サムライ8 八丸伝 第10話「ターゲット捕捉」感想⑧
「さぁ…帰るぞ!」<グイ>(パパ)
<ガチャ><サッ>(達麻)
<ギン>(達麻)
<ズザザ>「ぐっ!!」(八丸)
「キャ!!」(アン)
「くっ…」(パパ)
「お…お前は…!!?」<ザッ>(達麻)←ココッ!!!
<ゴゴゴゴゴゴゴ>
「!!!!
ア…ア…
…アタ!!!」(パパ)
「久しぶりだなフルタ博士
八角はどこだ?」(アタ)
「!!?」(八丸)
パパが八丸の手を引っ張って連れ戻そうとしてると、アタさんの乱入で今回のお話が閉じます。しかし、いきなり斬りかかってます…が、そんな事されたらパパとかイチコロだと思うんですよ。パパが連れている八丸もアタさんは意識してませんでした。アタさんのミッションは「八角」と「童子切高綱」の回収なんですよね。アタさんはバラバラにして持ち帰ればいいと思ってるから、取り敢えず斬っとくか…的な行動にしても、直後にパパに八角の居場所を訊いてますからね。
ところで、アタさんの強襲に唯一対応できたのが達麻でしたね。葉芽道はアンちゃんの保護をしていましたが、鈍(なまくら)にも手を掛けてはいません。達麻の鬼気迫る表情。全身総毛立つ(猫だけに)描写が上手く表現されている!!…と思いました。ここで示した達麻の危機感には彼の過去の傷が見え隠れしているように思えて、いろいろと考えさせられました。達麻は咄嗟に柄骨を出し侍魂を真剣化します。そしてアタさんとパパらの間に割って入りアタさんの侍魂の第一撃をきれいに弾き返しています。
そして尚も達麻はアタさんに残心しつつ「お…お前は…!!?」と漏らします。それに反してアタさんの反応に注目すると、達麻に対しては皆無なのです。すっごくお強いアタさんですから、自分の剣に自信がある筈なので、自分の上段の一撃を無難に跳ね除け、尚も残心を怠らない相手に対して少しは反応を示してもいいと思うんです。しかし、アタさんは自分と対峙する達麻ではなくパパさんに話しかけています。どう考えても、これは意識的に達麻を無視してるとしか思えません。
そう考えると、これから「八角」と「童子切高綱」を回収するミッションであるにも関わらず、いきなり斬りかかったのは、アタさんは達麻がいる事を承知していたからではないかと、僕は考えます。この一閃はパパや八丸に向けたものではなく、達麻への挨拶みたいなものなのではないでしょうか。達麻の反応は確実にアタさんを知っていますし、ムジンさんとアタさんの開戦時感じた「懐かしい引力」とはアタさんの引力だったと思います。そして、アタさんも確実に達麻を意識している。
だから、こんなにもみごとに自分の一撃を弾き返した剣士が目の前で残心しているにも関わらず、完璧に無視できるのです。普通は自分の刃を邪魔した相手に「ちっ…」とか「けっ…」とか、お下品な反応がある筈なのに、それが全くない…というのは、逆によく知っている証拠ですよ!!アタさんは最初から達麻が自分の剣を受け止めて、自分の大切なミッションの対象が破壊されてしまわないという見立てがあった上で、安心して斬り掛かって来たのだと、僕は考えます。
しかし、こんだけグリグリと考察してきたにも関わらず、パパの名前が「フルタ博士」だったという事しか分からず、未だに「八角」っていうのが誰(何)なのか?が分かりません。達麻達はアタさんを退け、この大ピンチから脱せられるのか?無雲にセットされた黙斬りの時限爆弾は解除できるのか?果たして「八角」とは?いろんな疑問を残したまま次週までの数日間を悶えながら過ごす事と相成りました(汗)。辛抱堪らなくなってネタバレを検索しないようにしないと!!(笑)
僕はあまり予想は好きじゃないのですが、今回、余りにも呆気なく殺されてしまったかに思えるムジンさんに期待しています。達麻が「不死身の無尽」と言ってたじゃないですか?宇宙空間で散体した上に、アタさんにロッカーボールの状態を更に細切れに刻まれてしまったけど、それでもそこから『NARUTO -ナルト-』の飛段みたいに復活して、その上でアタさんに一矢報いて欲しいと思います。あと…八角ですけども、パパが胸の観音開きに小人の八角を仕舞っていて欲しいでーす!!(笑)
第10話「ターゲット捕捉」 ハチマル ケルベロス 了