サムライ8 八丸伝 第12話「誰のために、何のために」感想⑥
「…!!」(アン)
「くっ…」(八丸)
「…なぜ侍が強くあらねば
ならないか分かるか?
生身の武士とは違い
侍は血を流して死なぬ…
侍の死は己で負けを認めた時——
武神から見放され体が散体して…死ぬ
表面上いくら強がろうとも
心の底で強く「勇」を持たねば――――
死ぬのだ
だから侍は強くあろうとする
そしてお前に――――――…
勇はない!」(アタ)
本当に侍は「あきらめたらそこで試合終了だよ」(スラダンの安西先生)だったのね(笑)。しかし、これだとめちゃくちゃ頑固で他人の話を全く聞かないオッチャンがなかなか死なない設定で不公平に思えますが、そういう場合は強制的に武神が見放しちゃうんでしょうね(笑)。だからコントでよくある斬られても斬られても死なずに何度でも起き上がってくるアレは心配しなくてよさそうです。でも、死なない為に心の底で強く「勇」を持たねば—というのは順序が違う気がします。
「誰のために、何のために」を読み込んできて、このお話の中で一番変わったのは八丸の気持ちの在り方だったと思うんです。これまでは守られる側でいた(いさせられた)八丸が、初めて自分の意思で誰かを守る側にまわって、顔つきがコロッと変わっちゃったじゃないですか!?それ以外にも立ち方とか、歩き方も全然変わっちゃったんですよ。それは侍の身体を得た八丸が自分の力の使い方に目覚めた証だと僕は思うんです。八丸には自分の役割…つまり八丸の「義」がしっかりと理解できたんですよ。
具体的には「ここにいる人達を必ず護る!!」と八丸がアタさんに宣言しています。八丸はパパやアンちゃんに達麻や葉芽道をアタさんから守り抜く覚悟なのです。それが今の八丸の「義」でありまして、実際、八丸はそれを腹に据え、アタさんと戦っているのです。そして、アタさんに袋叩きにされようが切り刻まれようが死なないで元気にやっています(笑)。第一、面構えが全く違うじゃないですか!!アタさんに一喝されて尻餅ついた時(第11話「ふざけたマネを」)と比べてみても雲泥の差です!!
八丸が気付き、腹に据えた「義」が、八丸の「勇」を創り上げているのです。八丸に「勇」が備わったから、アタさんに何度斬られようが立ち上がり刃向えるのです。しかし、アタさんには八丸の「勇」が見えていないのでしょうか?「お前に勇はない!」なんて…アタさんには心眼があるのに何でこんな事を言うのだろう?と疑問に思えたんですが、アタさんは「嘘」をついているんじゃないですかね。これはアタさんの「遠吠え」なんだと、僕は思うんです。アタさんも気付いてないかも知れませんが、八丸に圧されてるんですよ。
闘犬の世界で「セリ声」は必要ないとされているように、本当の戦いにおいて言葉など無意味なのです。それをアタさんは八丸に教えてたんですが、アタさんが「犬ころ」で「負け犬」としたよく吠える八丸ではなく、自分の「義」に気付き、心の奥底に「勇」を携えてアタさんの前に立ちはだかる今の八丸の余りの変わり様に着いて行けてないんでしょう。オッチャンの対応力なんてこんなものなので僕にはよーく分かります(←自慢するとこかーッ!?)。八丸には既に「勇」があぁるんですゥッ!!(川平慈英風)
「…違う」(フルタ博士)
「八丸……
お前は強い子だ」(フルタ博士)
「そしたら…父ちゃん
心配ってのしないで…………
安心できる?」(八丸)「ああ!強い八丸は
父ちゃん大好きだ!」(フルタ博士)「フフフ…そう?
分かった……」(八丸)
<ニコ>(八丸)
「…今まで…すまんかった……」(フルタ博士)
「父ちゃん
やってみるよ…オレ」(八丸)
「いざっ!!!」<ガッ>(八丸)
「!!?」(アタ)
きっとフルタ博士も僕と同じ事を考えているんだろうなーと思うんです。だから、力を振り絞るようにアタさんを「違う」と否定しているんです。そして、八丸に「お前は強い子だ」と伝えた…。その声に八丸は幼き日にパパがくれた記憶をもう一度思い返して、<ニコ>と笑うのです。八丸はパパの為に強がり笑えたのであります。もう八丸には「誰のために、何のために」がしっかりと理解できているのです。そして、そんな八丸を見てフルタ博士は安堵と共に贖罪の念が噴き出してくる…。
やはり、フルタ博士は八丸をなんちゃって生命維持装置で家の中に閉じ込めていたのだと思います。しかし、それはニリ姫の感知から逃れる為、元気に外を飛び回って本来の姿に目覚めてしまっては戦いに身を置く事になる…と心配する親心があったからですが、フルタ博士も本心でそのやり方に悩んでいたと思うのです。八丸は本当は「強い子」というのは、八丸の本来の姿や素養を知りながら敢えてそれを伸ばさなかった…
親としての選択を後悔する気持ちが詰まっているように思えます。
「…今まで…すまんかった……」
…というのは、そんなフルタ博士の選択を後悔する気持ちと、八丸に懺悔したい気持ちが渦巻いているのだと思います。もし、この描写に対する種明かしがあれば八丸の出自に関わる疑問や、達麻が感じた八丸の「不自然さ」というものが払拭されると思うんですが、フルタ博士が相当ヤバイので、もうこうなったらそこに転がってる馬侍のロッカーボールで切腹して頂いて一か八かで侍になるしかないですね(笑)。そうなったら洗いざらい話して貰えると思うんですが…武神様はウンと言ってくれるでしょうか?
第12話「誰のために、何のために」 ハチマル ケルベロス 了
サムライ8 八丸伝 第12話「誰のために、何のために」感想⑤
(八丸…お前…)(フルタ博士)
「父ちゃん…
そのテンテキってもうヤダ…
オレ痛いのキライなんだ…痛いのは独りになるより
キライなの!」(八丸)
フルタ博士はアタさんら烏枢沙魔流の社会で研究者として働いていたんじゃーないかと、僕は考えています。もしかしたら…なのですが、八丸の前の「7人」と八丸が似ていて、八丸を含めた全てが「鍵」としての因子を持つ(=侍になれる)など、相当限定的な存在だった点を踏まえて、遺伝子的に調整された可能性を八丸らに感じています。ぶっちゃけ「パンドラの箱」を開ける為の「鍵」(=キーユニット )を作る為に生み出されたクローンか何かなのではないかと、僕は考えています。
「鍵」の因子を持つ子を創って、その子をある程度育てて、ロッカーボールの儀式を経て鍵侍を造り、その後散体させてキーユニットのみを手にする…という流れで、アタさん達は「パンドラの箱」の「鍵」をゲットする…ある意味、非人道的なやり方でこれまで「7人」を達麻に先んじて手にして来たのだと、僕は考えます。それに対して達麻が50年も費やして八丸が「1つ目の鍵」だったのは、アタさんたちがやるような非人道的なやり方ではなく自然な出会いによるアプローチだったからではないでしょうか?
だから、達麻は八丸に感じる…かつてない「強い引力」に疑問を持ち、フルタ博士の鼻先に童子切高綱の真剣をチラつかせて詰問したのではないかと思います。八丸は明らかに不自然だったのです。フルタ博士もお口が相当に堅くて何も語りませんでしたが、彼もまた烏枢沙魔流の非人道的なやり方が受け入れられずに八丸を連れ出して行方をくらましたのではないでしょうか。それでニリ姫に見つからないように八丸を家の中に隠し、八丸が簡単に出歩けないように生命維持装置という鎖に繋いだ…。
フルタ博士が想い出す点滴ですが、もし本当に生命維持装置が機能していたなら、わざわざ八丸が嫌がるのに腕に太い点滴の針を刺す必要はなかった筈です。日々…定期的に点滴してる上に虚弱な八丸の負担を考えれば、既に挿管された循環器系の管に留置したバイパスから薬液を注入するのが妥当です。フルタ博士の点滴とは八丸を医療的にサポートするのではなく、痛みに対するネガティブな気持ちを生み出し、八丸を「弱虫」にする為に意図されたものではないかと、僕は思うのであります。
フルタ博士は八丸を外に出したくもありませんし、ましてや侍なぞにしたくないので、できるだけ虚弱で気の弱い子だと八丸に思い込ませる必要があったのです。そもそも八丸は「鍵」としての因子を持つ子なのですから、侍になれる資質がありますから、それと真逆に育てなければならない事に関してフルタ博士にも葛藤はあったでしょう。しかし、侍になればニリ姫に見つかり、アタさんがきっと襲ってくる…。そんなフルタ博士の中の矛盾がアタさんに立ち向かい必死に戦う八丸の姿に掻き回されているように、僕は感じています。
<ズバババ>(アタ)
「ぐっ!!」(八丸)
「は…八丸くん!!」(アン)
「ニャン!!ニャン!!」<ダッ>(早太郎)
「わっ!」<ドサ>(八丸)
<ガッ><ズザ>(八丸)
<サッ>(アン)
<ガッ><ズバ>
<ガッ>
<ハア><ハア>(八丸)
「!」(アタ)
一方、達麻以上の剣豪であるアタさんに袋叩きにされる八丸。アンちゃんが目を背けてしまう悲惨な状況にも八丸の目が死んでないんです。それに加勢する早太郎もいい面構えになってきました。それでも八丸はアタさんにどんどん切り刻まれて行きますが、とうとうアタさんの刃を八丸の侍魂が阻むのです。ここでやっと八丸はアタさんと剣を交えられたのです。よく見ると八丸の右手には侍の鎧らしきものも纏われ、この刹那における八丸の目を見張るような急激な成長にアタさんは何をか感じています。
そもそも八丸は「パンドラの箱」の「鍵」たる何らかの因子を持って生まれてきた子であります。それは鍵侍になる運命を持っていた…という事でありまして、それとは真逆とも言える成長を遂げていたのはフルタ博士の意図によるものと思われます。それがロッカーボールの儀式により八丸が「本来の姿」を得た事で崩れ始めた訳です。こうして剣豪・アタを前に果敢に戦う八丸こそ、「本来の八丸」だと知るフルタ博士の罪悪感が、それとは逆に八丸を穏やかな愛の檻で囲いたいと願う親心と鬩(せめ)ぎ合う…。
そんなフルタ博士の複雑な心境が、その走馬灯にも似た幼き日の八丸の行動と今を重ねるフルタ博士の今にも閉ざされてしまいそうな眼差しに絶妙に描かれています。ここはまるで岸本先生の作画を見ているようです(大久保先生がビクッ!!っとしてませんように…笑)。ここから先、各キャラの眼差し…というか、瞳の動きに注目して欲しいんですよ。それぞれのカットにものすごい情報量があります。見逃さないで!!これがちゃんと描かれているのは現在の週ジャンだと『サムライ8 八丸伝』だけですよ。
「いざ!!
バトルランキング1位だ!
1/120フレームを見ぬく男!」(八丸)「よかったな…
で…それが何の役に立つ!
とっくに点滴の時間だ!」(フルタ博士)
<サッ>(八丸)
<ブン>(アタ)
<サッ>(八丸)
<ブン>(アタ)
「!」(見切りはじめてる!)(葉芽道)
<チラ>(アタ)
フルタ博士がネトゲを楽しむ八丸を想い出しています。家の中から出れない状況ですから、このくらいは…という感じでフルタ博士も許していたんでしょう。しかし、八丸はその中で才能を開花させていったんですね。1/120フレームって120FPSの事ですかね。つまり秒間120コマの一枚を八丸は見切れる目を持っているんです。そして、それに反応して指を動かして対処できる情報処理能力がある事を意味します。それがあるから、侍ゲーのバトルランキング1位になれたのです。
八丸は侍のサイボーグの身体を手に入れましたから、動体視力を含めた視力の上限はロッカーボールテクノロジーの上限で一律か否かは断定できませんが、デバイスとしての眼球はロッカーボールに帰属すると思われます。それに対して、キーユニットは素性的に八丸に由来しますので、八丸のニューロン等神経系の能力が上限を決める筈です。また侍になった以降の八丸の行動を吟味してもキャッシュメモリー等が増設された節も見受けられませんので(笑)、キーユニットの出来が侍としての優劣を決すると考えられます。
八丸のゲーム巧者としての素養はキーユニットとしてサイボーグの身体に組み込まれる侍の構成上、大変有利なのであります。それがアタさんとの対戦の中で急速に進化を遂げる八丸によって証明されています。そして、それは八丸と実際に剣を交えるアタさんに最もよく感じられていて、若干の焦りすら見て取れます。ちなみに葉芽道が虫ピン状態で門番ホルダーの残骸に貼り付けられたまま八丸の善戦を傍観しているのは、少しでも動こうものなら四肢をピン留する鈍の柄が爆発させられるので動けないのです。
それで、アタさんが一瞬、<チラ>っと八丸から逸らしているじゃないですか?これはアタさんの「誘い」であります。剣術ではこういうのを「後の先」と申しまして、隙をワザと作って、相手を誘う高度な戦術です。ボクシングでは「カウンター」に当たる技法ですが、これにも相手と同時に始動する「対の先」と、相手より後に動く「後の先」に別れたりします。他にも「先の先」と言って相手が始動する前に叩く、所謂「抑え」というのもありましてややこしいですが、アタさんは八丸を認めざるを得ないんですね。
…というのは、アタさんの目の動きを八丸が拾えるとアタさんが考えたから、初めて「誘い」が成立するのです。1/120フレームを見切る反射が八丸にあるから成立する高度なやりとりであって、これに八丸が気付かなければ全くもって無駄な動きに終わってしまうのです。アタさんが八丸の剣士としての資質を認め、正当に評価したからこそ、こんな風に動くのです。だから、アタさんは八丸を言葉攻めにしてませによね。もう八丸は「負け犬」でも「犬ころ」ではなく「侍」なのであります!!
「!」(八丸)
「いってェェ〜死ぬゥゥーーー!!!」(八丸)
「お前が武士隊なんぞに入れるか!
先端恐怖症の武士などいるか!?
お前は護られる側の人間だ!」(フルタ博士)
<ズガ>(アタ)
それで八丸はアタさんの目の行く先に誘われて結果的にアタさんの刃の餌食になってしまうんです。これが単にアンちゃんを先に殺めようとするアタさんの気まぐれであったならば、それを邪魔した八丸に何らかの反応を示す筈ですが、それを完璧にスルーしています。これはアタさんの意図した太刀筋であって、八丸を目で誘う…アタさんの「後の先」だった訳です。八丸の動体視力と、その入力に対する的確な反応速度がアタさんの斬撃を上回っているから単一な攻撃は意味をなさないのです。
それでアタさんはより高度な「誘い」を用いて八丸を捉えたのであります。逆にそうしなければアタさんが捉えられないくらい八丸の動きが良かったのです。アタさんもフルタ博士の侍魂の消失装置によって自性輪身の半分以上を持っていかれて弱っています。斬撃を飛ばせないなどの制限も確かにありますが、ここはやはり八丸のポテンシャルの高さが目を引きますね。そして、こうした八丸の素性の良さというものがフルタ博士の後悔の呼び水になるという…何とも皮肉な展開が切なくて…僕は好きです。
続きまーす!!
サムライ8 八丸伝 第12話「誰のために、何のために」感想④
「は……は八丸くん!
ど…どうしよう…!?」(アン)
<スゥーー…>(アタ)
「アン
…見栄っ張りでダッセー嘘ついて……
ごめん……」(八丸)
「!?」(アン)
「父ちゃんをたのむ」<スッ>(八丸)
「犬ころの遠吠えはどうした?
言ってみろ」(アタ)
<ビリリ>(アン)
<ザッ><ザッ>(八丸)
「誰のために強がるかが重要だ
そして――何のために強がるか」(達麻)
(こいつの言う通りだ…
侍の体を手に入れてオレは――
自分のためだけに強がって
見栄を張るために強がって…
あの笑顔も忘れてた<スッ><スッ>
父ちゃん…今まで…ごめん)(八丸)
<ギュ>(アン)
<ズォ>「オレは
ここにいる人達を必ず護る!!」(八丸)
「それだけか?
また武神の名を出さなければハッタリも弱いぞ
見栄を張るいいチャンスだろ?」(アタ)
「そんなのはもう…
どーだっていい!!!」<ダッ>(八丸)
すごい昔の話で記憶が定かではありませんが、週刊少年ジャンプで『銀牙 -流れ星 銀-』という作品があって、その前に月刊少年ジャンプで『白い戦士ヤマト』という作品を高橋よしひろ先生が描いてたかと思います。動物が主人公の漫画で今では珍しいタイプの漫画でしたけど、これが読ませんるんですー…引き込まれる…という方がいいかな?兎に角、ズイズイと読ませる作品でしたね。それで闘犬を描いた『白い戦士ヤマト』の方だったかをアタさんの「犬ころの遠吠え」で、僕は憶ひ出しておりました。
youtu.be単行本ももってないし、資料もなくてアレですが、主人公の男の子(藤原良)がヤマトに闘犬というものを教える為に蛇(キングコブラじゃなかってっけ?)を嗾(けしか)けるシーンがあった記憶があるんです。何でも闘犬では「セリ声」(ウ〜ゥッ…っていう犬が脅しで使う唸り声)を禁止されてて、「セリ声」を発すると失格になるルール(ざっくりと調べてみましたが制限時間を設けて禁止してるみたいです)だそうです。『白い戦士ヤマト』は動物のセリフがなくてナレーションだったかなー。
子供ながらに、闘犬のルールとは、その本質に戦いに声など必要ないとする精神があると認識してました。それで相手を威嚇する為の発声を戒めていたのかな?と、今も思っています(←ちゃんと調べろーッ!!)。それで主人公の男の子がヤマトにそれを教えるのに蛇を嗾けて、如何に発声が戦いにおいて無意味かを教えてたシーンが「アタVS八丸」で蘇ってきまして、アタさんはあの時の蛇だな…と思ったのであります。「セリ声」というのもこの作品で覚えたんじゃーないかな。懐かしいなぁ…。
ま…オッチャンになってしまいましたが、僕も社会の荒波で戦いながら生きております。その中で感じるのは人間にも「セリ声」は無意味という事。行動しなきゃ!!戦いの本質ってのは動物だろうが人間だろうが変わらないのです。僕はそれを幼き日にふと触れた漫画に教えられていたんだなー…と、今になってシミジミと感じてるんだけど、『サムライ8 八丸伝』の読者の少年少女もきっと本格的に戦うようになって、この「アタVS八丸」の件を想い出すのかと思うと、目頭熱男も胸熱であります。
それで、余談ついでにもう少し…。僕は武器の類が好きな所謂、ミリオタなんですが、何で武器が好きかと申しますと、武器には不必要な部分がなくて、極限まで研ぎ澄まされているからなんです。贅肉を微塵も持たない搾り切ったフォルムが純粋に美しいと思うのです。きっと、それと同じで「セリ声」とか無用な喋りが本当の戦いには要らないのだと思います。ちなみに…それを逆手に取ったのがインディ・ジョーンズシリーズの「レイダース/失われたアーク」ですよね。初めてこれ観た時は「やられた!!」と思いました罠(笑)。
youtu.beお話がいきなりあっちの方に行ってしまって、こんなだと八丸に「そんなのはもう…どーだっていい!!!」と言われますね(笑)。でも、漫画にいろいろと教えて貰ったなー…と、こんなオッチャンになった今、僕はシミジミと思うのであります。だから、少年少女の親御さんも彼らが漫画を読んでても、そんなに無駄な事ばかりじゃなくて、彼らが将来、何かと戦わなきゃならなくなった時に心の中で「柱」となるようなものを取り込んでいるかも知れませんので何卒ご容赦下さい。
さて、紆余曲折がありましたが、八丸にも自分の「義」というものが見え始めているんですね。それと自分のいけないところにしっかりと目を向けて反省できています。何がいけなくて、何をしなければならないか?それが八丸にはちゃんと見えているから無用な喋りが影を潜めた訳です。そうなれば、これまで八丸の為に達麻が語った…あの時は意味不明な呪文でしかなかったものが、不思議にも自分の足元を照らす灯明にすら変わるのであります。「誰のために、何のために」を八丸は気付き始めているのです。
(あの笑顔も忘れてた…)
これは泣かないで強がって笑ってみせた幼き八丸の笑顔を見たフルタ博士…パパの笑顔を指しているのだと思います。あんな風にパパが微笑んだのを自分本位で暮らしてきた八丸は再び見ることができなかったのかも知れません。少なくともパパの為に意識してできなかったんじゃないかと思います。だから(父ちゃん…今まで…ごめん)なのですよね。もっとパパの気持ちを考えてパパの為に強がって…パパを安心させる為に…もっと笑ってあげればよかった…そして、その気付きが八丸の「義」を形作るのであります。
「オレはここにいる人達を必ず護る!!」
この覚悟が八丸を立たせているのです!!背筋がピンと伸びた八丸の正眼の構えが凛々しいです。侍魂はまだまだ歪ですが、物の上手は時間が解決します。大事なのはその人の芯を貫く性根であります。既に八丸の中には明確な「義」が生じていて、それが急速に「勇」を練って行く事でしょう。八丸は大いに傷付き、強烈な痛みの中で気付く事が出来たのであります。そして、その気付きが八丸という「人」を…「侍」を…「勇」を築こうとしている。今…正に八丸は「元服」を果たさんとしているのです!!
続きまーす!!(余談ばっかなーッ!!)
サムライ8 八丸伝 第12話「誰のために、何のために」感想③
「八丸 アン!逃げろ!!」(葉芽道)
「うっ………」(フルタ博士)
<ドク><ドク>
<ベチャ>(八丸)
「うわぁ~~~~~~…ん!!!
父ちゃあ~~~ん!!」(八丸)「父ちゃん
どこ~~~~~~!!?
何でいないの~~~!!?」(八丸)「おお!
起きちゃってたのか!」<ウィーン>(フルタ博士)「!」(八丸)
<スン><スン>「……」(八丸)
「どこ行ってたのォ!!?」(八丸)
「ホラ!新薬だ!遠出したかいがあった!
これでアレルギーもよくなるハズだ!」(フルタ博士)「…オレ……
オレ…父ちゃん
ずっと帰って来なかったら
…どーしよって……思って……
そしたら…
だんだん——」<フル><フル>(八丸)「うわぁあ~~~~ん!!!」(八丸)
<スッ>「そんなわけあるか!
オレはお前の父ちゃんだぞ!ずっと一緒にいるに決まってんだろ!」(フルタ博士)
「……
ホントにずっと…?」(八丸)「ハァ…お前はアレルギーを治すのもそうだが
まずその泣き虫を直さんとな
…父ちゃん心配で安心して出かけられもせんよ…」(フルタ博士)「それって…薬で治る?」(八丸)
「イヤ……
泣き虫は——……
…強がって治すんだ!!」(フルタ博士)
「……つよがって?」(八丸)
「そうだ!!
泣かないぞ!オレは泣かないぞ!
いつも笑ってるぞってな!」(フルタ博士)「……」(八丸)
「そしたら父ちゃん…
心配ってのしないで…………
安心できる?」(八丸)「ああ!強い八丸は
父ちゃん大好きだ!!」(フルタ博士)
「フフフ…そう?
分かった」(八丸)<ニコ>「やってみるよオレ」(八丸)
「おお!泣いた子がもう笑ったか!?」(フルタ博士)
「へへ…!
さっそくやってみた!」(八丸)
<ヒュー><ヒュー>(フルタ博士)
八丸の回想部分。セリフが沢山あって大変でした(笑)。八丸がまだ幼児だった頃の想い出でしょうか。八丸はアレルギー体質で病弱な子だったのですね。それを治そうとフルタ博士は東奔西走して八丸を治す薬を探し回っていたようです。八丸は泣き虫でパパっ子で、一人でいると不安で泣いてしまう子で、それがフルタ博士には愛おしくて堪らなかったのでしょう。泣き虫の治し方。フルタ博士がこんな風に教えてたのだけど、これって達麻が八丸に説明した「勇」そのものですよね。
しかし、八丸が達麻に説明された時、全然伝わらない風で、同時にフルタ博士がこの時した説明が回想で織り込まれることもなく…きっと、これは八丸の記憶の奥の奥に仕舞われていた大切な記憶だったのだと思います。それがフルタ博士の瀕死に臨場して表層に浮かび上がって来たのでしょう。時を重ね、苦難に遭遇し覚悟を決めた瞬間…人生の正念場で八丸はフルタ博士があの時、八丸に伝えたかった境地に追いつけたのです。ここに来てようやく八丸のレディネスが整ったのであります。
ここから…八丸の纏う空気が変わるんです。大久保先生はそれを見事に描かれています。八丸が少し大きくなったように僕は感じたんですが、きっと姿勢が良くなっている筈です。今までは腰砕けだったものが、背筋がピンと伸びてちゃんと前を向いているような…筋肉がしっかりと身体を動かし、地に足がついた…ようやく自分の足で歩き始めた八丸を見事に描かれていて嬉しかった。目線…レンズも広角側にシフトしてダイナミックなカットが増えてさすが岸本先生のお弟子さんだと胸が高鳴りました!!
個人的にはこのお話が一つの契機だと感じています。今までは若干、まどろっこしくも感じられましたが、これからはスパスパとお話が転がっていくと思います。これまでの浮ついて気持ちの伴わない八丸とは違って、今は自分の足で歩き始めたから、目つきが違いますもの。八丸はロッカーボールの儀式で侍になって生命維持装置からは解き離れたかに思えましたが、精神的にはズーッとあの頃のように管に繋がれて不自由なままだったんじゃないでしょうか。だから、僕は八丸を面白く感じなかった。
今、八丸は自分の背中に繋がれた目に見えない管を一つずつ外しているんです。パパとの想い出をなぞりながら…。今までパパから貰った言葉や気持ちを噛み締めながら…。これが八丸のセカンドバージン。これが八丸の「真の元服」なのであります。八丸が繋がれていたチューブとはフルタ博士の…パパの愛そのものだった筈です。しかし、ここでそれが八丸の可能性を制限していた事に気付ける人がどのくらい居るでしょうか?愛とは呪いなのだ!!と…知る人は、本当に愛を知る人なのだと、僕は思うのです。
続きまーす!!
サムライ8 八丸伝 第12話「誰のために、何のために」感想②
「や やめて!!」(アン)
「ニャン!」(早太郎)
「おのれ!」(達麻)
「くっ!」(葉芽道)
<ドド><ドド>
「!!?」(アタ)
「!」(アタ)
<ガンガンガン>(葉芽道)
<ギンギンギン>(不甲斐ない
…この体ではもう斬撃は飛ばせん…!)(アタ)
「うっとうしい!!」<バッ>(アタ)
<ガチャ><キィーン>
<ボン>
「ぐっ!!」(葉芽道)
余りにも戦力外で使えない感のある葉芽道でしたが、長もの使いだったのですね。アタさんの鈍で四肢をピン留めされているので右手前腕のみで器用にアサルトライフル(全自動射撃能力を持つ自動小銃)を操り、アタさんを蜂の巣にして辛うじて一矢報いた形です。葉芽道が微妙に脇ストックで、さりげなく黒狼のアシストありでなかなか高度な射撃です。給弾に関してはとんでも技術でマガジンにリソースを供給しているようで、排莢もしてるのでケースレスではなく通常の銃弾ですね。
これでアタさんが侍の鎧を纏っていたら効かなかったのでしょうが、生身(自性輪身だけど)で、しかもかなり弱っていたので助かりましたね。しかし、この世界の鈍(なまくら)には生体認証ロックが標準装備されていますが、抜けないばかりではなく爆弾まで仕込まれているんですね。これは敵に刀剣を奪われて使用されない為のトラップだと思うんですが、爆薬を自装するのは誘爆や誤爆発の可能性があるので危険ですねー。実戦だと間違いなく柄を狙ってってくると思いますよ。
それとECMに対するECCMと言った電子戦への配慮も必要になるので戦術的に複雑になるきらいがありますが、こまけー事は気にしない!!の精神で行きましょうか(笑)。ま…こんだけ盛大に爆発する量の爆薬が柄に仕込まれてたら怖くて敵の刀を奪おうなんて思いません罠。刀は刃こぼれや折れるなどの理由で戦場では消耗品でもあるので、予備をできるだけ多く持ちたいですが、接近戦において敵に武器を奪われる可能性が否定できないので、生体認証ロック等のセキュリティが必須になるのは当然ですね。
それと葉芽道のアサルトライフルですが、ハンドガンに比べて銃身が長く口径もデカイので弾速が全然違うんですよ。一般的に運動エネルギーは速さの二乗と質量に正比例するので、威力を増したい場合は弾丸の質量を上げるより初速を上げる方が効率がいいんです。実際、自動小銃とハンドガンだと貫通力とか大人と赤ちゃん以上に差があって、相手にならないです。命中精度も格段に自動小銃が上。ハンドガンはなかなか当たらないんですよmjd。でも取り回しの点でハンドガンが侍向きではありますけど。
「修復率50%
活動可能まで残り…
10%です」(ナビ)
(くそ!まだか!)(達麻)
「……」(こうなったら
あえて寝る!!
スリープモードに入れば
修復スピードはハネ上がる
…おそらく2…3分で60%に!それで動ける!
それまでもってくれ八丸!)<ZZZ…>(達麻)
さて…達麻は損傷の修復にまだまだかかりそうです。この状態を何でアタさんは攻撃してトドメをさそうとしないのか?若干、不思議ですが、自性輪身の状態を維持できる時間に限りがありますから、八丸と童子切高綱の奪取を優先させているのでしょう。ぶっちゃけ、ニャンコ先生の状態の達麻はアタさんにとって脅威でないのかも知れません。二人の対峙はこれが初めてではなく、先の「7人」でもきっと似たような展開だったんではないでしょうか?達麻もアタさんも何処か妙な慣れがあるんですよ。
それに「バク姫」の一件というのもありますし、達麻の感じから察するとアタさん達がこれまで優位に事を進めてきたのではないかと、僕は思います。ところで、達麻のスリープモードは損傷の修復に有効なのですね。これまで八丸と過ごしていて達麻の居眠りが頻繁にでてきましたが、その間、達麻が深手を負ったようではないので、やはり騒がしくて落ち着きのない八丸との関わりに疲れた達麻が心の損傷を回復する為に寝落ちしてたんでしょうか?(笑)もしそうだとしたら僕にはすごく腑に落ちますが(笑)。
パパも瀕死の状態で、葉芽道も負傷の修復に手間取って支援できなくなって、達麻もあと少し時間が必要となれば、いよいよ八丸は自分一人でアタさんを何とかしなければならない状況が整いましたね。八丸はアンちゃん以下、自分と関係する人々をアタさんから独力で守り抜かねばならない訳です。短期的に見ればそれが八丸の「義」であり、つまりはそれが「誰のために、何のために」なのですよ!!そして、いろいろと理解力の低い八丸にも肝心な事が明らかに分かり易い状況に仕上がっていると思うんですよ。
そして、ここまでしっかりとお膳立てして貰えれば、おっちゃんやおばちゃんにはもう当たり前な「勇」が何なのか?という点につきましても少年少女にも分かり易い状況なったと思います。「勇」なんて少年少女の親御さんには軒並み備わっていますよ。それがあるから社会の厳しい荒波の中で戦えるですよ。何ならパパやママに「勇って何?!」と訊いて見ればいいんです。そしたら簡単に答えてくれ…いや、でもそこは心を鬼にして…達麻のようにスリープモードに入るかも知れないよね<ZZZ…>。やはりその答えは皆さん自身に見つけて貰いたいから。
続きまーす!!
サムライ8 八丸伝 第12話「誰のために、何のために」感想①
あらすじ:自性輪身の半分以上を失ったアタさんですが、童子切高綱を真剣化して尚も八丸に迫ります。早太郎も頑張りますが全く歯が立たず、パパも八丸を庇ってアタさんに斬られてしまう。葉芽道がアサルトライフルで応戦しますが、鈍の柄に仕込まれた爆弾で沈黙。達麻は修復率50%でまだ動けず…。八方塞がりの中、八丸はフルタ博士と過ごした闘病生活を想い返し「誰のために、何のために」を考え始めます。そして、自分の「義」に気付きアタさんと侍魂を交えるのですが、アタさんは尚も手強い。その中で八丸がネトゲで鍛えた動体視力がアタさんの動きを少しずつ見切り始め、フルタ博士の想いを乗せた八丸の侍魂が反撃に転じ…。
<スッ>(アタ)
「もう…いい」(アタ)
(仕留め損ねたか…!!)(フルタ博士)
<スゥー…>「すぐに…八角をバラして
連れていく!」<ズズズ>(アタ)
「!!!」(アン・八丸)
<バッ>(アタ)
「!!」(フルタ博士)
「ニャン!」<バッ>(早太郎)
<ドッ>「キャッ」(アン)
「早太郎!!アン!!」(八丸)
「!?」(八丸)
<ガハッ>(フルタ博士)
「チィ!死にぞこないが!」<スッ>(アタ)
<ドサッ>(フルタ博士)
フルタ博士の秘密兵器が不発に終わり、アタさんが八丸(八角)の回収を急ぎます。達麻も修復中で動けず歯痒い想い。しかし、フルタ博士の侍魂の消失装置で自性輪身の半分以上を持っていかれたアタさんですが、ここから八丸を回収してキューブ宇宙まで帰還できるのですね。アタさんが「バラして」というのは「散体」を意味するのかな?恐らく、目当ては「鍵」たる八丸のキーユニットなのでしょう。それにしてもなかなか死なない自性輪身のアタさんがシツコイです(笑)。
この描写は今話のテーマ…「誰のために、何のために」の先にある「勇」の何たるかを仄めかしているように感じます。ま…自性輪身ではありますが、こんなにも死なないアタさんもまた頑張っているんです。そりゃー言葉遣いがちょっとアレで傍若無人過ぎて思い切りDQNですけど、アタさんにはアタさんなりの戦う理由というものが存在する訳です。僕らは主人公の八丸側からばかり物語を感じがちです。それで八丸を「善」で、アタさんが「悪」と決めつけてしまうのはちょっと危険だと僕は感じます。
如何にもアタさんは悪役に描かれてます。実際、本当に底意地が悪くて嫌な奴かも知れませんけど、だからと言ってそれでアタさんが「悪」なのでしょうか?それに対して達麻が「善」でいいのでしょうか?確かに達麻の行動が「善」であれば、それに反目するアタさんの行動は「悪」と言えるでしょうが、それとは逆にアタさん側からすればアタさんが「善」であり、それに反目する達麻が「悪」になると思うんです。「善悪」なんて概念形態は自分の立ってる位置でコロッと変わるんです。
それは「絶対」ではなく「相対」だからです。例えば神様(絶対者)が一人いて、こっちは「善」で、そっちが「悪」だよ…と、決めるのではなく、当事者間(相対)の問題なのであれば、これはもうイデオロギーの相違に他ならないのであります。政治思想とか社会思想の違いが、それぞれの行動を左右してるだけで、どちらも善かれと思って行動してるんですから、「善」と「悪」が戦ってるんじゃなくて、「善」と「善」が戦っているんです!!それぞれがそれぞれの「正義」を振りかざしているんです!!
だから、悪辣な印象の強いアタさんであっても、「誰のために、何のために」は達麻や葉芽道、そして八丸らと何ら変わらずに存在するのであります。つまり、侍の強さや在り方は同じなのです。アタさんがこんなに強くしぶといのは確かな「義」に衝き動かされ行動し、その腹に「勇」が在るからでしょう。そして、それが全く感じられない八丸に対して、アタさんは嫌悪感を隠せないのであります。八丸の軽口にアタさんがけんもほろろなのは、八丸が剣を交えるに値しない存在だからです。
アタさんにしてみれば八丸なんて侍とは言えない…単なる「鍵」でしかないのだから、それだったら散体させて(バラして)持って帰りますよーと言うことなのです。しかし、ここでアタさんが八丸に苛立ち、さっさとバラさずに怒りを吐き出してくれたおかげで八丸の心構えが整うきっかけになったのは不幸中の幸いだったでしょう。やはり、そうしたアタさんの行動の奥底にはやはり彼なりの「義」が据えられていて、正しくアタさんが「勇」を持つ侍である事の証明であると、僕は思うのです。何事も見かけに騙されてはいけないという事なのですね。
続きまーす!!
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お疲れ様です!!ハチマルのケルベロスです!!全てのアクセスに感謝いたします。依然、携帯が不具合を抱えていましてツイッター等SNSにおきまして失礼があるかも知れませんがご容赦下さい。電話なんかは普通にできるので腰が重い…という。
尚もエアガン愛が無限増殖中です。昔あった大恋愛を歳をとって懐かしく想う感覚で燃え上がっています。『サムライ8 八丸伝』でハンドガンが出て来たのがキッカケでしたが、刀剣や銃器の類いは、兎に角、美しいと思うんです。何せ命のやり取りをする道具ですから、極限まで無理無駄が省かれた必要な要素だけを残した姿なのです。しかも必要な性能を必要な時に何があろうと発揮できるように機械的に洗練されています。まるで急流の流木が磨かれる…みたいな絶対の美があるように、僕は思います。
僕の持ってるハンドガンなんてみんな十数年前のものですけど、それらみんなが今も第一線で使われています。きっと、もう成熟し切っていて変えようがないのです。そのくらい練って練って練りこまれてるから…吟味され尽くしたFAだから、きっとこのまんま…基礎部分のブレイクスルーがない限りは変わらずに在り続けると思います。それって…もう自然と一緒ですよね。武器とは人が創り出した新たな造形なのだと、僕は思うのであります。刀剣なんかその上を行く究極だから、とんでもなく美しいんですよ。
それで武器庫漁りを続けながら悶々とした日を過ごしていますが、エアガンって見て楽しむ以外に実際に撃って楽しむことが出来てヤバイんです(笑)。特に今、ハマりにハマってるガスブローバックというシステムは実銃(撃ったことありませんが)に近いんですよ。ま…構造的にですが、ガツンガツンと遊底が動く様が人が神に変わって創り出した新たな命のようにも思えて愛おしいです(笑)。それで、ちょっと気持ちがそっち行ってしまっていてすみません(汗)。
お詫びに…という訳ではありませんが、また懲りずに壁紙を作ったのでアップしておきます。サイズは1920×1080です。もし、欲しいサイズがあったらコメントで教えてくれたら作りますよ!!『サムライ8 八丸伝』の考察も一生懸命に書くので楽しみにしていて下さい。今後、本編で戦闘シーンが増えて、侍が扱う火器がドンドン登場したらいいなと思います。では、暑き折、体調にお気遣い召されよ。僕も仕事と趣味のバランスを上手く図りながら頑張って行こうと思います。
では、月曜日の定刻にまた。
ハチマル ケルベロス
サムライ8 八丸伝 第11話「ふざけたマネを」感想⑧
「くそ!刀が!!」(葉芽道)←葉芽道、使えねーッ!!
「父ちゃん無茶だ!!
退がって!!」(八丸)
<ガッ>「!!!」(アタ)
「ハッタリじゃない!!!
オレは本気だ!!!」<ズオオオオ>(フルタ博士)
「!!!?」(アタ)
(なっ…!?何だ!?)(アタ)
「!!?」(達麻)
「!!?」(葉芽道)
(え…!!?なに…!?
す…吸い込んでる…!?)(八丸)
「こいつは
侍魂の消失装置だ!!お前専用のな!
いずれこんな日が来る事は
分かっていたからな!」<ズオ>(フルタ博士)
「ぐっ…」(フルタ博士)
「くっ…」(アタ)
(…これはかつて我々が開発を進めていた…兵器!
完成させていたのか!?たった一人で…!!)(アタ)
<ドサ>「ぐはっ!!」(フルタ博士)
(ならば…こいつの命も…!)(アタ)←コレッ!!
「ぐっ!」(命がつきるまでに…
消失させなければ…!!)(フルタ博士)
(己の体を改造したのか!?)(アタ)
「やめろ!!お前も死ぬぞ!!」(アタ)←おまゆう…キター!!
「はなからそのつもりよォ!!
お前を道連れにするために造って
おいたんだからな!!)(フルタ博士)
「父ちゃん…!!
何だよ これ…!?」(八丸)
「何 言ってんだよ!!?」(八丸)
<カッ>
「!!」(八丸)
「父ちゃん!!?」(八丸)
<プシュ~…>「くそっ…」(フルタ博士)
「ふざけたマネを…!!」(アタ)←お前がなー!!
「!!!」(……)←これが誰っ!?っていう
フルタ博士が第10話「ターゲット捕捉」で胸の観音開きを開けてたのは、胸の中央の穴ぼこに爆弾を仕込んだのでも、ましてや「八角」という小人を隠したのでもなかったのですね(笑)。しかし、まさかあの穴ぼこが侍魂の消失装置だったとは!?でも、アタさんがフルタ博士に斬り掛かってますが、上段から真剣化した侍魂を振り下ろしてるのを、フルタ博士が胸に仕込んだ侍魂の消失装置でどうやったら受け止められるのか?が、僕には分かりません。普通は上段からの一撃で頭割られてお終いですけど…もしかしたら上段だけに…冗談!!なんてオチではないですよね…アワワ ヽ(´Д`;≡;´Д`)丿 アワワ…
ま…ここは侍魂の消失装置の超強力な吸引力でアタさんの上段を無効化させた…と考えましょうか!?それに自性輪身の状態のアタさんは侍魂を核に実体化されたナンタラ粒子の塊みたいなもんですから、侍魂の消失装置の影響を強く受けるのでしょう。実際、フルタ博士は真剣化された侍魂諸共アタさんを吸い込もうとしてますんで、フルタ博士が「お前専用」と言ってるのは、アタさんの自性輪身対策の意味合いが強いと思われます。フルタ博士はアタさんが自性輪身で来ると予想していたのだと思います。
ところで、この侍魂の消失装置ですが、アタさん達烏枢沙魔流の一味が開発してた武器とあり、恐らくそこでフルタ博士が開発に携わっていたのだと思われます。アタさんもある程度、装置の仕組みについて知っている様で、侍魂の消失の代償に使用者の命が充てられるようです。しかし、アタさんに果敢に立ち向かうフルタ博士に「やめろ!!お前も死ぬぞ!!」って、ア〜タ!?…今さっき上段振りかざした刀を豪快に振り下ろしたお前がァー…お前がそれを言うかーッ!!??と、思うのは僕だけですか!?(笑)
ま…しかし、アタさんを全部吸い込めずに動作が終了してしまって、フルタ博士が怖気付いた感じはないので、侍魂の消失装置に何らかの異常が発生したのでしょう。フルタ博士がアタさんのところで開発してた頃も未完成だったようなのでいろいろと問題があったのでしょうし、自性輪身のアタさんは別にして、通常は侍魂を吸い取られるだけで侍は残りますから、侍魂の消失に使用者の命が一つ必要なんて自爆兵器は効率が悪過ぎるので、開発を断念したと考えるのが妥当かと思います。
きっと、お蔵入りして眠っていた技術を自性輪身のアタさん専用にフルタ博士が実用化したのでしょうが、結果的にアタさんを完璧に吸い込み切れなかったのですね。でも、アタさんもかなり弱ってるので八丸がアンちゃんにいいとこ見せるにはバッチコイの状況ですが、最後のカットの「!!!」の吹き出しが、フルタ博士でもなさそうですし、仕込み斬りの傷を絶賛回復中の達麻が間に合ったのか?はたまた、大外一気に貼り付けの刑から抜け出した葉芽道が飛び込んで来るのか!?
或いは、アタさんにサクッと蹂躙された不死身の無尽…ムジンさんが、散体した挙句、ロッカーボールやキーユニットを切り刻まれた状態から復活してアタさんに一矢報いてくれたら気持ちいいと思うんです。ムジンは何らかの特異体質で不死性が高いとか…無残にやられてしまったサ姫が物凄い回復力を持ってたりしてムジンさんをサポートするのでもいいし…。あんだけムジンが「不死」だと、達麻やアタさんが強調してたんですから、逆にそうじゃなきゃ、あれは何だったの!?ってなりませんかね。
しかし、半身を削られたアタさんの横っちょに童子切高綱の侍魂が転がってますけど、これまで一緒に消失装置に吸い込まれなくてよかったですね。何でアタさんがこの侍魂に拘るのか?も興味がありますし、八丸との関連なんかもあれば知りたいと思います。それと、九死に一生を得て死ななかったフルタ博士ですけど、消失装置の反動で死んじゃうようだったら、一か八かで馬侍のロッカーボールで儀式に挑戦したらいいと思います。うまく行けばパパ侍の誕生なので喜ばしいじゃないですか!!
第11話「ふざけたマネを」 ハチマル ケルベロス 了
サムライ8 八丸伝 第11話「ふざけたマネを」感想⑦
<カチャ>(八丸)
「!!」(八丸・アン)
「!」(アタ)
「安心しろ!!
お前達はオレが必ず守ってやる!!!」(フルタ博士)
「父ちゃん!!!」(八丸)
「アタはオレが倒す!!」(フルタ博士)
(今の八丸がアタに一撃でもやられたら
…間違いなく武神に見放される!)(フルタ博士)
「ハハハハ!!
ただの人間の分際で…!」(アタ)
(早く…!早くしてくれ!!)<ズズ>(達麻)
「ハッタリはよせ
吠える犬は一匹でいい
博士……アンタはオレ達の計画を
台無しにした裏切り者だ
その償いはしてもらう」(アタ)
八丸がアンちゃんと早太郎、それにパパさんに負けてらんないと、いよいよ覚悟を決めたようですが、パパがそれを制して前に出ました。八丸はやる気モードに入ると眼鏡をセットするんですね。ここでちょっと気になるのがアタさんとフルタ博士(=パパ)の関係ですかね。アタさんの物言いからするとどう考えてもフルタ博士はアタさんの仲間だった筈です。裏切り者ですからね…裏切るには仲間である必要がありますから。やっぱ、そこから八丸を連れ出したんじゃないですかね。
八丸は先の「7人」と同様に「鍵」としての何らかの因子を持った子で、「鍵」になる前…つまり、「侍」になる前からアタさん達に付け狙われていた筈です。それと「鍵」というのは「キーユニット」であり、その為に「侍」になる必要があったという意味合いがあり、アタさん達が付け狙う子らは「侍」になる為にロッカーボールに承認され、且つ、それがアタさん達が欲する「鍵」である必要がある…という、かなり限定された存在です。そして、その一人が八丸という事で、達麻の探す「鍵」と同一と考えられます。
つまり、アタさん達も「パンドラの箱」を探してると考えていいと思います。少なくとも達麻・金剛夜叉流としては現行の銀河をそのまま残す方向で活動してるように思います。そして、それに反目する形でアタさん・烏枢沙魔流が活動していると考えられます。しかし、その双方が「パンドラの箱」と「7つの鍵」を欲するという事は、アタさん達も「パンドラの箱」を開けなくちゃなんないんでしょ。もし、達麻達の邪魔がしたいだけなら「パンドラの箱」だけを探して隠すか破壊するかしますもの。或いは、「鍵」を先に見つけ出して壊してしまうとか。
或いは、「パンドラの箱」の中身が「星々を救う方法」というノウハウ的な何かではなく「道具」なのかな?とも考えてみたんです。例えば、宇宙戦艦ヤマトの波動砲(←ケルベロスの原風景なー)的な最終兵器をイメージしてもらえれば「道具」だったら、使い様でどっちにも使えそうじゃないですか?!それで「奴」なり敵を一網打尽に殲滅できるのかな?と考えたりしたんですが、夜叉さんは「星々を救う方法を記し封印した箱」と定義してしまっていまして、「道具」じゃなさそうなんです。
それで何が何だか分からなくって、第1話「1つ目の鍵」を引っ張り出して読み返してみたんですよ。そしたら、お話の冒頭も冒頭の一等最初のカラー頁に不動明王が座ってて、その両脇にそれぞれ「丸い箱」と「四角い箱」(だと思うんですよー)に、明らかに「鍵」と思われるオタマジャクシがそれぞれ「7つ」描かれてるじゃーないですか?!そうなんですよ!!もしかしたら、「パンドラの箱」って「2つ」存在するんじゃーないですかね。そして、それぞれに「7つの鍵」で「鍵」は都合14個ある!!ことになりませんか?!
そしたら、八丸がアタさんにとっても達麻にとっても「8人目」であっても計算が合います。それに、これまでアタさん達が「7人」をゲットしていようとも、まだイケる!!じゃないですか(笑)。ま…達麻達はピンチなんでしょうけど。そして、アタさん達が既に「7つ」を集めていたとしても、それがどちらかの箱の「鍵」をコンプしている訳ではないと考えられます。また、もし片方コンプしてようとも、「鍵」の捜索が継続しているという事は片方だけじゃアタさん達の役には立たないと考えられます。
第1話「1つ目の鍵」の最初の頁の描写から達麻は「四角い箱」を探す様に指示されていますね。達麻が夜叉さんに目が見えないような事を言ってるのにモニターに「四角い箱」を映し出されてて、若干、パワハラ臭が漂っていますが、僕の見間違いなんですよね(笑)。しかし、不動明王が「ロッカーボール」や「パンドラの箱」とその「鍵」を残したと思うんですが、それって不動明王自身が世界が反目する火種を残した事になるんですが、頭がこんがらがって来たので一旦保留とさせて頂きます。
続きまーす!!
サムライ8 八丸伝 第11話「ふざけたマネを」感想⑥
「よ…よかった…
は…八丸くんはわ…わたしと
ち…違って才能がある
う…運命のさ…侍様がそ…そうならわ…わたしを……
引っぱって…いって…
く…くれそうだ…から」(アン)
「アン…」(八丸)
<シュガ><シュガ><シュガッ>(アタ)
<ヒュ><ガッ>
「ぐっ!!」(葉芽道)
<ガッ>
「ハガミチさん!!!」(八丸)
「侍は不死身ではない
そもそも侍は儀式において一度死んでいる…
武神に見放されてしまえば終わりだ」(アタ)
「拙者が動けない間でいい!
逃げろ!!」<ズズズ>(達麻)
(ただの鈍で…!?
…バカな!!)(葉芽道)
<フワ>「武神は気まぐれだ
犬コロの命など特にな」<フワ>(アタ)
侍の鎧で武装した葉芽道ですが、アタさんと比べたら可哀想なくらい弱くて、折角、アタさんの死角を無音で仕掛けたのにまるで相手になりませんでした。葉芽道のキーホルダーは黒狼だから、葉芽道の鎧も黒いんですね。しかし、黒狼の外皮を転用した侍の鎧もアタさんの前では無力で、単なる鈍(なまくら)に両腕と両脚を貫かれそのまま門番ホルダーの残骸に夏休みの昆虫採集の成れの果てのように貼り付けられました(笑)。アタさんは葉芽道の侍の鎧のない所か薄い所を狙い打ったのかな?
葉芽道も驚いているように通常、鈍(なまくら)で侍の鎧は斬れませんから、侍同士の勝負の折には侍の鎧の装着が必須になってると思います。しかし、鈍(なまくら)でも狙う場所によっては斬れるというのはこれまでも何度も描かれていますので、剣士の技量や格などによって事情は変わるのでしょう。また、八丸が侍魂の真剣化に挑戦していますが、そのスキルを応用して鈍(なまくら)に侍魂のオーラ(仮)を纏わせて斬れ味を高めている可能性があるのではないかと僕は考えています。
今回、葉芽道が虫ピンで貼り付けられた感のある門番ホルダーと達麻の一戦(第5話「出発」)で達麻が出した金剛夜叉流・剣腕にそのヒントが隠されていると、僕は考えています。あの時、達麻は門番ホルダーの拳に鈍(なまくら)を突き立てたんですが、何故か門番ホルダーの拳に鈍(なまくら)が突き刺さらず、門番ホルダーを押し返して青天(アメフト用語でーす!!ググって調べてみて下さい)にしているんですよ。門番ホルダーの外皮は硬いけど達麻は鈍(なまくら)で斬り刻んでましたしね。
それにご丁寧に「剣腕」という剣技でしたから、これはもう達麻は鈍(なまくら)の刃に何かを纏わせて、その形状をコントロールしているのではないかと、僕は考えた訳です。それに、これまでも八丸の鈍(なまくら)以前の模造刀でいろんなものを斬ってますので、物理的な刀剣の斬れ味に依存しない何らかの理屈が必要です。それで八丸の侍魂の真剣化の修行から侍魂のオーラ(仮)を変形させるスキルが侍にはあることが分かり、それを鈍(なまくら)に纏わせるアイデアを思いつきました。
侍であれば「勇」は兎も角として、デフォルトで侍魂が下腹に備わっていますので、その下っ腹のところでメラメラと燃え上がってる侍魂のオーラ(仮)を拝借して鈍(なまくら)に着せるように侍がイメージしてるのではないかと思うんです。それで斬れ味を上げたいなら硬くて薄いカミソリのような形状になるし、斬らずに弾き返したいならある程度弾性がある鈍器をイメージすると…。例えば、達麻の剣腕は鈍(なまくら)の突きが門番ホルダーの拳に刺さらない鈍刀か槌(つち)の形状だったのです。
ここでアタさんの葉芽道の捌き方を観察すると、達麻から奪った童子切高綱(侍魂)を左手に把持して葉芽道に残心してますよね。考え過ぎかも知れませんが(←岸本先生がウンウンと首を縦に振っていませんよーに)、アタさんは童子切高綱のオーラ(仮)を自分の4本の鈍(なまくら)に纏わせ、葉芽道を襲わせたんじゃーないでしょうか?本当に虫ピンのような形状にオーラ(仮)を形成し、同時に鈍(なまくら)の機動の動力として童子切高綱のエネルギーを利用したのだと思うんです。
童子切高綱とはかなり特殊で貴重な侍魂で、今回のアタさんのミッションでは八丸に並ぶ目的であります。達麻も童子切高綱の重さを相当高く評価していましたし、元々の所有者と思われるフルタ博士もそれを否定しませんでしたっけね。そして、そのオーラ(仮)を利用した攻撃だったから葉芽道を護る黒狼の鎧すら貫けたとすれば、手も足も出ず、本当に昆虫採集のアゲハ蝶のように貼り付けられた葉芽道が、その結果を不可解に感じている描写もかなりフラットになると、僕は思うのです。
確か描写では侍魂のようなメラメラ燃えるような球を使ってましたんで自性輪身のアタさんの核にも恐らくは侍魂が利用されて、それにナンタラ粒子を纏わせて分身っぽいのを作ったと思うんですよ。他にも八丸の心臓を童子切高綱をパワーソースにしてまして、かなり強力でタフなエネルギー源になるようです。鈍(なまくら)の4本や5本くらい宙を飛ばすなんて簡単な芸当です(笑)。自性輪身のアタさんだってものすっごく強いじゃない!!これがもし童子切高綱で作られたものだったら…と考えるとゾッとしますよね。
きっと、そんな感じで侍魂のオーラ(仮)や、エネルギーを戦闘にうまく取り込むのが侍の闘い方なのではないかと、僕は考えます。それを習得する為に達麻は八丸に先ず初めに侍魂の真剣化に着手させたのではないでしょうか?これまで提示された描写から吟味すると、どうしても僕には侍魂のオーラ(仮)のコントロールが侍のスタンダードスキルに思えて仕方ないのであります。※オーラ(仮)っていうのは侍魂のメラメラ燃えてる炎のような部分です。まだ、それにはまだ髪の毛ほども触れられていないので(仮)に留めておきます(汗)。
続きまーす!!
サムライ8 八丸伝 第11話「ふざけたマネを」感想⑤
「ちょっ…!
オレ…武神
流星の不動明王様みたいに
なるのが夢なんだぞ!
そんな勝手に…」(八丸)
「お前ごときが
…神になるだと!!
神の名を軽々しく口にする事すら
おこがましい!!」(アタ)
(キレるスイッチが分かんないよ…)(八丸)
「八丸…少し黙っていろと言ったろ…!」(フルタ博士)
「でも…」(八丸)
(これは…夜叉流「仕込み斬り」…か
…なかなか直らぬ!)<パキ><パキ>(達麻)
「…若輩者がさんざん口にしてきた夢口上だな…
その手の話はもうさすがに聞き飽きた
神の名を出し嘘ぶいてまで酔いしれ強がり……
弱者が威張り散らすのは何のためだ?」(アタ)
「……」(八丸)
「これから流星の不動明王みたく
銀河をまたにかけて大活躍するんだよ!
オレが次の流れ星なっ!!」(八丸)「む…昔から活発なガキでさぁ~!
そら強かったのよ!
道場の仲間から神童なんて呼ばれちゃってさ――」(八丸)
「お前には「勇」が無いからだ
まるで負け犬の遠吠えだな
お前のは…」(アタ)
<ドサッ>(八丸)
<ザッ>(アン・早太郎)
いろいろと問題児のアタさんですが、ここだけは「よくやった!!」と言ってやりたいです(笑)。そもそもデリカシーがなくて軽々で、その上、思いっきり不用意な八丸のしゃべくりが僕は苦手だったので、八丸が驚いて尻餅を着くくらい怒鳴りつけてくれたアタさんの頭を<ポン><ポン>としてやりたい気持ちに駆られました(笑)。そうなんですよ!!これまで八丸の軽口が鼻について耳障りでした〜!!それをここまで…ここまで完膚なきまでに押し込んでくれたアタさんに心から感謝します(笑)。
ま…しかし、ついこの間まで八丸は生命維持装置のチューブに繋がれた不遇な生活を送ってたのが、急に自由を手に入れたばかりか、侍になってサイボーグの身体とキーホルダーの早太郎まで一緒にゲットできて大空を駆け回ったり、刀を振り回した大立ち回りまでできるようになったんだから、舞い上がる気持ちも分からんでもないけど、如何せん、落ち着きがなさ過ぎて、雑音に弱い神経質なケルベロスは八丸が苦手で苦手で…(笑)。でも、少しは大目に見てあげてもいいかも…ですかね。
でも、こんな風に達麻や葉芽道は八丸を追い込めないだろうし、やっぱ容赦ないアタさんが八丸にブチ切れてくれてよかったなー…と思います。さすがは達麻の一番弟子といったところでしょうか?!(笑)アタさんにも物事の核心が見えているのでしょう。それは心眼がある…という事。その眼が浮ついた八丸の薄っぺらな生き様…生き様ですらない無為にして無垢な呼吸ですかね…を激しく糾弾しているのです。非常に厳しい言葉ではありましたが、いつかは誰かが伝えないといけない事だったと思います。
生きている…という事と、死んでいない…という事は根本的に違うのだけど、その真意を八丸はまだ知りません。それは八丸が生かされているからなんですけど、そんなの子供なら皆そんなもんです。だから、そんな子供の八丸にここまで厳しい事は言えないのが達麻や葉芽道であって、そんなの御構い無しなアタさんとの決定的な差なのであります。結果的にはこのアタさんとの出会いが八丸の成長のショートカットになったので良しとしますが、本当はもっと時間をかけて付き合う罠(笑)。
八丸は内面がものすごく空虚なのです。それは圧倒的に経験値が少ないからです。他者との関わりとか、社会の中での自分の役割の模索とか…普通は子供であっても学校や公園でコミュニティに属して社会性を養う過程が存在しますが、八丸にはそれがほぼ皆無でありましたからリソースの取り込みが乏しいのです。そもそも八丸は入力が苦手なのもあり、個としての成長が等閑(なおざり)にされていた事は否めません。それを今、急速に補完しているのですから、若干アクロバティックなのであります(笑)。
ここで為されたアタさんの強力な出力は、入力が苦手な八丸にも充分に届いたと思うんです。コンプライアンスの厳格さを求められる昨今、達麻や葉芽道に斯様な真似がどうしてできましょうか!?(笑)だから、アタさんで良かったのです(笑)。この時、八丸が何を思えばいいかと申しますと、「ああ…こういう事はいけないんだ…」でいいんです。それが経験というものなのであります。失敗は悪く無い体験なのです。本当に悪いのは同じ失敗を繰り返す事であります。失敗とは成功の母なのであります!!
例えば、どんなに可愛い愛犬であっても粗相をした時は厳しく叱ります。それは事の直後、数秒から数分に限定されますが、その子の為に心を鬼にして伝えます。それも失敗を咎めるのではなく、これはいけない事なのだと教えているに過ぎません。犬と人の子は同列に語るべきでは無いけれど、無垢な魂という面では極めて近いとも言えます。ちなみに、怒るのと叱るのは全く違いますからね。怒るのは感情で、叱るのは理性です。大人が子供を導こうとする時は怒るのではなく叱らねばなりません。
先ほど、心を鬼にして…と申しましたが、アタさんは鬼侍で、ナチュラルに鬼だったから、普通に喋るだけで八丸にはきっと堪えたのね(笑)。それと、アタさんは八丸の目上の人(師匠)に対する口の利き方がなっていないと切れてましたから、その道理の線上に乗っかっていて、八丸に対しては怒るというよりは叱るベクトルでアタさんが接せられたのも八丸にとっては良かったのでしょう…結果的にですが(笑)。その幸運が八丸の僅かな脳のキャッシュメモリーに残る記憶の残滓をかき回した訳だ。
尚も八丸に圧を鎮めないアタさんの前に立ちはだかったのがアンちゃんと早太郎だったのに、八丸も何をかを感じ始めています。アタさんの言う「勇」なんてのは、悲しいほどに凸凹だった僕であろうと、今の僕ぐらいのおっちゃんになれば自然と理解できます。その前に、めんこいだけかと思ってたアンちゃんの凜とした表情をみてくださいよ。それに今やキーホルダーではありますが、単なる介護ロボットに過ぎなかった早太郎のカッコ良さときたらッ!!この子らが「勇」を明確に示してるじゃないですか!?
八丸はこの光景を見過ごしてはいけないのであります。自分の犯した過ちというものから目を逸らしてはいけないのであります。鬼のアタさんの一喝が、この刹那の予行演習になって良かったと思います。そして、この一件が誰かに守られる側から誰かを守る側へと八丸が歩みを進める契機になればと願います。これは「学び」の過程であり、真に生きるということの気付きでもあるので、その目をカッ穿ってよく見てください!!少年少女には教えたいけど教えられません!!時が経てば、いつか気付けるのだけど、それは早いに越した事はありませんので…。
続きまーす!!
サムライ8 八丸伝 第11話「ふざけたマネを」感想④
「!」(アタ)
<スッ…>「…髪の色素が抜けてるが
7人とそっくりだな
そうか…
お前が……八角だな」(アタ)
<スッ>「?」(八丸)
「…!」(フルタ博士)
<スッ…>「さっそくだが
連れていく」<ズオオオオ>(アタ)
「な…なんかオレに用?
オレの名前は…八丸だけど」(八丸)
「大アリだ
この崩れた銀河を
本来ある姿へと変える計画
お前はそのための「鍵」だ」(アタ)
僕の琴線をかき鳴らした八丸の不用意な発言がアタさんにも火を点けてます!!(いいぞーもっとやれーッ!!)アタさんだってかなりひどい事をやってますが、それは横っちょに置いておいて、八丸の口のきき方が気に障ったようですね(お前もなー…ですが)。それは別にいいのですが、「髪の色素」とか「7人とそっくり」とか呟いてて、ここでやっと八丸を八角と認定しています。「7人」とはニリ姫のいう「8人目の子」と符合しますよね。でも「鍵」って「7つ(の鍵)」でしたよね。
ニリ姫が八丸を見つけられたのは八丸が侍になった(=儀式)から引力を感じられたからだとされていますから、八丸以前の7人も侍だった可能性が高くなります。それらの7人の子と八丸が髪の色素が抜けているけど…似てる(=そっくり)。そして、アタさんは八丸を八角という名で認識している事実を重視すれば、少なくともアタさん側に八丸はリストアップされていて、何らかの情報が八丸が侍になる前からあったと思われます。そして、八丸はアタさんたちの計画に必要な「鍵」だと断定しています。
ここでいう「鍵」とは、八丸が遊んでいた侍ゲーのムービーでイケメン侍の達麻が「1つ目の鍵」を手に入れるエピソードがあって、そこで「鍵=キーユニット」でしたので、八丸のキーユニットこそアタさんが求める「鍵」なのでしょう。またアタさんたち烏枢沙魔流の「義」とは「この崩れた銀河を本来ある姿へと変える」とあり、そのアタさんが求める「鍵」と、夜叉さんの命令一下、達麻が探し求める「パンドラの箱」と「7つの鍵」とが、アタさんの今回のミッションで同一であると分かります。
…という事は、アタさんたち烏枢沙魔流が「この崩れた…」という「義」と、夜叉さんや達麻の「義」も重なりそうですが、両者が半目しているという事は「パンドラの箱」の使い方が違うのかも知れません。しかし積極的に「鍵」を収集しようと動くのですから、アタさんらも「パンドラの箱」を開ける必要がある筈です。「パンドラの箱」とは不動明王が「星々を救う方法を記し封印した箱」(第1話「1つ目の鍵」)ですから、烏枢沙魔流もただ単に銀河を消し去るのが目的ではないのでしょう。
僕は夜叉さんが抑え込む敵が烏枢沙魔流のトップだと考えていましたが、金剛夜叉流と烏枢沙魔流が同じ「パンドラの箱」を探しているのであれば、第三極の可能性も出てきましたが、そうであるなら夜叉さんと烏枢沙魔流のトップが共闘してもいいのに、第1話では夜叉さん単機が確定していますので、「奴」という敵と対峙しているのは夜叉さんだけです。その点を踏まえれば金剛夜叉流と烏枢沙魔流が銀河を二分していると考えるのがしっくりくると、僕は考えます。
ところで、アタさんが八丸に「7人とそっくり」というのがすごく気になっていまして、対象が侍になった引力をニリ姫が感じ取ってアタさんが捕まえるというのがスタンダードなら、八丸以前の7人もみんな侍で、侍になる前からアタさんたちに情報があって追っかけられていた訳で、「鍵」となる人間に共通の因子が存在する可能性が高いです。それがアタさんの「似ている」で滲みます。ちな「髪の色素が抜けてるが」というのは色は違うけど「髪質」が似てるって事ですよね。
僕は八丸があんな大仰な生命維持装置に繋がれていたのに、いちいち点滴してたのにすごく引っかかっています。挿管された状態であれば、普通は既存の管に針を入れます。あれだけ大仰な管が何本も八丸に繋がれてたのに、いちいち腕に針刺すとかないです。微妙に血管には繋がれてなかった可能性もあるけど、呼吸器系はオープンだったし、流動食を食べてたんだから消化器系もオープンですので、じゃーあの管はどこに繋がってたのー?の世界なのであります(笑)。
それにフルタ博士は八丸の移動式の生命維持装置にも不必要とも思えるロッカーボールを組み込んで完成としていたのも何だか怪しく思えますし、もしかしたら八丸を表に出さない為の方便として八丸をワザと病気にして挿管されてない管を八丸の鎖にしてたんじゃーないでしょうか?そうしたら八丸だって病気なんだから仕方ない!!生命維持装置を外したら3分ともたない!!で大人しくさせられたんじゃないですか?そして八丸の髪の色も脱色するか医療的な何かで変えちゃったとか。
そうやってフルタ博士は烏枢沙魔流のアタさんからの追跡を逃れてたんじゃないでしょうか?元はと言えばフルタ博士は烏枢沙魔流の社会に居た節がありまして、「八角」という名前をアタさん達に伝えたのはフルタ博士だったと僕は考えています。しかしフルタ博士は「八丸」という名に執着は示しますが、「八角」には怖いくらい無反応なので、フルタ博士としては八丸を「八丸」として育ててきたと、僕は感じます。逆に、フルタ博士が「八角」に怖いくらい無反応なのかが不自然にも感じられます。
そして、アタさんがやけに「八角」っていうなーと思うんです。そんなに重要なんですか?!と思うんですが、少しはそれにフルタ博士の反応が加われば何か分かるんですが、これが「昔の事で完璧に忘れてました!!」<テヘッ>じゃー済まされないんですけど(笑)。それに「パンドラの箱」ですが、SNSの裏垢みたいに全く別の目的の箱がもう一つありましたーとか、アタさんたちが「鍵」を集めるのは「パンドラの箱」と無関係だった…なんてのは「ヴァーッ!!」となるので辞めて欲しいです(笑)。
続きまーす!!
業務連絡(190723)
こんにちは!!ハチマルのケルベロスです!!全てのアクセスに心より感謝致します。携帯の調子が悪くってSNS関係のチェックが儘ならず、もしもそちらで失礼がありましたらご容赦ください。永きに渡って愛用して参りましたiPhoneちゃんがパワー不足なのか?特にインスタが速攻落ちてしまって困っていまして、端末を刷新しようと思ってるんですがなかなかお店にいけないという…。ま…八丸と一緒で全ての行動に悪意のないおっちゃんなので生温かい目で見てやってください。
さて、Amazonでポチったエモノが届いたので紹介させて頂きますねー。もう誰かに見せたくって仕方ないのなー。この勢いでエアガン関係のコンテンツを立ち上げればいいんですが、ハチマルの活動が一段落してからでないとパワーが分散してしまうので<グッ>と堪えています。またハチマルは『サムライ8 八丸伝』の考察の場なので、エアガンとか別の話題を上げるのは場を汚してしまうという想いもあって若干好ましくないとは感じています…が、作中、チャカ等の火器も登場しますしねー。
あと、僕の気持ちがエアガンに大いに向かってしまっていて、僕はそういう気持ちを隠せない…いわゆる「サトラレ」なもんで、そういう性質のおっちゃんなんだー…と、これも生温かい目で見てやってください(笑)。それで届いたエモノですけど、東京マルイという日本が誇るエアガンメーカーの製品で、Heckler & KochのMP7A1というPDW(Personal Defense Weapon)です。僕はこういう感じのコンパクトな鉄砲が好きです。10数年前に弄ってたのもそう言えばPDWでしたっけ。やっぱ人って何年経っても変わんないのね。
これは僕もお初なんですが、ガスブローバックなんですよ…これって。GBB(Gas Blow Back)ね。僕が現役の頃ってこの手のは電動ガンだったので、長モノ(これはコンパクトだけど、ハンドガン以外という意味)のGBBってなかったよなーと記憶しています。電動だとバッテリーでモーターでギアを介してピストン動かしてBB弾を撃ち出します。それに対してGBBはフロンガスの圧力を使って実銃に近い動きでBB弾を撃ち出すので、ブローバックの反動も含めて動きがリアルなんですよ!!
グリップを持った感じがズッシリと重くて、一度トリガーを引けば小気味好く動く動く!!もう痺れる〜ゥッ!!と、年甲斐もなく有頂天になってしまうくらいよくできています。写真は武器庫に転がっていたアイアンサイトやホロサイト、マズルをセットして若干カスタムしてありますが、ストックのままでも充分楽しめるし、楽しい鉄砲です。重量があるけど、非常にコンパクトにまとまっていてバランスがいいので取り回しは問題ないです。これはゲームで思い切り振り回せると思いますよ〜!!
まだ分解していませんが、内部チューンも余白が多そうなので楽しみです。また、僕の専門分野であるショートバレルチューンも試せたらいいなと思います。GBBはパワーソースのフロン(←オゾン層に影響しないタイプ)がキモで、エアガンの内部で作られる圧縮空気よりも質量があって、弾質に影響すると、僕は考えているんですね。だから、弄りようによっては大化けする可能性があると思うんです。その辺りを僕のエアガンのコンテンツで紹介できるかなー…と思っています。
また、僕は弄り専門のチューナーだったので、あまりゲームには参加しなかったんですけど、今のご時世、横浜のど真ん中にサバゲフィールドがあるんですよ。インドアです。横浜の桜木町ですよ。僕らが三日に一回は散歩してるコースにあったのよ。全然知らずに通り過ぎてましたが、こりゃもうドンパチやりに行くしかないなーッ!!と思っています。今まで武器庫で燻ってきたハンドガンたちもいよいよ眠ってらんない状況になりそうです。ハチマルも一生懸命書いて行きますからねー!!
ハチマル ケルベロス
サムライ8 八丸伝 第11話「ふざけたマネを」感想③
「ね…ねェ?ダルマ師匠
一番弟子で頭下げてんならこの人…
悪い人じゃないよね!」(八丸)
<ガバッ>「そこの小僧!!
それが師に対する口のきき方かァ!!!」(アタ)
「!!?」(八丸)
「す…すみません…!!」(八丸)
(厳格な兄弟子登場―――!?)(八丸)
それで…達麻が一番弟子にこんな目に遭わされているのに八丸には何処吹く風なのが、アタさんとは違う僕の琴線を掻き鳴らすんです(笑)。こんだけやられて「悪い人じゃないよね」とか何で言えるの?!ってね(笑)。でも、八丸は悪意があってこんな立ち振る舞いをしてるんじゃなくて、この状況が汲み取れない…そういう感性の子供なんですよ。他にも長い文章が理解できない…とか、文脈というものを理解できない特性を持って生まれた子なんだと思います。例えば…
A:お前、今日、身体の調子が悪くて休みじゃなかったっけ?何で会社に来たの?
B:はい!!自転車で来ました!!(←小話かッー!!)
と、にっこり笑顔で答える子とかね(笑)。これは文章の最後まで聞く頃には頭の方を忘れてるんです。まーあちこちの掲示板でウロウロしてて、どこでもツマはじきの憂き目を見るんですが、八丸もそんな感じの子なのかな…と、僕は考えています。正直に白状しますが八丸みたいな子がケルベロスは苦手ではあります。もし、八丸が近くに居たら疲れるので、独りになって落ち着ける自分の時間が欲しくなるだろうし、睡眠も充分に取りたくなると思います。達麻の寝落ちも案外、同じ理由かもね(笑)。
八丸はこういう子なんだ…と理解はしていても、達麻が一番弟子にその心の奥底を蹂躙される状況であるにも関わらず、軽々な言葉で場を汚す姿を見ると、もう何だかなー…となってしまいます。しかし、この子がこの物語の主人公なのですから、それを岸本先生がどのように転がされるのか?は楽しみなところではあります。岸本先生もまた苦難の道をお選びなさったもんだと、僕は思うのでありますが、これは岸本先生の果敢な挑戦…全く新しい「ヒーロー像」の模索を意味するのでしょう。
ここからは教育論からのアプローチになりますが、凡そ考えられる「ヒーロー像」を八丸に落とし込もうとするのは大いに無理があろうかと思います。例えばナルトのような無尽蔵とも思える受容力を八丸に求めるのは可哀想…と申しますか、ぶっちゃけ虐待に近いと、僕は思うのです。八丸は入力というものが苦手な性質の子ですから、入ってこないんだから仕方ないのです。ここで何が大切かと申しますと、そんな八丸の性質を導く側がどう受け止めるか?にあろうかと思います。
これまでの教育…殊、日本においては歪な能力を均す方向で、満遍なく…平均的な能力の開発を重視してきたように思います。実際、僕はそのような環境に置かれて苦しんでいた記憶があります。ややもすると、できない事が悪いみたいに受け取られるのが、子供の僕は嫌いでした。そうではなくて、もっとできる事、得意な事を伸ばす方向に導いていいんじゃないでしょうか?満遍なくできる子。特定のある事柄だけが得意な子。いろいろ存在する…存在していいのだと認めてあげればいいんじゃないですか?
例えば、八丸は侍ゲーにおいてはこの星のトップゲーマーなんですよね。だったら、ゲームで宇宙一を目指すようなチャレンジをさせてあげればいいと思うんですよ。生命維持装置に繋がれた不遇の生活とは決別して、今は侍となってサイボーグの身体というインターフェイスを介して世界と繋がったんですから、ゲームのキャラを操作するように自分の身体を動かして大活躍すればいいんです。ここで親御さんが心配される社会性とか協調性なんて、八丸が僕みたいなおっちゃんになるころには解決してますから!!(笑)
それよか子供の頃に何でもかんでも望むのは八丸のような子にとっては重荷でしかない事に気付くべきです。そういう子も居るって事を知って欲しいです。しかし、逆にそういった個々の性質に子供らを甘えさせるのも良くないので、頑張らせるべきは頑張らせてあげたいです。そして、それは不得手の克服ではなく得手の拡充であるべきだと、僕は考えるのであります。ただし、これは経験者としての僕の考えであり、別に教育とか心理学を研究した成果ではない事は重ね重ねお断りさせていただきます。
しかし、その前に立ちはだかるのが「勇」なのであります。それが今話ではフォーカスされて行くのですが、「勇」が何であるか?とか、どうして大切なのか?なんてのも、僕ぐらいのおっちゃんになれば自然と気付いているものですが、如何せん、ちょっとアレで未開発な八丸には理解できないでいます。そして、この部分に達麻も腫れ物に触るような手付きで難儀している最中なのであります。それがある程度、事の真意を察する読者にとっても隔靴掻痒(かっかそうよう)に感じるのですよね。
そんな風に考えていると、たった1人の運命の姫様と分かり合えればいいという『サムライ8 八丸伝』の設定は逆に…優しい!!と感じませんか!?世界とか宇宙とか壮大な対象をいきなり意識しなくていいんです。今、八丸の目の前にいるアンちゃんだけを感じていればいいのですから!!八丸やアンちゃんが感じ難い「みんな」なんか探さなくていいんですよ!!2人ともそのままでいいの!!無理しないでいいの!!八丸はアンちゃんだけのヒーローになればいいんですよ!!
続きまーす!!
サムライ8 八丸伝 第11話「ふざけたマネを」感想②
(アタと父親
…旧知の間か…訳ありだな…)(達麻)
<ボテ>「!」(達麻)
「……!
ほう……師匠が持っていましたか」<スッ…>(アタ)
(まだ…動けぬ)<コロ><コロ>(達麻)
<ザッ>「これはもう我ら烏枢沙魔流のものだ
返してもらいますよ…師匠」<スッ>(アタ)
「!?」(葉芽道)
「バク姫の件では失礼をしました
これも全て我々の計画のため傷心お察ししますが
ご理解下さい」<スッ…>(アタ)
<ギリッ>「!!!」(達麻)
第6話「運命の侍様」で八丸が達麻の姫について質問した時に、達麻が「拙者の…事はいい……」と濁したのは、きっとアタさんの言う「バク姫」と関係…って言うか、思いっきり達麻の姫様ですよね。この感じ…これだとアタがそのバク姫を殺しちゃったんじゃないかと読み取れます…が、それをこんなに丁寧で落ち着いた口調で謝るけど…慇懃無礼(いんぎんぶれい)にも程がある!!その前に突然斬りかかって大きな損害を負わせておいて、この平身低頭っぷりが逆に心が伴ってないぞー!!
アタさんは今の達麻のニャンコ先生モードを初めて見たと言ってますんで、もしかして、「バク姫の件」では達麻も今のニャンコ先生モードじゃなくて、ネトゲのムービーに登場したイケメン侍だったのでしょうか?その頃、烏枢沙魔流からバク姫を守りきれなかった…という事なのでしょうか。そして、その悶着が達麻がニャンコ先生モードに姿を変えてしまった原因なのかなー。きっと、アタさんと達麻の間にはいろいろな物語があるんだろうとは思います。だからこそ、アタさんの態度が鼻につきますね。
余談ですが、「無比力」でググると「無比力夜叉」というのがあって、それの別名が「阿吒嚩迦(あたばか)」というそうです。多分、これがアタさんの名前の元ネタだと思いますが、アタバカ…って(笑…「アータヴァカ(Āṭavaka)」なんだけどね)。「無比」は「比べるものがない」という意味があるので、アタさんは力自慢の侍なのかな?ガタイもデカイし、色も黒いし、こりゃ原宿で服屋の呼び込みしてるB系の黒人さんみたいに暗闇で迫られたらおしっこチビるよねー…きっと<アッ…(☆☆)>。
しかし、達麻と八丸の修行をこれまで見て参りましたが、達麻はきっとあんな風にアタさんにも教えてたんですよね。時に優しく、時に厳しく…僕は自分が子供の頃、達麻みたいな大人が何かを教えてくれたらどんなに幸せだったろう…と、胸を熱くしましたが、きっとアタさんだって達麻を喜ばしく感じてたと思うんですよ。それが今は金剛夜叉流と烏枢沙魔流に別れて殺り合わねばならんというのは余りにも悲しいです。そして、その斜め上を行くアタさんの上から目線の態度があー鼻につく!!
土下座してるのに、いけしゃあしゃあと見下せるってなかなか出来ませんて(笑)。それ程、アタさんは強いという事なんでしょうが…。しかも自性輪身の状態でこれですからね。まだ何も説明がありませんが(説明すると説明ばっかと言われますんで…)、侍魂を核にして自分の分身を作り出す技術だと思うんですが、本体の何割引きでしょうから本体のアタさんはもっとスッゴイんでしょうね。一体、お前は誰のお陰でそんなに強くなれたんだよ!!と面と向かって言ってやりたい!!(怖いけど)
達麻もバグ姫の件や、アタさんの慇懃無礼な振る舞いなどがいろいろと癇に障って<ギリッ>と歯ぎしりしちゃったんですよね。猫の歯の歯ぎしりが本当に<ギリッ>となるとは思えませんが、そんな音がしちゃうくらい達麻は腹に据えかねたものがあるという事なんですよ。それを汲み取れば汲み取るほどアタさんの態度が頭にくる→腹がたつ…。でも、こんなアタさんに育てたのも達麻だから、全てじゃないと思いますが、達麻にも「脛に傷」があるんじゃないでしょうか?(あー気持ち入んない!!)
続きまーす!!