サムライ8 八丸伝 第25話 遭遇 感想①
<ピクン><ピタ>
「腕—くっついたな
立てるか?」<グイ>(竜)
「あんがと竜」(八丸)
(やった!!
八丸くんが竜くんに勝った!!)(アン)
「……ウソだろ…」(骨河)
(1)「!
あれ?」<カチャ>(八丸)
「やっぱり!
モニターの数字が減ってる!」<カチャ>(八丸)
「もしかして師匠
自分で脱落しちゃった!?」(八丸)
「…やっと本気で
相手してもらえると思ったのに!」(八丸)
「拙者とはいつでも戦れる
ここで経験を積め
拙者は導き役…」(達麻)
「よくやったな小僧!」<ザッ>
「これで後は主催者と戦うだけだな」
「そっか!」(どんな人だろう…
初めて会うな…オレ以外の”箱の鍵”の人って)(八丸)
月曜日が祭日なので週ジャンの発売日が土曜日でした。ちょっと得した気分でしたが、お話はややこしい方向に向かってますね。でもやっと読み物として整って来た印象はありますね。これまでアレな内容でグチばっかでしたが、本気で考察できそうな予感がして嬉しいです。折角、岸本先生が関わった作品ですから一花も咲かさずに終わるのも悲しいし、こうして毎週週ジャンを購入するのは岸本先生の作品が掲載されるからなので頑張って頂けるならそれは吝(やぶさ)かではありません。岸本先生の思いのままにされるのを読者として見守って行こうと思います。
さて、先週、竜と八丸で決着ついたところからですね。八丸の刎ねられた右腕は竜が拾い上げてくっ付けたんでしょう。昨今はラグビーW杯で盛り上がってますが(今夜決勝戦なのかな?こたつみかんで観戦しようと思いますが…)、ノーサイドでお互いを認め合う姿に毎度涙腺崩壊で水分補給に余念がありません(ケルベロスはアルコール補給になってる)。それと似た感じで竜が八丸の手を取って立たせる姿に竜の人となりを感じます。八丸はゲスでクズだけど竜はノーブルでイノセントな感じがして好きです。寧ろ竜の方が主人公っぽくて、八丸の立場がないですね(笑)。
ところでバトルロイヤルが終わった訳ですが、この大会…死ぬ(=散体)くらいならリタイヤ(脱落)しようよ!!……つー緩いルールだったので真剣(侍魂)で斬り合ったけど誰一人として散体(死ぬ)していません。それが僕らの切望する緊張感を台無しにしていて全然ドキドキしないんですよー。それによく考えたら最後の八丸VS竜だって達麻みたいにどっちかがリタイヤすれば済む話で、わざわざ斬り合う必要はなかった訳です。もっと言うと最初から全員集めて一番強そうなヤツを選んでその他全員がリタイヤしても良かったんです。賞金は山分けすればいいじゃない。
でも、それもどうしても10億円欲しい!!って人もいるからまとまらないかも知れませんが、ここに来て斬り合ってる人たちってほぼほぼお金目当てなんですよね。ところで、星間を移動するような広大な範囲で価値を保証された通貨(円)があるってことは少なくとも共通の金融システムみたいなものはあるんでしょうね。しかし、ここの星々は恐らくは金剛夜叉流や烏枢沙魔流、そしてその他の流派によって統治されていて睨み合いの均衡でバランスしている雰囲気があるので、それらを統合する宇宙連邦的な社会の仕組みが存在する必要がありますけど全く提示がありません。
何せクレジットカード決済が可能なんですからね。例えばそれが金剛夜叉流が統治する星域に限定される…という設定ならまだわかるんですが、このバトルロイヤルには既に降三世流が登場してますから、それが金剛夜叉流と友好関係にあるとかなければ説明が付きません。また会場になった惑星・見下ですけど、八丸達がウミガメちゃんから下船する時に大気の調査とか一切せずに生身のアンちゃんとか骨河が普通に電車から降りるみたいな描写で済ませていましたし、こうなると岸本先生のおっしゃる「SF」とは何なのか?というそもそもの疑問に読者は行き当たってしまいます。
そうなってくると全てが疑問になって「?」だらけです(笑)。この度のバトルロイヤルにしても単なる秩序のない斬り合いに過ぎませんし、飛び道具がアリのルールならばもっと狡猾に最後の最後まで安全な場所に隠れて最後の一人を遠距離射撃しようと企む参加者がいても不思議じゃないし、大会の進行がもっと膠着する冪でこんなにサクサクと数が減るのはリアリティがありません。岸本先生が本気でSF作品を描かれようとしているのであれば、一定時間以内に敵に攻撃か交戦しないと失格とか…大会が膠着しない設定を大会のルールに盛り込む必要があると思われます。
おっと…またグチが…Σ(*゚Д`;)ア…ア…アッハァァァァァァァァ?!!このパートのお話に戻りましょうか(笑)。斬られた侍が再生してめっちゃフランクに八丸達に話しかけてるのをみて、八丸達以外の参加者がみんなNPC(Non Player Character)に思えて来たんですよ。それっとこの章の始めでバッファ郎(仮称)がお見舞いするぞ!!的に物色してたキーユニット群と符合するんですが、もしかしたら全員バッファ郎(仮称)が作り出したエキストラじゃないですかね!?そうなると鶴侍&鶴姫がイレギュラーなんだけど、それを横っちょに置いて考えれば何だかしっくりくるんですよ。
校正してて気付いたけど、この考えも数を減らしたいと考えるバッファ郎(仮称)の意向にはフィットしないのでちょっとアレですかね(笑)。
…と言うことは、八丸達はこの星におびき寄せられた可能性がある訳。この後のお話の流れもどうもそれを織り込んで進んでる節があるんだけど、こんな分かり難い伏線を拾う人なんてそういませんから、普通に読んでるとお話がスーッと入って来ないんですよ。しかし、もう何かそこを織り込み済みで描いてる感じがして、ここはちょっと焦り過ぎに感じました。逆にそこんとこを踏まえるとこの後のバッファ郎(仮称)のセリフとか骨河の動きが容易に受け入れられるんですが、これが盛大にミスリードかも知れませんからね(笑)。でも読者をこんな感じに迷わせるのは岸本先生の甘えがあると思うんですよ。
『NARUTO -ナルト-』のファンだったらSFの面倒臭い設定も我慢して付き合ってくれる…みたいなアナウンスが連載前にあったんですよね。何かのインタビューで岸本先生が答えられたような記事だったと思うので、それがもし本当なら相当なお考え違いをされてると思うんですよ。もうこうなってくるとその人の性根の問題なんだけども、クリエイターとしては失格ですよ。SFの設定にしてもお話の作り方にしてもちゃんと提示がないのを読者が忖度して補完するとかありえません。仮にも商業印刷に乗っかる作品でそんな腑抜けた姿勢で読者を納得させられる訳ないと、僕は断言致しますハイ!!
続きまーす!!(そこそこグチばかりだった…ていう…)