サムライ8 八丸伝 第22話 アンと兄 感想⑦
<グサッ…>
「!」(アン)
「うっ ぐっ…」(七志)
(兄さんの事)
「ご…ごめんな
強い…兄ちゃんじゃな…なくて
でも…これで…オレはアンを守れる…
か…完璧な…」(七志)
(忘れたかった…やっと解けそうだったのに…)
「侍に―…」(七志)
(でも分かってた)
(本当は私…)
「こ…これだと一番大切なのが
8番目になっちゃうな
まっ…いいか!
い…1個増えるぐらい」(七志)
(兄さんの事 忘れたくなかったって!)
(八丸くんと出会って)
<カッ>(アン)
(繋げたままでいたかったんだって!!!)
僕は不動明王像のお堂での葉芽道とウーン姫が七志の顔の傷(絆創膏)を見ても何とも感じながったのに物凄い違和感を抱きました。普通だったら「あれっ!?」と思って、どうしてできた傷か?を尋ねるし、その答えがもしも不信であったなら体の他の傷もそれとなく調べると思います。ここは下手打つと事案になるので気をつけて(笑)。それで必要ならば親御さんや学校、警察に繋いで子供の安全を確保しようと動くものです普通は(笑)。七志らの場合は孤児だから親御さんはいませんが、公的機関への虐待等の通報はリアルでは義務だったかと思います。
この社会は警察とか役場みたいな公的機関の提示がありませんが、城下町ということでそれなりのコミュニティは形成されているので(…っていうか結構な大きさの街でしたけど)、何らかの為政がなければこの社会は維持できないと思われます。ぶっちゃけ経済が動く以上、最低限の治安は必要ですから、武士隊がその辺を担当してるんではないでしょうか?何も描写がないのでアレですが、この規模の社会が持続する為にはあって然るべきです。確か…葉芽道は武士隊長じゃなかったっけ?もしかして非番の日は職務に対する関心が薄くなるタイプの人なのかな?(笑)
しかし、それにしても大人としての常識的な対応からは逸脱していると思うので、悲しいけれど葉芽道の七志らの扱いはこの世界における正常なものだと考えると、やはり七志やアンちゃんは行政サービスの及ばない分類の市民ということになろうかと思います。この社会の構成としては侍と姫がトップに君臨し、その下部組織として武士隊や姫見習いが次ぐと思われます。それを一般市民が下支えするピラミッド構造になってるのでしょう。七志とアンちゃんはその底辺の更に底辺にいるのかな…と思います。2人は学校にも通えてなさそうですね。
こんなの国連が見つけたら黙ってない案件ですが、こういう悲しい子供らが現に存在しない訳でもありません。この場合、そんな子らが生きる為にはギャングになるか軍隊に入るかのどっちか…っていうのが相場です。その流れになるなら七志は武士隊に入隊し、アンちゃんは姫見習いになるのが定番ルートなのですが、糞ガキ共にボコられていきなりロッカーボールの儀式…切腹に走ったのは何故なのかと考えていました。ウーン姫が教えてくれたように手順を踏めばいいのに。こんな幼い子が切腹って、相当思いつめたんだろうなー…と思うんですよ。
そもそもこの子らは学校にも通ってませんからね。論理立てて将来の進路を考える力が養われてなかったんでしょうし、そもそも幼くて考える能力が低いし、将来ってもっと成長してから考えるもんです普通は(笑)。それに日々の食事も貧しいので低栄養状態だったと思われますので、物事を考えるにしても視野が極端に狭まっていたでしょう。それに加えて糞ガキ共の度重なる暴力のストレスの所為でいわゆる…世を儚んだ状態だったんじゃーないでしょうか?本当に悲しいお話ですが…彼にしてみれば日常が地獄にいるような苦しみだったんですよ。
彼は今が苦しくて仕方なかったから、武士になって修行してロッカーボールの適合を調べて侍になる…なんていう悠長な事をしてらんない訳です。それに今、この期に強くならないとアンちゃんを守れない!!僕はアンちゃんがあの糞ガキ共の性的搾取に遭ってると考えてるので、七志はどうしても今、ここで強くならなきゃなんない切迫した状況だったのだと思います。ちなみに、アンちゃんの性的搾取の記憶ですが、お兄ちゃんの記憶にのしかかってた重い蓋の何百何千倍も重い蓋が塞いでて永遠に封印されたままだと思うんで、あとは画の上手い同人様にお任せ致します(笑)。
ホントに余談ですが、『サムライ8 八丸伝』の同人関係は盛大に盛り上がるんじゃーないですかね?特にエッチ系ですっごいシナリオが何本も書けますけどね。侍のあっち方面(主に股間)の魔改造とか、そりゃもうすっごい事になっちゃいますよお客さん!!それにカップリングも多彩だし、コツガとリュウなんてBL女子の熱気がムンムンで怖いです!!(笑)アンちゃんの件だって、もう完璧に「姫迷宮」ですもん!!マニア垂涎の作品が誕生しそうなんだけど、でも、それもこれもやはり本編が盛り上がらない事には「二次」も美味しく頂けないんですよ。ホントに勿体無い。コミケ行った事ないけど(笑)。
ま…達麻に言わせれば「犬死に」なのですよね。でも、そういう選択肢しか子供に与えない社会を作ったのはあんたら金剛夜叉流だよね…と、僕はお伝えしたいです。こんなにも不幸な子らがいるのに葉芽道やウーン姫の目には映らなかったじゃない!?そういう大人が組織の中堅以上を構成してるんだから、もう何をか言わんやであります。昼間っから何やってるのか知らんけどいい加減にしろやと思います。こんな状態で銀河を守る!!とか言われましてもピンと来ない…というか、その前にもっとやることがおありになるんじゃないですかと思います。
ぶっちゃけ七志は金剛夜叉流に殺されたようなもんですよ。それを金剛夜叉流の誰も何とも思ってない…っていうか知らないのが腹立つ(笑)。そして、それにアンちゃんも気付けないのがもっと腹立ちます。それは彼女が教育を受けていないので教養というものがないからです。それも悪政に不満を持たせない為の常套手段ですからタチが悪いです。不幸を不当と認識できないようにされてるんですから!!そして、そんなアンちゃんがこうして金剛夜叉流の手先として戦いの矢面に立つというのも悪政を為政する者の思う壺なんですから遣る瀬無いです。
※ファンの気持ちが裏返って愛が憎しみに反転するんですよ。この感覚は『NARUTO -ナルト-』を心底愛したファンが『サムライ8 八丸伝』を心待ちに読んでオエっと吐き出した気持ちです!!岸本先生…何やってんですか!?って気持ちになるのが『サムライ8 八丸伝』なので、もうファンの方々には説明不要かと(笑)。ファンだからこそ思うお辞めになって下さいと切望してしまうのですが、僕の切ない気持ち。誰かわかって下さいますか?
この先、八丸が「パンドラの箱の鍵」としての要件を満たせば、最悪、達麻が八丸を散体させるまであると、僕は考えています。「すまぬ。じゃがこれも銀河の為」とか言いながら、八丸のキーユニット(鍵)と侍魂を回収したら見下ごと砕いて次の星に行く目もありますよこれは…。その前に八丸はアンちゃんと協力して達麻をやっつけて達麻の免許皆伝の印籠を鹵獲すればいいです。そしたら金剛夜叉流の部式一式が手に入るでしょ。八丸はその力で金剛夜叉流の統治する星々を解放していけばいい…って、もしかしてそれをアタさんがやってんじゃーないの!?
…と思うと、烏枢沙魔流推しになりませんか!?(笑)でも、その前にこのお話がかなりオワコンなので困りました。3話も4話もありそうなプロットを1話に詰め込んだかと思うと、次の週は唐突にアンちゃんの兄を出して来ていきなり覚醒とか…これはテンポが良い悪いの問題じゃなくて、グダグダ過ぎてお話になりません(笑)。早晩、この決着は就くとは思いますが、こうなるまでにどうにかならんかったんかしら?と悔しい想いが拭えません。アニメ化するにしてもこんなに問題山積みなんだからファンであっても喜べないし、むしろそれだけは止めて欲しいと真剣に思います(笑)。
サムライ8 八丸伝 第22話 アンと兄 了 ハチマル ケルベロス
この画像はネットで落ちていたのを拝借。この画像のように終わってればもう少し傷口は小さかったのにと思います(笑)。