サムライ8 八丸伝 第6話「運命の侍様」感想⑨
「…姫とは
星の地中深くに埋まっている
ロッカーボールを感じ取り
見つけられる唯一の存在なのだ」(達麻)
「ああ…そこの玉の事ね」(八丸)
「これは
「星の結晶」とも呼ばれ
侍を造るもの
つまり姫とは…
星を守る戦力を生産できる存在
そして…」(達麻)
「…何ィ?
聞いてますけど」(八丸)
「…姫には…
目に見えぬ力によって引き合う
一人の侍が必ず存在する
侍と姫…
その運命の2人が「勇」を創るのだ」(達麻)
姫→ロッカーボール→運命の侍様…という感じで唯一の組み合わせがあるという事なのかな。…と、言う事はだ…第1話で死んじゃった馬侍の手下には可哀想だけど、そのロッカーボールに選ばれた八丸がアンちゃんの運命の侍様でFA(ファイナルアンサー)。何せ「目に見えぬ力」で引き合う一人の侍が必ず存在する…ってんだから、もう最初から答えありきじゃーないですか!!つまり、最初に姫を見つけて、その姫にロッカーボールと運命の侍様(候補)を引き寄せて貰えば済むお話じゃーない!?
でも、それだと達麻が侍(候補)を探している描写がしっくりきません。八丸に出会うまで50年もかかって7人もの侍候補を恐らく死なせてるんだから、効率が悪すぎます。でも、実際に達麻は姫ではなく侍候補へアクセスする方式で「7つの鍵」を探していて、たまたまそこにあった(馬侍が持ってきた)ロッカーボールに承認されて鍵侍になった八丸を「1つ目の鍵」と認定しています。そこで八丸には「あれほどの…引力を感じた子はいない」(第3話)と吐露していますから、これは感知能力の問題なのかと思います。
どう言うことかと申しますと、達麻は馬侍の引力を頼りにパパの秘密のガレージの在り処を突き止めています(第5話)から、達麻は(鍵)侍に対する何らかの感受性を有していて、それを彼なりに「引力」と表現しているのではないかと、僕は思います。ただ、八丸の前に7人も空振ってる訳で、もしかしたら<ぼやーっ>と感じる程度なのかな…とも思います。逆に達麻は姫やロッカーボールに関しては感受性が薄いから、明らかに組織的に動いていて見つけ易そうな姫や、侍の製造に不可欠なロッカーボール側から探索しないのだろうと思います。
逆に姫であるアンちゃんは自分に繋がるロッカーボールに最低でも「引力」を感じる訳ですから、そのロッカーボールにより元服した八丸を感じる事が出来る筈です。そして、姫と番(つが)いになる侍と引き合う…つまり「引力」があって、それも感じられるのであれば、流れとしては姫から侍候補にアクセスするのが一番間違い…折角、切腹したのに侍になれずに死んでしまう…がないです。アンちゃんの同僚に拠れば「ロッカーボール=運命の侍様」を意識していますから、漬物石の代わりにして盗まれたりしない限りは、普通にそういう流れで侍が生まれるのでしょう。
でも、アンちゃんがロッカーボールを漬物石の代わりにしちゃったところから話がややこしくなったけど、それでもロッカーボールが巡り巡って八丸のところに来ちゃう…っていうのが運命なんでしょうな。だから、間違いなく八丸はアンちゃんに出会えると思うし、もしもそうなったらきっと、あんな事やこんな事とかっ!!そりゃもう猿のように…おっといけません!!きっと仲睦まじく幸せに暮らしましたとさ…めでたし、めでたし…(←って、勝手に終わらせんなー!!)。ま…これで、八丸とアンちゃんはもう心配ないですよ。
でも、ナナシはどうなんでしょうか?ナナシは身体は男性だけれど、中身は正真正銘の乙女ですからね。ちょうど「何食べ」の内野聖陽さんみたいなもんです!!でも、ナナシがタチかネコか?イマイチ…分かりませんが…(←ってそう言う話じゃなくって!!)、もし、ナナシが元服を望んでロッカーボールの承認を受けるにしても、ナナシの番(つが)いになるべき姫が居ないとダメじゃないですか!!だって…
「ロッカーボールの承認=姫+ロッカーボール+運命の侍様」
…で予め決まっている設定なんですから!!
例えば第3話「戦車入刀」で若干ドナドナのナナシと不動明王像の足元に仕舞われたロッカーボールが描かれていたり、八丸にやられた馬侍がローッカーボールに逆戻りして今は達麻が管理下に置いていたりして、姫の介在しないロッカーボールが存在しています。また、馬侍は自らを「浪人」と称していましたが、これを姫を失ったと解すれば、馬侍の姫は既に他界した事になり、その上、馬侍も八丸にやられてしまったので、このロッカーボールには姫とその番(つが)いとなる侍の両方が存在しない…フリーのロッカーボールと捉えられるのではないでしょうか?
しかし、それにも新たに姫が現れて、それと番(つが)いを成す運命の侍様が割り当てられるルールであれば、ナナシはもうLGBTQの姫の登場を待たねばならず、しかも、その姫と運命で繋がっていなくてはならないので非常に厄介です。それに姫が既に存在しないロッカーボールで侍の製造が可能だったとしても、姫が存在しない以上「勇」を創る事ができない!!…そういう設定なので、ナナシと番(つが)いになる姫がロッカーボールを持って現れない限りはナナシの元服は絶望的かと思われます。
でも、よく考えると別に姫がLGBTQである必要は必ずしもない訳で、ナナシと姫が運命で繋がってればいいのよ。つまり、ナナシと運命で結ばれた姫がロッカーボール持参でナナシを押し倒してパクッ<ドドドドドドドドド!!!!!>(アメリカンバッファローの大群が突然現れて何も聞こえませーん!!)ちゃったら、案外…ナナシも良くって…よくあるレズビアンの女の子がイケメン男子の彼氏ができたら、シレッとノーマルになっちゃうみたいに…ナナシもフレキシブルに対応できる可能性もあって、その上でバイセクシャルとして八丸を追っかける道も残されています。
あとは達麻がナナシに引力を感じるかどうかが興味の焦点で、ナナシが八丸と同じ「鍵」なのか?その前に侍になれるのかが判明する筈なので、ナナシの今後を考えるとあんまりウジウジ悩んでないで早いとこ達麻に会えたらいいなー…と思います。ナナシは達麻の配布した侍ゲーのこの星のナンバー2なんだし、達麻だってナナシの存在を知っててもおかしくないので、あまりナナシが悩まないで済むようにヘルプしてあげて欲しいです。でも、ま…達麻が現にロッカーボールを一個持ってるのはナナシ用なのかな…という極めて有り勝ちな期待を消し切れないケルベロスなのでありす。
第6話「運命の侍様」
ケルベロス