食べられる」のと同じ理屈なのかも知れません。或いは「もう食べられない!!」からの「ケーキは別腹」といった牛のように胃が何個かある特殊な体質?(笑)のリュウも剣術では別の顔なのかも知れません。
それは八丸も同じで、やられっ放しに見えて実はリュウの癖を丁寧に読んで対処できかけていたんですね。それがジワジワとリュウにプレッシャーをかけていたようです。それでリュウは2個目の侍魂を取り出してしまったんですけど、八丸には手加減できないと思ったのでしょう。八丸も姫の祈りやキーホルダーの助勢をオミットしてリュウと戦っていますから、リュウもそれに応えた形で侍魂は一つまで…と決めてたんだと思うんですよ。でも、そうも言ってらんなくなったのは八丸がそこそこ良い線いってると、少なくともリュウは感じているんですね。
八丸は攻撃的というよりは守備的な戦闘スタイルなんですかね。相手の攻撃を全て受け切ってから反撃するみたいな。でも攻撃は最大の防御…と申しまして、やられる前にやれ!!が合理的なのですが、これは八丸の訓練ですからね。リュウに勝つ事だけが目的ではなくて、むしろ自分に何ができるのか?とか、どんな事ができないのか?を知る事が重要なのです。ま…それ以前に剣士としてはリュウとは圧倒的に力量が違いますから、八丸がリュウに対して防戦一方になるのは仕方がないでしょう。逆に八丸はよくやっている方だと思います。
しかし、八丸のやってたネトゲ(侍ゲー)ってストリートファイターみたいに必殺技のコマンドみたいのはなかったんでしょうか?僕はTVゲームとかやらないんで詳しく知りませんが、昇竜拳とかは有名ですよね。剣士もののゲームにあっても、きっとそれと同種の大技があっていいと思うんですけど、いみじくも八丸の星のネトゲNo.1だったのに、その技を試してみようと思わないのが不思議です。僕も『NARUTO -ナルト-』を考察してる時は螺旋丸の練習はしてましたからね。僕がもし『NARUTO -ナルト-』の世界に入り込めたら、まず真っ先に螺旋丸をぶっ放しましたけどね(笑)。
そもそも、八丸やナナシくんがハマってたネトゲ(侍ゲー)は「ハンドラの箱の鍵」である侍の卵にアクセスする為に達麻が銀河に流布した半ばマルウェアだとまで思ってたんですよ。同時に侍候補に金剛夜叉流なり剣術の型(=部式)を刷り込む侍養成ソフトも兼ねてると思ってたんですが、八丸の戦い方を観察してみてもゲームを懐かしがる事はあっても、ゲームの中の技を実戦で使うことは今まで一度もありません。僅かに動体視力の良さのみが侍になった八丸の助けにはなってますが、侍ゲーの経験がそれ程八丸の今に反映されていないのが不思議なんです。
ネトゲの中のムービーでイケメンの頃の伝説の一匹狼・達麻が登場して「箱の鍵」を集める件(くだり)まで挿入して、八丸もそれ観てエキサイトしてたのに…それが侍になった八丸にほとんど反映されてない…。折角、ネタとして積み上げてきたお話が上手く繋がらずに、毎回毎回一から始まるから読者としてはまどろっこしいと感じてしまう。これだとリュウに毎回、リュウの名前を教えなきゃなんないコツガみたいじゃないですか!?その難儀さをもしも僕らに分からせようとしてこんな感じのお話を描かれているんでしたら、ウチは間に合ってますんで(笑)。
続きまーす!!