サムライ8 八丸伝 第35話 侘び寂び 感想②
(…この金剛夜叉流の免許は
師匠から受けた確かなもの)(達麻)
「……では!
八丸は紛れもなく”箱を開ける鍵”なのですね!」(達麻)
「そうとも言えるし
そうでないとも言える」(不動明王)
「どういう事ですか?」(達麻)
「この世界に絶対はない」(不動明王)
「そうだとしても
現にアナタが出現したのは
八丸に鍵としての可能性があり…
今の状況に助言を下さるという事
違いますか?」(達麻)
「そうだ
しかし全てにおいて助言はできぬ」(不動明王)
「じゃあ……
アタの師匠のカーラって奴の事
…答えられる?」(八丸)
「……」(不動明王)
冒頭の「いかにも私が不動明王だ」というセリフが何故かツボにハマってたんですが、このオッサンも何しに出て来たかよく分からん(笑)。「箱の鍵」の侍に免許をダウンロードする時に自分が起動するようにプログラムしておいた…と言いながら、じゃ、八丸は「箱の鍵」なのかと念を押すと「そうとも言えるしそうでないとも言える」とか言い始めて、八丸が「箱の鍵」だからお前が立ち上がったんじゃないんかーい!?と突っ込んでましたー(笑)。それで言うに事欠いて「この世界に絶対はない」とか…。じゃ、何でお前は現れたんじゃい!?真面目な顔して何…ボケてんだよ!?(笑)
でもその上を行ったのが八丸で、自分が尊敬する武神さんにいきなりタメ口だもんね。不動明王が一瞬「……」と黙って八丸を見てるんだけど、僕だったらそのタイミングで<ジョワァァ〜ッ>っとおしっこチビってますわ。隣に居る自分の師匠が丁寧な喋り方をしてるのに、何で弟子の八丸がそれを見習えないんだろうか?でも達麻も八丸には何も教えてないし、失敗しても正さないし、間違った事をしても叱りませんから、八丸の学びは極端に少ないです。普通は何らかの課題に対して試行錯誤を重ねて少しずつ成長して行くもんですが、この物語では何かのイベントが終わると何の脈絡もなく…別人化しちゃう。
例えば父の死を契機にして日常生活における問題行動も突然沈静化したり。これまでも八丸は誰かの後ろにくっ付いて合いの手を入れるくらいで何も成し遂げていません。そんな子に今度は金剛夜叉流の免許をダウンロードしてますけど、僕が不動明王だったら八丸の襟首を締め上げて恐怖を教えてあげますけどね。舐めてんじゃねーぞ!!クソガキ!!って(笑)。不動明王がそうしないんだから、きっと誰もしないんでしょうね。それでこの子は勘違いしたまま何百年も行き続けるのかと思うと救われないし、こんな子に救って貰わねばならない世界だったら一度更にしちゃった方がそれこそ世の為人の為です(笑)。
ところで達麻が不動明王に「今の状況に助言を下さるという事」と言ってますよね。多分、達麻自身が免許をダウンロードする時には不動明王なんて現れなかったんでしょうし、恐らく今回が初見。達麻だって八丸みたいに不動明王に対する憧れがあって、もしお会いできたなら是非とも訊いてみたい質問がいくつもあったとは思いますが、何でここで不動明王が「助言」をする為に現れたと達麻は考えたんでしょうか?普通はここ…「何が目的でお出ましを?」と訊くとこじゃね?と、僕は思いました。もしかしてこの世界の侍の頭が侍ゲーに侵されてて有り勝ちなクエストの冒頭でもイメージしちゃったんですかね。
僕はこういう場面で大人が甘えてちゃ子供らに示しがつかないと思うのでこういう達麻のセリフは聞きたくなかったなーと思ってたら、不動明王が「そうだ」と達麻の質問を肯定した後、「しかし全てにおいて助言はできぬ」とそれを全否定(←一部ならオKの意味かな?)するようなセリフを吐いたので、偉そうな顔してるけどこいつもバカだーッ!!とズッコケてしまいました(笑)。もしかして不動明王って「2001年宇宙の旅」ていうSF映画がありましたけど、それに登場するSamthing Wonderfulの爺ちゃんみたいな役割なんですかね。僕には居酒屋の隅っこに居そうなぼっちの酔っ払いのオッさんにしか見えないのですが…。
続きまーす!!