ハチマル

週刊少年ジャンプで連載中の『サムライ8 八丸伝』を考察するブログです。

サムライ8 八丸伝 第13話「勇を見た」④

<ドクン><ドクン>

「助かるの…?」(八丸)

「キーホルダーとオレの侍魂で作った
簡易的な治療装置だ…
今のところはもってるが……」(葉芽道)

<ドクン><ドクン>

「体に何か特別な機械が
埋め込まれてる…
そのパーツと内臓の一部が
跡形もなく消えていて
…………
このままでは……」(葉芽道)

「ねぇ!
必要ならオレのも使ってよ!」(八丸)

「いや…そういう問題ではないんだ」(葉芽道)

「……」(八丸)

「おそらく……
アタと共倒れを狙った
装置だったのだろう

八丸…お前をいつでも守れるよう
…側にいる父として己の体に
仕込んでいたのだよ

お前を頑なに外へ
出したがらなかったのも頷ける」(達麻)

「お前達金剛夜叉流は
フルタについて何も知らないようだな」(アタ)

「!?」(一同)

<チリ><チリ>「そいつは…
烏枢沙魔流の元博士―――
「合鍵計画」主任だった男だ」(アタ)

「貴様まだ!?」<スッ>(葉芽道)

「………合鍵…計画だと!?
何だそれは!?」(達麻)

「例の箱たちを開ける鍵を
意図的に作る計画ですよ」<ブウウウウン>(アタ)

「!!」(達麻)

「死んだはずじゃ!!?
何だよこれ!!?」(八丸)

「本体を映像で映してる…!
倒したのは複製体だ…侍魂で作ったものだが…
その残骸をモニター代わりに…」(葉芽道)

「…必ず八角を捕らえに戻って来る
次は直々にな
これでしばしの別れだが…
紹介しておきたい奴らがいてね」(アタ)

「…!」(八丸)

「……」(アン)

「!!?」(八丸)

<ザッ><ザッ>

「君が八角か……」(一角?)

(オレ――!!?)(八丸)

「兄弟」(一角)

えーっ…と、なかなか書けなくて押せ押せになってしまいましたが、八丸八角という名で烏枢沙魔流「合鍵計画」で生み出された調整体だったようです。最後に八丸ネガポジ反転させたような一角〜七角が登場して終わりましたが、果たしてこの子らと八丸が戦って面白いのか?を考えていたら、もー何だかなー…となってしまって、気持ちが萎えてしまいました(汗)。何と言うか…これまで延々「勇」とは何ぞや…をやってきて、そこで何とか納得しようとしてたのにこの無機質な感じは何ッ!?

…と、普通はなりますよね。強くなる為に…簡単に死なない為に…「勇」大切なんだよ!!と展開してきて、八丸がとうとう「勇」を携えて、そうか!!これがなんだー!!と思ったところで、こんな造られた…感情の乏しい子が現れて、強がられても(別に強がってませんがやる気満々なので…)何だかピンと来ないんですよ。この子らに「勇」ってあるんですかー!?今までやってきた事は何だったんですかー!?と、僕は半ば裏切られた気になってしまって、気持ちが萎えちゃったんです。

ま…「合鍵計画」ってのがそもそも自然に発生する「鍵」を無視して、それに変わる「鍵」人工的に造ってしまおう!!という計画ですから、「勇」だって人為的に創れちゃうんですよーっという事なのかも知れませんが、それだと対立の構図「人工VS自然」みたいな陳腐な図式になってしまって、そんなの「自然」がいいに決まってるじゃん!!的な落とし所が見えてしまうんです。別に人為的に造られた「鍵」とか「勇」が優れてるんです…でもいいけど、お好きにどうぞ!!としか思えません。

それ以前にアタさんが言ってたけど「この銀河をあるべき姿に…」なんですよね。それだったら「自然」傾倒するべきでしょ!!と思うんですよ。それが烏枢沙魔流「人工」(人為的)傾倒するのが、それこそ自然じゃない不自然なんです。どう考えても「整合性」がない。もっと、それ以前に「7つの鍵」が見つかったんならサッサパンドラの箱を開ければいいじゃん!!と思いませんか?!こんなとこで余りものの八角(八丸)相手にグズグズしてんじゃねーよッと、僕には思えます。

八丸「勇」を見つけるエピソードは確かに良かったんです。そこにはちゃんとした「義」がありましたから。しかし、それと烏枢沙魔流7人の鍵達をどうしても見比べてしまうと、これは何なんだよ!!と思ってしまうんです。例えば、僕はアタさん大した奴だと思うんですよ。確かに言うだけの事はありますよ。アタさん強さとは「義」「勇」があるからなんだと受け入れられるんです。そんなアタさん人となりが描かれていますから。ちょっと甘えん坊さんだな…とは思いますが、それも愛嬌じゃない。

そういうお話を今話まで見てきてですね…最後にこの無味乾燥な子らは何ですか?今までの提示は何なんですか!?と。僕は真剣に物語に潜って考察してますからね。これはね。物語自然の中で、極めて不自然な提示なんですよ。この子らの事をいちいち見せられてませんけど、その背後でいろんなエピソードがあったかも知れませんけど、こんな十把一絡げ(七把だけど)にいきなり登場して、八丸対極を気取ってみせても、この子らと戦ってみたい!!と、僕が八丸だったら決して思いません!!

じゃ…アレですか!?「勇」ってのは人為的に創れると!?具体的には東ガスCM深田恭子ちゃんを思い浮かべれば、僕の腹の底はメラメラと燃えちゃうけど、恭子ちゃんがどうとも想ってなくても、こっちで勝手に恋い焦がれていればいいんですか!?そんなの簡単じゃないですか!?それでいいんなら僕なんか既に「勇」ですよ!!深田恭子ちゃん以外にもほぼ無限「この子を護りたい!!」と思う女の子が存在しますよ。じゃ…ストーカーになれば即、最強じゃないですか!?

…と、なるんですよ。…なので、僕はここに登場した一角〜七角八丸が戦う…という展開には否定的です。だって、そんなの面白くないもの。アタさんみたいなちゃんと「心」があって、「義」を実感していて、「勇」を確と携えた侍と、自分の「義」「勇」賭けて戦うのがいいんじゃないですか!?だから、こんなモブの角ちゃん達は放っておいて、八丸は自然に発生した「鍵」探す旅に出ればいいと思うんです。それは「一丸〜七丸」じゃなくていいと思いますよ。自然な名前でいいんです!!

それで、「次号 超展開へ!!!」なんでしょ。アタさんがこの一角〜七角をいきなりバラしてキーユニットを取り出せばいいんですよ。それで、「7つの鍵」が手に入るんだから、パンドラの箱を開ければいいんです。多分、アタさんが言う「例の箱たち」って、この「一角〜七角」対応した「遺物」なんですよ。どう考えてもこんなモブ達と全力で人生を切り開いてやっとこさ「勇」を見つけた八丸が釣り合う訳ないんです。釣り合ったら困る!!一生懸命を舐めるな!!と、僕は思うので。岸本先生…どうかしちゃったんですかね!?大丈夫ですか!?

 第13話「勇を見た」 ハチマル ケルベロス