サムライ8 八丸伝 第39話 奇襲 感想①
「兄さん…て?」(八丸)
「!
あっ…」(アン)
「誰の事?」(八丸)
「わ…私には兄がいたの
さ…侍に憧れていた…人だった」(アン)
「八丸の奴
どこ行っ…」(三打)
「!」(竜)
<スッ>(達麻)
「?」(竜/三打)
「何でそこで
兄さんが出てくんの?」(八丸)
「……」(アン)
「?」(八丸)
「は…八丸くんは兄と似てて…
兄さんを…お…思い出すから」(アン)
「思い出す…って
兄さんはどこに?」(八丸)
「あ…兄は侍の切腹の儀に…
失敗して し…し…
死んだの」(アン)
「…!!」(八丸)
ちょっと一言!!:アンちゃんのお兄さんの七志の回想はアンちゃんの脳内でのみ再生されていたんですね。八丸に何か打ち明けたとか全くなくてカスリもしてない案件。それでいきなり「兄さんがー!!!」とか叫ばれて<ポカン>となった後に恐怖すら押し寄せてキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!よくそんなネタを引っ張って来たもんだし、何だかこのネタだけでアンちゃんと八丸がギクシャクしてたみたいな展開なのが納得できません。もうちゃんと描きこむ時間的な余裕がないんだろうなー。人としてちゃんと!!…というお話の筈なのに描く方がちゃんとしてない…っていうのはmjd情けないなーと思いますけど。
「わ…私たち兄弟は皆から
”名無し”って呼ばれてた
あ…兄は養家に入っても
な…名前をナナシのままにした
さ…侍として七つの志を「義」にするって
七と志を合わせて七志にするって」(アン)
(名無し…そう皆に呼ばれてるわ)(ナナシ)
(そうか…なるほど
アンも…ナナシと同じ街の出身だったな)(八丸)
「で…でも一つ数え間違えてて
こ…志は八つあったの
その八つ目は…
わ…私を死んでも守りぬくって…志だった
全部で八つの志が兄の侍の「義」になる
……はずだった」(アン)
<トン>(八丸)
「アンを守りぬく……
オレと同じ「義」もあったのか
だから…兄さんとオレを重ねて」(八丸)
「に…兄さんは私に姫になってくれって
だから私は…ひ…姫になる修行の道へ入ったの
でも…
あ…兄を思い出すのが…つ…つらくなって
兄を…わ…忘れたくて
ちょっと一言!!:アンちゃんが八丸の儀式で使ったロッカーボールを漬物石にしてたのを馬侍に盗まれて…となったのは納得できるけど、ロッカーボールを見たくないから漬物石にしたというのは理由にならないです。七志が亡くなって姫になる意味がなくなったんだったら姫修行を辞める筈。生きる為に仕方なく続けたんであっても漬物石の代わりにするのはちょっと酷くないですか?余談ですが、アンちゃんが運んで壺に乗っけたの?ロッカーボールってそんなに軽いの?アンちゃんが怪力なの?ロッカーボールが姫様の思うように動くの?(知るかーッ!!!)
私はいつも強がって
か…悲しくないフリをしてた
そ…そんな時八丸くんに出会ったの
さ…最初は気付かなかったけど
八丸くんは兄と色々なところが
似てるって分かった
び…びっくりするぐらい
アナタはまるで兄さんだった
…兄さんが私の側に来てくれた気がした
し…死んでもまだ
じ…自分の「義」を守ろうとしてくれるって…」(アン)
「……そっか
そういう事か…」(八丸)
「今は―…兄さんとオレの違いが見えて…
つい避けてしまった
それに…前
アンが急に優しくなった違和感も分かったよ」(八丸)
「………アン」(八丸)
「!」(アン)
ちょっと一言!!:ここが今回一番頭にキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!八丸がいつからこんな風に人の悩みを聞いてそれを自分の中で咀嚼して相手を許せるようになったのか分かりません。これができないから五空に突っ込まれてたのに、その問題(ちゃんとした人)が全くなかったかのように扱われてませんか?また別人化かッ!!??キリク姫に相談してから二人が会った筈だからそんな時間経ってないでしょうーよ!!それで何で八丸が違う人みたいに人間出来上がってんの?!何で「ちゃんとした人」になってんの!?ホントにこんな状態で商業印刷に乗せるとか…人としてちゃんとしてないです!!(笑)
「オレはアンの兄さんじゃない
八丸だ」(八丸)
「!」(アン)
「完璧に……
君の兄さんの代わりにはなれない
オレは八丸として君を守りたい
……
アンが優しくしたかったのは
オレじゃなくて
兄さんの面影に対してだ」(八丸)
「……ご…ごめん
わ…私の方こそ八丸くんを
ちゃんと見てなかったのかも…」(アン)
「お前を人と見るか猫と見るか
お前の両面を知っていれば
どう見ようとするかは人によるのだ」(不動明王)
「八丸を見て……
兄と見たか」(達麻)
ちょっと一言!!:もうここ…意味が分かりません!!日本語も分からなければアンちゃんが八丸に七志を重ねてたのをすんなり受け入れて納得しちゃえるのか?(二人のギクシャクの問題以外にも…何もかも)達麻が不動明王の言葉に準(なぞら)えて八丸が七志であってもいい=アンちゃんにはそう見えていた…をどうしたら納得できるんですかー!!??もう全ての意味が分かんないし、二人を結ぶ強い「引力」とか「運命」(の侍様)とか何だったの!?アンちゃんが八丸に七志を重ねて好き(^з^)-☆っていうのが「運命」なの?!いい加減にしないとオッチャンはmjd怒るよ!!??(笑)
「でも――」(八丸)
「!」(アン)
「アンの想いや大切なものが知れて
ちょうどよかった!」(八丸)
「自分のありのままを知ってもらった方が
相棒って気がする…かぁ
確かにうらやましいもんだな
竜」(三打)
「何がだ?」(竜)
「あ~~~~~!!!
なんかスッキリした!!」<グイッ>(八丸)
「…じゃあ今度は
今度こそはオレの言葉として
受け取ってほしい!」<ガッ>(八丸)
「え?」(アン)
「オレはせいいっぱい
いや…
死んでもアンを守ると誓うよ!」(八丸)
「フフ…
そ…それは
わ…私が運命の姫だから?
それとも…」(アン)
「いや
アン…君だからだ」(八丸)
「大切なものは
目に見えるところにはない
どう見るか
そして――
どう見せるか…か
やっと
ちょっと一言!!:A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K……アルファベットにあるように「I」(アイ)の前に「H」(エッチ)がある…(やる事やらないと始まんないの故事成語・ウソ)。これをナル×ジャンで書いた時に「子供の教育に良くないから訂正して下さい!!」とメールで烈火のごとく叱られたのを想ひ出しましたー。しかし八丸やアンちゃんくらいの年代の子だったら、気持ちよりもそっちの方に興味が行くと思うんですよ。綾瀬はるかさんの映画『おっぱいバレー』の男の子らの気持ち…ケルベロスには痛いほど分かりますとも…。だから八丸のアンちゃんを見る目が性的に未分化過ぎて気持ち悪かったです(笑)。洋犬は是非とも八丸にピンク色の照明を当ててあげて下さい(カトちゃんの「ちょっとだけよ〜♡アンタも好きね〜♡」カモーン!!)。
互いを本当に
見つめ合えたようだな」(達麻)
「恋をするのは人だ
侍だから姫だから…じゃない
もう…ボクの出番は
なさそうですね
強い「勇」を感じます」(五空)
「何だお前いたのかよ」(三打)
「やっぱりいい奴だな」(竜)
「どうも」(五空)
いやー土曜日に新ジャン(13号)がコンビニで並んでて、その時やっと「月曜が祭日(振替)だー!!」と気付いて喜び勇んで購入しますた!!それで目次を開くと『サムライ8 八丸伝』がドベから三つ目に上がってました!!早速、喜ばしい気持ちで今話を読んだんですが、もうお話がめちゃくちゃで何とも言えない惨めな気持ちになりました…アワワ ヽ(´Д`;≡;´Д`)丿 アワワ…岸本先生も何でこんな事になっちゃったんですかねー。ああ…お労(いたわ)しやー。読者として今話をどのように受け止めれば!?ものすごく悩む…と申しますか?不満と落胆しか感じられなくて、何だかんだで腹立ってきました(笑)。
さて、サクッと感想に入りますね。前半のパート…八丸とアンちゃんの和解を描いた部分を一気に行きます。細かく分けて掘り下げようかとも思ったんですが、直ぐに底にぶち当たってしまって(笑)。しかし、これってもしかして慌てて風呂敷を畳むとこんな感じかなー…的な描き方ですよね。描き急ぐ…と言うよりは描き焦ってらっさる(笑)。お話もフルだけフッといて一部しか活かさないし、物語の根幹に関わるネタですら簡単に放棄しちゃって、これじゃー問題のある子供達へのメッセージではなくて、問題のある漫画さんのお話になっちゃう!!かと言ってチャンバラで憂さを晴らせる程チャンバラが無いっていう(笑)。
これだと残されたのは「語録」くらいしなくなるので、毎回、不動明王に出て来て貰わにゃなりません(笑)。しかし、何で僕がこんなにエキサイトしてるかと申しますと、今話の八丸とアンちゃんが和解する前半パートが全くもって受け入れられんからです。一個前のお話(第38話)の〆から違和感があったんだけど、アンちゃんと八丸の関係がギクシャクしてるのがアンちゃんの一方的な事情になってませんか?アンちゃんが八丸を避けてるって、八丸がアンちゃんを無視してましたよね。あの時、八丸は五空に責められて典型的隠キャになってたじゃないですか!?(笑)それが今話で全くなかった事になっているんですよ。
アンちゃんがこの後に及んで七志をいきなり引っ張って来たのも強引だけど、八丸がそんなアンちゃんの想いをちゃんと吸い上げて自分なりの着地点を見出して、しっかりと地に足をつけてアンちゃんを受け止めてますけど、何で急に八丸はこんなに「ちゃんとした人」になっちゃってんの?!八丸は「ちゃんとした人」じゃーないからダメだよ!!って五空に言われてぐうの音も出なかったんであって、回が変わっただけで廊下を歩いて別の部屋に移動したくらいの時間でここまで人間が変われるんですか?!そんな簡単に変われないから皆困ってるんですよ!!皆、もがき苦しんで…それでも歩んでいるんですよ!!
そもそもがこの作品って何かしらの問題…生き辛さを抱える子供達に対するメッセージなんじゃなかったです!!??八丸なんか集中が苦手で注意があちこちに散らばったり、他人の話が聞けないとかいろんな問題を抱えてたと思うんですが、それが8パパの死を契機に別人化しちゃって、「オレも祭出てみていースか?(befor)」(after:オレも祭り出てみていいですか?<コキ…>)と宣う(笑)。お前誰だよ!?っていうのが度々。じゃホントに問題を抱える子供らはどうしたらいいんですか!?岸本先生!!!!って僕は思うんですよ。生き辛さを抱えながら生きる子供らに何かメッセージはないんですか!?
回が変わったら何事も無かったように問題が解決しててってなるんなら初めっからフラなきゃいい!!答えがないのに質問なんかするなッつーの!!!!読者舐めんのも大概にしとけよ!!!!世の中にはホントに苦しんでる子が一杯いるんだよ!!!!自分に存在する問題が何だかも分からなくて生き辛さの中に浮かんでる子がッ!!!!生半可な気持ちでその子らを弄って何も答えを出さないばかりか、そのフリさえなかった事にして済ますなら漫画家辞めちゃえよ!!!!お前なんかに描く資格ねーよ!!!!もうペンを折れよ!!!!その前にお前が裏切った子供らにちゃんと謝れ!!!!大人として許せねー!!!!
八丸の先端恐怖症を忘れてるのと訳が違うんだよ!!児童福祉団体が集英社を訴えても不思議じゃないし、グレタ・トゥーンベリちゃんに国連でスピーチさせんぞー(=ガンジーが助走つけて殴っていいレベル・笑)。しっかし前半の12頁…これ見て編集さんはどう思ったのか聞いてみたいわ。まーダラダラと訳の分かんないお話をして何一つ納得できるところがないって、そっちの方が難しーわ!!!(笑)こんな原稿入稿された段階で前半の12頁は燃やせよ!!!(笑)そのくらいの矜持、見せてみろよ!!!お前らに「義」や「勇」がないから、読者に何も伝わらんのだよ!!!伝わりっこないんだよ!!!少しは恥ずかしいと思えよ!!!!
……はぁ…血の涙です。岸本先生の関わる作品がこんな形で人目に晒される不本意さに僕の心は血を流しています。辛抱堪んなくて酷い事を書いてしまいました。アンちゃんと八丸がいい感じになったところで五空が出て来て「ボクの出番はなさそうですね」とか八丸の出来に納得してるの見て<ブチッ>とキレたー(笑)。こんなに簡単に、短時間に人は変われんよ。それをあそこまで執拗に追い込んだ五空が認めてお話をまとめようとしてるの見て目眩しますた。そしてそれに輪をかけて分かんないのが達麻で「もう何言ってんのか分かんない!!」って、サンドイッチマンさん突っ込んで!!(笑)。
それにアンちゃんと八丸を繋いでるのは「運命」だったんじゃーないの?七志の存在が「運命」だったの?八丸が七志と似てるだけで二人が繋がってるの?じゃー八丸は何でアンちゃんを好きになったのか説明してよ。そこにどんな「運命」があんのさ?!ってい言うか、二人が「運命」で繋がってるんなら七志なんて関係ないじゃん!!『NARUTO -ナルト-』で九尾・九喇嘛の陽のチャクラと陰(かげ)のチャクラが<ガコーンッ>と繋がったみたいに、それこそ強引に二人が一つになるのを描けばいーじゃん!!「運命」にいちいち理由を付けようとするからややこしくなるのよー(←ベートベンがグーパンで殴るレベル)。
続きまーす!!(吠えすぎてすみません…命懸けで読んでる者として黙ってらんなくて)
サムライ8 八丸伝 第38話 アンと八丸と五空 感想⑨
「やぁ…」(八丸)
「う…うん」(アン)
「……あのさ 最近…その…
何かオレを…避けてるよね?」(八丸)
「……
ご…ごめん」(アン)
「ごめんだけじゃ分かんないよ!
その理由が知りたいんだ!」(八丸)
「五空……!
あいつが来てから変だよ!」(五空)
「ご…五空さんは
か…関係ないよ」(アン)
「でも!」(八丸)
「わ…私が好きなのは…
八丸くんなんだから!」(アン)
「!?」(八丸)
「…じゃあ……
何で?」(八丸)
「わ…私が見てほしいのは…
侍にとって都合のいい姫じゃない…
わ…私なの」(アン)
「そ…そんなつもりまったくないよ!」(八丸)
「話しかけたらイライラさせて
嫌われるんじゃな…ないかって…
私…」(アン)
「ンなわけないだろ!
オレはアンを守るって誓ったんだから!」(八丸)
「それはアナタを強くする姫として!?
兄さんはいつだって私をちゃんと見てくれた!」(アン)
「……兄さん?」(八丸)
八丸に不足しているの「社会性」と「論理的思考」である事は明白であります。しかし、それは八丸の責任ではなく彼を取り巻く環境の所為であります。八丸はその意味では被害者なのです。だから今すぐにちゃんとした学校に入学させてあげるべきだと僕は思います。これは児童福祉法に違反する違法状態なので一刻も早く是正されるべき案件であります。それが無理であるならば師匠の達麻が八丸の保護者として八丸に人間として社会生活が送れるように教育する義務があります。しかし、達麻にはそんな気は毛頭もなさそうなので、やはり達麻にとっては八丸はアタさんを足止めする為の「人質」に過ぎないのでしょう。
五空が八丸を責めるのは御尤もな内容であり、間違ったところは一つもありません。しかし、だからと言って八丸は五空と争う必要はなくて、五空が何と言おうとこれまで通りアンちゃんとの関係を継続していればいいのです。八丸がどんな人間であろうとアンちゃんが八丸をどう想うかが肝心でありまして、五空に二人の仲をどうこうする権利はないのです。それなのに八丸は独りでジタバタして自滅しているだけなのです。それは八丸が五空の言う事が理解できないからです。悲しいけど、知性が育まれていません。その証拠に八丸は正論を叩きつける五空に一言も言い返せず獣のように睨み返すしかないのです。
僕らはガッコで10年は揉まれて社会生活に必要な最低限のものを習得できているから八丸の不出来さというものがピンと来ないのです。その中には恋愛に関する知見も含まれます。僕は小学校の時に横長の机で女の子と隣り合わせで座ってた記憶があります。木の机で真ん中に彫刻刀だか物差しの角で削って線を引いてそこに筆箱を立てて「空中なし」でそれぞれの領土を決めたのが一番最初の女性経験でした(笑)。そこから何度も恋をしましたー。今も胸に残る甘酸っぱい想ひ出。…といった経験が八丸には皆無なのであります。もしかしたら八丸は性的な感覚を持ってアンちゃんを見ていない可能性すらある聖人ですかー!?
八丸は知性だけでなく性的にも未分化のままなのです。だから、アンちゃんに告られてもそれが何を意味するのかが分かってません。八丸はアンちゃんを恋人としてではなくお母さんみたいな存在として感じてたんだと僕は思います。ご飯を作ってくれたり、自分が戦う時に応援してくれるんだもんね。八丸は「恋」を未だ知らないのであります。だって僕らみたいに練習してないんだもの!!ガッコも行ってないんだよ!!見る事、聞く事、みんな初めての事ばっかなんですよ!!それなのに達麻師匠を筆頭に誰も何も教えてくれないんだもの。それなのに「ちゃんとした人」になれる訳ゃーねーだろ!!(笑)
しかし、そんな八丸が母のように慕うアンちゃんが「都合のいい姫としてではなく私自身を見て!!」と言っておきながら、「兄さんがー!!」とか言い出すから、お前だって八丸自身じゃなくて八丸に兄さんを求めてんだろーが!!と、でっかいブーメランを投げ過ぎやでーで…となってしまいました(笑)。最後のコマの八丸の「兄さん?」のポカン顔がシュール過ぎ。そりゃそうだ罠。一度も会った事もない、アンちゃんの回想でカスっただけの関係の兄さんと比べられても、そんなん知らんがなーッ!!(ドローンの引きで雄大な自然をバックにせやろがいおじさんに吠えさせんぞ!!)
サムライ8 八丸伝 第38話 アンと八丸と五空 ハチマル ケルベロス 了
サムライ8 八丸伝 第38話 アンと八丸と五空 感想⑧
↑八丸が自滅していく様を存分にお楽しみ下さい(解散!!)。
「…侍は姫の事
…どう思ってるのが正解なの?」(八丸)
「そんなの人それぞれ
まずは己の姫を知る事よ」(キリク)
「…今まで何度も別れた侍と姫を見てきたけど
そういう人たちは互いの本質を見ていない」(キリク)
「……本質
…侍を失った姫はどうなるの?」(八丸)
「新たな侍と契りを交わすだけよ
…不安…なのね?」(キリク)
「……」(八丸)
「……」(アン)
「せ…千さんは姫様とギクシャク
…したりした?」(アン)
「キリク姫とか?
…昔はあったかな
どうした?」(千)
「……」(千)
「さ…最近感じるんです
は…八丸くんが必要なのは
運命のひ…姫で……
わ…私じゃない」(アン)
「見下星での真剣勝負の時
君たちの間には…特別な繋がりを感じたが」(千)
「そ…それは
私の一方通行な気持ちかも…」(アン)
「なら…」(千)
「直接会って」(キリク)
「確かめてみるといい」(千/キリク)
僕が子供の頃に悩みを打ち明けて相談すると言えば「夏休み子供電話相談室」でしたが(笑)、今だったらネットやSNSでサクッと片付けちゃうんですかね?それにしても僕は昔から変な子だったので、悩み事があっても「夏休み子供電(ryに電話する事もなく、かと言って頼りになる人が近くに居たわけでもなく結局、誰にも相談せずに独りで何とかしてたと記憶しています。まーそれでも何とかなったんですね。結局、誰かに相談したところで悩みが解消すると言うよりは、誰かに話して心の荷を降ろす事はできても、最後は自分で何とかして乗り越えて行くしかないように思います。
結局のところ誰かに相談したところでホントは答えは自分の中で決まっていて、止めて貰いたかったり背中を押して貰いたかったりするだけだったりします。自分の事なんだから自分で判断してどうにかするしかないんですよね。だから今だったらTwitterでテキトーにボヤいてガス抜きできるのが羨ましいです。ところで『サムライ8 八丸伝』の作中で誰もネットサービスを使ってませんけど、Google先生に質問をしないのでしょうか?(若干、アンちゃんがカツ8で料理のレシピを調べてた)それかSNSで連絡取り合ったりもないし、写真すら撮らないです。それに八丸も今は侍ゲーを全くやってませんよね。
壁にぶち当たった八丸とアンちゃんが番いの千ちゃんとキリク姫(やっと名前が出たけど遅杉)にそれぞれ相談してましたけど、達麻じゃないのが何気に笑えました。もう全く当てにならんのでしょうね(笑)。しかし、普通だったらそうする前に八丸であれば「彼女 気持ち 分からない」とか「恋のライバル やっつけ方」とかでググると思うんですよ。ま…その前に女体の神秘関係には当然アクセスしてる定期(笑)。アンちゃんも同じような疑問をぶつけてて欲しいですけど、そういうのがなくていきなり千ちゃんとキリク姫だったんでしょうか?それとも必死にググってからの相談だったのか?
細かい話ですけど、例えばネットがあれば当然、LineのようなSNSもあるだろうし、そしたら八丸やアンちゃんが使ってない筈ないんだから、メッセージのやり取りでもっと違う展開があったと思うんです。Google先生のような検索サービスだってないのはおかしいです。何と申しますか、物凄いテクノロジーが存在するのにソフトが達麻の配布した侍ゲーだけだったとかあり得ないです。宇宙旅行を個人レベルで行ってるんですよね。気晴らしに宇宙空間を飛び回るとかある世界なんでしょ?それなのに生活レベルが僕の子供の頃程度に古風なのが腑に落ちない…というか、全然「SF」してなくて悲しいです(笑)。
ま…しかし、食事の時に苺ちゃんの席が千ちゃんとキリク姫の間でいい雰囲気だったので、千ちゃんとキリク姫は心眼持ちの苺ちゃんのお眼鏡に叶ったんでしょうね。それで八丸とアンちゃんも悩み事の相談に足を運んだのでしょうし、このパーティの頼れるお父さんとお母さん的な存在なのかも知れませんね。それと苺ちゃんに五空が熊のぬいぐるみを手渡すシーンがありました。そこで苺ちゃんが屈託のない笑顔で喜んでいまして、心眼持ちの苺ちゃんにも喜ばしく映っているようなので、八丸とのやり取りにおいては若干ダークでに描かれてましたけど、本当にいい子なんじゃないでしょうか。
ところで、キリク姫が八丸に「新しい侍と契りを交わすだけよ」とサクッと言ってますけど、八丸とアンちゃんってその「契(ちぎ)り」を交わした描写ってありましたっけ。それに例えば八丸とアンちゃんが別れて、アンちゃんが新しい侍と契ったとして、じゃ二人を繋いでる「引力」や「運命」って何だったの!?(しっかし簡単に設定をひっくり返すよなー…この作品は)と思います。何でここでキリク姫は八丸に「(アンタ達は)運命で結ばれてるんだから大丈夫!!」と言えなかったんでしょうか?これじゃ相談した意味ないじゃん!!(いろいろと釈然としない展開だわ)と、僕は思うのですが…。
続きまーす!!
サムライ8 八丸伝 第38話 アンと八丸と五空 感想⑦
「五空お前
生け花のセンスもあるのかよ!」(三打)
「球をメタモルフォーゼさせてるだけさ」(五空)
「カンタンだよ…」<ズズズ…>(五空)
「す…すごい!」(アン)
「何がだ?
ただの花と木を作っただけだろ!」(八丸)
「ち…違うよ…八丸くん
ひ…人の心は分からない
だ…だから生け花で己を表すの
心を見てもらうために」(アン)
「そう!なら分かったよ
五空がカッコつけてんのかな!」(八丸)
「…は…八丸くん…」(アン)
僕もそうでしたが、ガッコでする(させられる)勉強って何の為なのか?って、少年少女も不安だよね(笑)。それに少し辺りが見えてくる頃になると大人までが「三角関数なんて社会で必要ないじゃん!!」とか「鎌倉幕府がいつできたって誰得!?」と騒いでるのが聞こえてきて鉛筆握る握力が<スッ>と抜けちゃうんですよね(笑)。でもそんな雑音には耳を塞いで「あ”~~~ッ!!」って言って聞こえないようにしましょう(笑)。皆さんがガッコでやってる勉強は絶対に無駄にはなりません。これは経験者…って言うか失敗者の僕が保証します(笑)。何故ならもっと勉強しときゃ良かったと思ってるからです。
おっちゃんになった今、出来る事ならもう一度ガッコで勉強したいと思うもんね。リタイヤしたらマジでガッコに行こうか悩む程に…。訳が分かんなくても取り敢えずやっとくか…でいいので勉強できる時に勉強するのがいいです。初等教育の国語、算数、理科、社会だっけ?僕らはそこで考える事の基礎を学んだんだと思います。何でもそうだけど何だか分からないけど続けていると「辛い」が「楽しい」とか「面白い」に変わる潮目みたいなものを感じる筈です。「勉強」もそうなる頃には「学問」に変わってますから、ガッコでは「勉強の勉強(=練習)」と是非とも向き合って下さい。絶対に後悔をさせますので…(意味深)。
でもそれで不安が払拭できると思わないので、先に種明かしをすると…ですね。社会に出て何が必要か?と申しますと、「主体性」とそれにちょうどバランスする「協調性」です!!<キリッ>えっ!?勉強とあまり関係なさそう…とな!?あー…失礼しました(汗)。確かに何の為に勉強するのかの疑問に対する答えじゃなかった…これは僕が「論理的思考」できていなかったからだーッ!!!もっと勉強しとけば良かったー!!(リアルに後悔)。どうか皆さんはこんなダメなおっちゃんにならないように、ガッコでたくさん勉強していろんな事を暗記したり、たくさんの数字を計算したり、多様な文章に触れて下さい。
僕はそれが少年少女がドップリと浸かっている「勉強の勉強(=練習)」なんだと思っています。そして、いつか皆さんが心の底からそれが面白い(楽しい)と思える「テーマ」を見つけられたらしめたものです。きっと、その時には「もっと勉強しときゃよかった!!」と後悔できる筈です(笑)。人はいろんな経路で「考える事」を練習しているのであります。物事(課題)を精査し、問題点を見つけて、それを解決する(=回答を得る)。…「論理的思考」ができるようになる為に人は勉強をすると考えて差し支えありません。少年少女はその勉強をする為の勉強をしてるから先の見通しが悪くて不安ですよね。
そして、それに輪をかけた形で不安になってるのが八丸なのです。突然、登場した出木杉君の五空のお陰で今は典型的な隠キャです(笑)。でもメタモルフォーゼなんて侍の一般的なスキルなんだからノウハウさえ知ってたら侍なら誰だってできるのに、八丸はいちいち学びが足りないから五空がすごく難しい事をしてるように映ってるだけ。アンちゃんも「生け花で己を表す」と言い八丸はそれも知らないし、聞く耳がない状態です。単に物事を考える…という事が出来ていないのです。僕なら先ず八丸をガッコに通わせますね。そこで物事を考える練習をして頂きます。師匠の達麻が全く機能していないので(笑)。
続きまーす!!
サムライ8 八丸伝 第38話 アンと八丸と五空 感想⑥
「姫にとって
運命の侍は一人だけど
運命が必ずしも
”恋”に発展する訳じゃない
君と姫の間にあるのは赤い糸か
はたまた縛りつけた鎖か
どっちかなぁ?
ひとつ言っとくよ
恋は人がするものだ」(五空)
「兄さん…」(アン)
「そして恋は自由であるべきだ」(五空)
「何でオレにくってかかる!?」(八丸)
「……
ボクに姫はいない
だから君のような何も分からない
侍を見ると我慢ならないだけだ」(五空)
「……」(八丸)
五空のセリフを分析すると五空が「論理的思考」で八丸を追い込もうとしてるのがよく分かります。例えば、「姫にとって運命の侍は一人」で「恋は人がするものだ」のコンボで、「八丸はちゃんとした人ではない(人としてちゃんとしてない)」から「ちゃんとした人(人としてちゃんとしてる)」の五空がアンちゃんと恋をするべきだ→だから八丸はアンちゃんから手を引け!!と五空は八丸に言いたいのです。それと並行して「姫にとって運命の侍は一人」だけど「運命が必ずしも”恋”に発展する訳じゃない」→「八丸だけがアンちゃんと恋に落ちる訳じゃない(権利があるわけではない)」と五空は言いたいんですよ(笑)。
「論理的思考」には「A=B」で「B=C」であれば「A=C」とする演繹(えんえき)的な論理展開のアプローチがありまして、五空はほぼほぼそれで八丸を潰しに掛かっております(笑)。対して八丸は「論理的思考」をする前の前の前の前のもっと前にいる…というか獣(笑)ですから、五空の論法の筋道とか、演繹(えんえき)か、帰納(きのう)とか関係なく、自分の考えからして出力できない=言語化すらできずにいて、自分の中に渦巻くもっと原始的で未分化な五空に対する憎悪に支配されています(笑)。五空が知性のある人なら八丸は猿です…猿(笑)。そしてそれが八丸に僕らが感じる卑屈さの正体なのです。
八丸にはどうしていいか(五空にどう相対すればいいか)分からないのです。八丸には論理的に物事を考える能力がまだ備わっていないので五空の理路整然とした問いかけに応える術(すべ)がないのです。本当に人と猿ぐらい違います。ここで八丸が「論理的思考」ができたなら五空が認める「姫にとって運命の侍は一人」を足掛かりにして「八丸はアンちゃんの運命の侍」であるから「五空は関係ない」(=邪魔はするんじゃねーよカス!!)と言えましたし、「(二人に繋がりは)赤い糸か縛りつけた鎖か?」の問いに「赤い糸も鎖も運命である」から「運命で繋がらない五空にはどちらも無い」と言い返せたでしょう。
八丸は思考そのものができていないのです。思考ができないから本能的に五空を忌避するしか手がない。かと言って剣技でも勝てず、その他の日常生活行動でも及ばない。全てにおいて敵わないのです。普通はそれ程差があったなら強い方が構わないものですが、五空は八丸に運命の姫が存在するのが許せないのです。こんなに良く出来る自分に姫がいないのに何でお前みたいなカスに…という気持ちなのです。ま…五空はそれを隠したりせずちゃんと八丸に告げてますけどね(笑)。ここまで五空は正論のみで八丸を圧倒しています。八丸を散体に追い込むまであと少しです(笑)。でも五空が言及しない事もあります。
言及しない=触れていない事柄があるんです。それは八丸の「引力」です。正確には言ってないんじゃなくて茶化しただけで踏み込まずに放置しています(仲間の座標が分かるなんてすごいね八丸…次はどんな奴がボク達の…)。八丸の「引力」は八丸とアンちゃんの「運命」と同じく五空にはどうしようもないアイテムなんですね。だから五空は「運命」に立ち向かわずに躱してるし、同じように八丸の「引力」は放置してるんです。五空がどんなに出木杉君であろうと、それらは立ち入ることができない特別な領域だからです。五空は自分が有利な部分のみを採用してて、不利な部分は排除しているんですね。
八丸なんて議論の内容がどんなでも反論できないんだからテキトーに言いくるめられますが、それを五空がしなかったのは彼に良心があったからだと思います。自分の中の正義に反してまで八丸に勝ったとしても意味がない(それだと八丸を否定した事にならないから?)のでしょう。五空の憎悪は一貫して八丸の「チート」に向いていて、それ以外の八丸の不備を攻撃している点に注目すれば八丸が五空とどう闘うべきか?…というか、達麻の言う「本当の敵」が見えてくるのですが、八丸が獣過ぎて(笑)…「論理的思考」どころではなく「問題点の抽出」ができない…。だからあんなに目つきが険しくなるんだなー(笑)。
続きまーす!!(考察って「論理的思考」の訓練にはピッタリなんだよなー)
サムライ8 八丸伝 第38話 アンと八丸と五空 感想⑤
五空とのマウント(=自分の優位性をアピールする事)の取り合いで、侍の本分とも言える剣術で八丸がズタボロに負けたところで、達麻は「八丸は本当の敵が見えておらん」と吐き捨てましたけど、仮にも8パパ(フルタ博士)から八丸を預かったんだから、達麻は保護者みたいなものじゃーないですか?これまでもそうだったけど、達麻は八丸に下らない説明は延々とするのに肝心な事を何一つ教えてないんですよ。肝心な事…というか、当たり前の事?人間が人間らしく在る為に守らなければならない事。五空に対するあからさまな敵意。理性が全く効いていない感情の発露。ぶっちゃけ八丸は獣に近いんですよ。
ウチの犬の方が随分とお行儀がいい(笑)。それは幼い頃にしっかりとトレーニングしているからです。因みに僕はトレーニングスクールに愛犬と通う度に「犬のトレーニングの半分は飼い主のトレーニング」なんだと感じています。僕ら人間もそれと同じで、家庭では親や兄弟に、学校では先生に、地域では近所のおっちゃんとおばちゃんにあれこれと教えられ「社会性」というものを獲得して行きます。八丸が獣のようだ…ウチの犬以下(笑)…と僕が感じるのは、そう言ったトレーニングを受けていないからだと僕は思います。八丸には先ず「社会性」を身につけさせなきゃダメだわ…と書いてて気付きました。
「社会性」とは大きくは「自己形成」と「社会化」に分解できまして、「自己形成」によって「年齢相応に物事を理解し自分で考え判断して行動できる力」を得て、「社会化」によって「自分の判断や行動をまわりに受け入れられるような形で表現できる力」を得ます。僕もそうだったし少年少女だって、それら二つのスキル(自己形成+社会化=社会性)を家庭や学校や地域で過ごす中で知らず識らず獲得してきたなのであります。よく考えてみたら八丸は侍になる前は生命維持装置に繋がれて家から出れずに居ましたし、侍になった後も達麻と一緒に居るには居ますが何ら教育を受けてはいません。
八丸の世界の倫理観がいい加減なのはこれまでの描写でよーく分かりましたけど、僕らの社会における一般的な常識に照らしてみて、八丸が教育を受けていない状態というのは倫理観云々の前に犯罪行為です(笑)。侍になる前は身体・医療的な理由で学校に通えなかったけれど、侍になってからは自由に動けるようになったんですから最低限、「社会性」を獲得する程度の教育を受けさせなければならないと思います。それができない状況にあると言うのであれば、保護者に相当する達麻が八丸をしっかりと教育する義務があると思います。これはもう達麻がパクられてもいいレベルの児相(児童相談所)案件であります!!
八丸は学びの少なさ故に「社会性」がなく、問題(課題)に取り組み、筋道を立てて答えを導き出す「論理的思考」も侭(まま)ならない…という点においては「被害者」でもある訳です。しかし、それを達麻が目の当たりにしても「良い弟子を連れてきてくれた」とか「八丸の試練にはもってこいだ」とかほざいてて軽ーく殺意が芽生えました(笑)。この糞猫…相当なダメ師匠ですね。そんなだからアタさんだってアンタから離れて行ったんじゃーないですか!?と思いますが、いつだったかアタさんにも「勇を失ったな」と言って責任転嫁してたし、これまでの描写を見る限り自分の失敗に対する反省が全くありません。
「侍の前に
ちゃんとした武士であるべきだ
そして武士の前に……
ちゃんとした人であるべきだ」(五空)
五空が八丸に言うのはド直球のド正論で返す言葉がありません。恐らくこの世界の初等教育(義務教育)は武士隊が担っているのでしょう。五空もそういう道筋を経ていろんな研鑽を積んできた筈です。しかし八丸にはそういうキャリアが全くないから何も学べない訳ですが、それって八丸の責任ではないように思います。糞猫…もとい…達麻が今は保護者なんだから、五空の言葉というものは達麻にこそ向けられるべきではありますまいか?きっと、それすらも五空には認識済みで、何の努力もなく、何の教養もなく、何の力も持たない八丸にめんこい姫が居る…「運命」が憎らしくて憎らしくて仕方ないのです。
それには一定の理解(同情)ができますが、同時にその一線を超えてしまう五空にも少なからず未熟さを感じます。ここまで完璧に見えた出木杉くんの五空ですが、実は八丸とそれ程変わらない…不完全な存在なのです。これは50歩逃げた兵隊が100歩逃げた兵隊を笑うアレであります。しかし、八丸にはそれが分かる術(すべ)もなく、達麻は義務を放棄した状態でお茶を啜っていますから万事休すであります。八丸は「無知」が獣レベル(=ウチの犬以下)なんですから自分では立て直せません。僕だったら何もかんも捨てて家出しちゃうかなー。ダメダメな環境をリセットするにはそれっきゃないものね。
続きまーす!!(次は「論理的思考」から八丸の今後を考えてみましょう!!)
サムライ8 八丸伝 第38話 アンと八丸と五空 感想④
「おい五空!」(八丸)
「何です?」(五空)
「飯の後
オレの訓練に付き合えよ!」(八丸)
「……
いいですよ」(五空)
「ひとつ言っとくが
運命の姫は運命の侍に付くもんだ!
で…オレがその運命の侍だ!」(八丸)
「ここは負けられねーな」(三打)
「ニャン!」(早太郎)
「!?」(八丸)
<ズバ>「運命が何だって?」(五空)
(速っ)(八丸)
「五空…強いな」(竜)
「見てなんね…」(三打)
<ダッ>「は…八丸くん!」(アン)
「結果を聞くか?」(花一)
「よい
八丸は本当の敵が見えておらん←何で教えないの!?
よい弟子を連れてきてくれた
八丸の試練にはもってこいだ」(達麻)←丸投げかよ!!
映画『IT/イット』でペニーワイズが子供を食べちゃう!!と一個前で書いてしまったけど、正確には子供の心を食べちゃう!!みたいです。でも、映画を見る限りペニーワイズには実体があって、どつける(=ぶん殴れる)お化けっていうのは正しいので、心を食べちゃう!!って言うのは、子供らが怖がって死ぬ様を味わっている…みたいなのかな?とも考えられ、逆に怖さが増しました(汗)。しかし、相手に実体があるって言うのであれば、拳の固い方が勝つと思うので取りつく島が生まれます。それにどんな手を使ってもどんな事をしてもお咎めもないと思いますので、そりゃもう全力で行かせて頂きますんで(笑)。
結局、何で「怖い」のかと申しますと、相手が何なのか?が分かんないからです。映画『IT/イット』の作中でも子供らはペニーワイズの正体を知ろうと過去の事件を調べてみたり、事件の発生した場所を地図上に示して分析したりしてましたっけ。子供らなりに考えて行動してたんですね。そして、そこで示された子供らの主体性こそがペニーワイズを追い詰めて、結果、ペニーワイズの正体に肉薄するんです。正確には完璧に物語の謎は解明された訳ではないようで、第1作目に続く続編にして完結編(ネットで予告編を観たけど面白怖かったですが…)が公開されて、そこで全ての謎が解き明かされるそうです。
でも、僕には映画館のヒソヒソ話とエンドロール放棄のトラウマがありまして、金ローでやるまで観れないと思いますけどね(笑)。何故だか昔からレンタルビデオを借りて映画を観るというのができなくて、同じようにネット配信というのも手が伸びません。それに他にも映像コンテンツは沢山あるしねー。僕は深夜アニメは毎クール欠かさずチェックしてて録画でしっかり鑑賞しています。それにTVドラマも楽しみにしててちゃんと録画して面白いのは何度か繰り返して味わっています。今のクールはいい作品がないけど、少し前の『義母と娘のブルース』はどハマりして毎回、泣きながら観ておりました。
きっとそれらを観るだけで部屋にいる時間が満たされてわざわざコストを掛けて映画を楽しむまではしないのかな…と思います。それに基本、ながら族なもんで余程の事でもない限りTVに齧り付くというのはありません。だから、それをさせた映画『IT/イット』はよく出来た作品だったのだと思います。そして、きっといつか金ローで『IT2/イット2・THE END』が放映されると思うので楽しみに待つことに致します。でもロードショーでもそんなに話題になんなかったから一作目の衝撃はなかったのかも知れません。一作目は予告編のTVCMからして…毎回、背筋が<ゾッ>っとしてめっちゃ怖かったもんね。
僕も一作目で納得しちゃってもしも本当にペニーワイズが現れたらその時は本物の地獄を見せてやる自信があるので、全く怖くない(笑)。それは一応相手の正体を知ったから…というか、安心しちゃってるからなんですよね。相手が何だかよく分からないから「怖い」んであって、ネタバレしちゃえば大概の事は何とかなるものです。大切なのはそれに至る為の論理的思考なんだと、僕は考えるのであります。そして、子供らがそれに気付けるように日本では義務教育の期間が設けられている訳です。少年少女はこんな事をして何になるの?(意味ないよ!!)と思ってるでしょうが、全ては論理的思考の訓練みたいなもんなんですわ。
そういう風に考えながら、再び『サムライ8 八丸伝』の中でジタバタする八丸に目を移すと、ちょっと趣きが変わるんじゃないかと思います。突然、アンちゃんと自分の前に登場したペニーワイズの如き五空に対して、八丸はどんな行動を取るべきなのか?それを八丸がどのように論理的思考で導き出せるか?が肝心なのですが、どう見ても八丸は義務教育に相当するような教育を受けてませんよね。この場合は師匠である達麻が八丸に考える事の大切さを仄めかす必要があると思うんですが、達麻は何の危機感もなさそうです。「八丸の試練」とか言っちゃって五空に丸投げするのが見え見えですもんねー(笑)。
師匠としての達麻は弟子の「運」に任せ過ぎに思えますが、少々の事で侍は死んだりしませんからこんな感じていいんですかね。逆に五空はバランスが取れててよく出来る子だと思います。これは花一さんの教えが良かったのか?侍になる前にちゃんとした教育を受けられたからか?は分かりませんが、物事に対する考え方は苺ちゃんの言うように「差がありすぎ」ますよね。金剛夜叉流で剣技(免許)のダウンロードができるんだから、基本的な教養もダウンロードすればいいじゃん!!と思うんだけど、実際には侍の下部組織の武士隊で基礎な教育が成されるのかも知れませんね。八丸は引きこもりだったのが痛いです。
フルタ博士も科学者なんだから、八丸の教育には気を遣ってたと思います。取り敢えず、日常会話や読み書き(メールのやり取りがあった)は問題なさそうだけど、道徳までは教えなかったのかも(笑)。八丸は人間的に問題が多過ぎです。それに人生経験が侍ゲーだけとか、この先どうすんの?!ってレベルのヤバさです。そんな子によりにもよって超難関の女子の扱いをマスターさせようって言うんだから、一所懸命勉強していい大学出たのに彼女いない歴=年齢の男子達がプラカード持って集英社の前でデモしないか心配になる(笑)。えッ!?大丈夫!?…読んでないから!?…って、そんな身もフタもない…。
続きまーす!!
サムライ8 八丸伝 第38話 アンと八丸と五空 感想③
「あーーー!
訓練 疲れたーーーー!!
お腹空いたな!」(八丸)
(今日は何を
アンに作って貰おうかな?)(八丸)
「ねェアン
今日は——<スッ…>
!」(八丸)
「こっちの船には
色々な食材があったからつい…
勝手に使っちゃって…
大丈夫だった?」(五空)
「う…ううん全然大丈夫
作ってくれてあ…ありがと」(アン)
「……」(八丸)
<モグ>「うむ
うまい」<モグ>(達麻)
「お…おいしい!
こ…今度作り方を教えて下さい」(アン)
「もちろん」(五空)
「八丸なぜ食べない?」(竜)
「おい…意地張るなって…!」(三打)
「別に腹減ってないから!」(八丸)
僕が絶賛する映画『IT/イット “それ”が見えたら、終わり』ですが、ネタバレになるので未だ観てなくて更の気持ちで作品を楽しみたいと考える方は読まないように薄目で(笑)。ざっくりですけど、ある街でお化け?のピエロが子供達を攫って殺しちゃう!!(食べる?)っていうお話で、その犯行が冒頭でいきなり登場して出鼻を挫かれます。そして、自分達の周囲で起こる不可解な事件に疑問を持ち立ち上がる子供達が居て、彼らとお化け?のピエロとの闘いを描いています。お話の後半で子供達のグループの紅一点がピエロに攫われて姿を消すところからお話が大きく動いて、そのまま怒涛の展開でラストを迎えます。
まー怖いの何のって…アワワ ヽ(´Д`;≡;´Д`)丿 アワワ…独りじゃーとても観てらんなくてズーッと犬を抱っこしておトイレにも一緒に行って貰いました(笑)。その、お化け?のピエロ(ペニーワイズ)が兎に角怖いんです。あの『リング』のラストでテレビの画面から貞子が出てきて<ギロリ>とこぼれ落ちそうな眼球が露わになった時の<ゾワリ>がペニーワイズが出て来る度に押し寄せてくる感じ。画面越しに観てるオッチャンがこんなに怖いんだから劇中の子供らはもっと怖かったんだろうなーと思います。ペニーワイズが子供らを怖がらせるのは恐怖で子供の味が上がるかららしくて、尚更怖いじゃないですか(笑)。
しかし、子供らはここで「恐怖」というものの本質に迫って行くんですよ。この部分の子供らの心の強さと柔軟さが僕には頼もしく感じられました。尚も襲いかかるペニーワイズに子供らなりに歯向かって行くのね。具体的にはそこら辺に落ちてる鉄パイプとか瓦礫でペニーワイズをボコボコにどつき回すんです(笑)。それで…えッ!?お化け?のピエロ…ペニーワイズって殴れんの!?→何だ、殴れんじゃん!?ってなって、これは『NARUTO -ナルト-』のトビ(オビト)だわ…と、ナルト経験者としてはピンと来たのであります。ペニーワイズは子供らを殺して食べてたんだから実体がなきゃ話になんないじゃないですか。
それに子供らも気付いちゃうんです。ペニーワイズが子供らを怖がらせるにしても所謂、一般的なお化けであったなら触る事ができない霊体みたいなものなんだから、物理的な被害をこっちが与えられないようにその逆もまた無いんです。よーく考えると分かるんだけど、実際ペニーワイズみたいなお化けが目の前に現れたら怖いです。でもそれが相手の思う壺だと分かれば何て事なくて、怖がらなきゃいい訳だー。問題は相手がこっちに物理的な攻撃をしようとした時で、その時は背中向けて逃げないで闘うべきなんですよ。子供らはペニーワイズとの闘いの中で悪戦苦闘するけど最後にはそれに気付くんです。
そうなったらアメリカンな子供達ですからね。そりゃもう遠慮なしにペニーワイズをボッコボコにしちゃうんです。それで最後にはペニーワイズを退けて生還しちゃう…っていうお話です。結局、相手の正体が分からないから「怖い」と感じていた…だけなのね。だから、子供らはペニーワイズをしっかりと見て、ペニーワイズという「恐怖」の本質を見極めるに至ったのです。彼らは「恐怖」を克服したのです。「幽霊の正体見たり枯れ尾花」と申しまして「怖い、怖い」と思っていたらススキの穂だって怖く感じられるんですね。本当に怖いのは実体化したお化けなんですが、逆にこちらからも攻撃できます。
これ以降、僕も実体化したお化けが出て来てくれないかなーと楽しみになりましたー(笑)。そしたら遠慮なく行けますもんね(笑)。そう考えると全然怖くないから不思議です。僕もこの作品で「恐怖」に打ち勝った一人なのです(お化け耐性ですけど)。それでこのペニーワイズが『サムライ8 八丸伝』では五空なんだと、僕は感じたんです。一個前のお話で苺ちゃんの心眼をして「差がありすぎるもの」と言わしめた時には五空は正に雲の上から八丸を見下ろし触れる事すら出来ない存在だったのが、今話では八丸と同じ地平に降り立って八丸にちょっかいを出しています。五空に実体が伴った訳です。
外連味たっぷりに八丸の周りで自分を誇示する五空に凡庸(ぼんよう)さすら僕は感じました。確かに五空は多才に何でも卒なくこなせるタレント(才能)の持ち主ではあります。でも、それは「知っているか知らないか」程度の違いでしかなく、八丸だって時間を掛けて仕組みを理解し練習すれば何とかなる問題なのです。それに関して五空は一切触れませんが、八丸は「無能」なのではなく「無知」なだけなのです。八丸には五空が映画『IT』において子供達が「恐怖」するしかなかったペニーワイズのように映っているのでしょが、五空が自分と「それ程違わない」と、早く気付くべきなのです。
続きまーす!!(『IT2』も観たくなってキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!)
サムライ8 八丸伝 第38話 アンと八丸と五空 感想②
『八丸殿から受け取った
鍵の地図をモニターへ投影
地図上の鍵の座標に向かって
出発します』(洋犬AI)
「仲間の座標が分かるなんてすごいね八丸
次はどんな奴がホク達の仲間か楽しみだよ」(五空)
「馴れ馴れしくなくて
少し無口な奴がいいね
今度は!」(八丸)
「そう?
ボクは社交性があって
皮肉を言わない奴がいいな
今度は」(五空)
「竜
あいつらどう思う?」(三打)
「どうって?」(竜)
「いや
あの五空ってのと八丸」(三打)
「すでに打ち解け会話してる…
2人ともいい奴だ」(竜)
<ゴオオオオオ>
「皆いい奴か…
それもいい」(三打)
いきなり余談から入っちゃいますが、僕は映画館がすごく苦手です。その為、映画は嫌いじゃないんだけど映画館で鑑賞する機会はほぼありません。何で映画館が苦手かと申しますと、映画の最中にヒソヒソ話しや<ガサ><ゴソ>と物音が聞こえて落ち着かないからです。それに最近は上映中にスマホを見てる不埒者も居るそうで「スマホ光害」とか何とか言われてるんですよね(行ってないから)知らんけど。極め付けはエンドロールになると席を立って出口に向かう人が多くて…エンドロール(←ここまでが作品だよ!!)で作品の反芻をしている僕にとってはこれは致命的で、自然と映画館には行かなくなってしまいました。
映画館はやはり大きなスクリーンと音響が魅力です。それに安くはない料金を支払ってわざわざ映画館に出向いて作品を鑑賞する事には一定以上の意味があるように思います。作品に対する興味は勿論として(ちょっと言い杉だけど)自分を追い込んで作品に集中する環境を作ってる訳です。それと意外に「字幕」というのが作品に対する理解を深める効果が高いです。セリフを音(耳)ではなくて文字(目)で認識しますからね。僕が岸本先生の作品のセリフを書き写して考察するのと一緒です。あれは僕にとっては「写経」ですから!!ま…そんな訳で、映画館には映画作品と真摯に向き合う為の条件が揃っているんです。
しかし、それは僕の嗜好であって他の人には強要できませんし、ヒソヒソ話しなんて明らかなマナー違反に対して注意したとしても「お前がうるさい!!」と言われてしまいます(笑)。ただ上映中にスマホを観る人が本当に居るんなら(信じられないので)、その人は病院に行った方がいいかもね。薬物中毒と一緒だから。僅か2時間程の同期の飲み会でもタバコを我慢できない奴が居ます。人の迷惑とか思い遣りよりもタバコが優先される悲しい現実は、それはもう…脳の変質を意味しています。それと同じで高々2〜3時間、スマホをオフにできない人は脳がどうにかなっています。今すぐに然るべき医療機関に赴き然るべきDr.に相談して下さい(笑)。
かと言って、僕も配信サービスで映画作品を賞味する程のファンでもないので、もっぱら「金曜ロードSHOW!」(日テレ)のお世話になって居ります(笑)。ぶっちゃけTVっ子なもんで僕の書斎(パソコン部屋ですな)には二つのモニターとTVモニターが横一に三連で並んでいます。木工の趣味を活かし床と天井に突っ張る(ディアウォール)大げさなAVラックを自作して、そこに電源からHDやゴニョゴニョした配線諸々をパッケージしています。そこで大概はいろんな物を書きながら…TVを観たりします。僕が少年の頃はそれを「ながら族」と呼んでいまして、あの頃は深夜ラジオにどハマりするところからみな似た感じに「ぬかるみの世界」にハマってたという…。
※説明せねばなるまい!!:「ぬかるみの世界」とは…正確には「鶴瓶・新野のぬかるみの世界(つるべ・しんののぬかるみのせかい)は、1978年4月9日から1989年10月1日までラジオ大阪で放送されていた深夜番組」(Wikipedia引用)。笑福亭鶴瓶さんと放送作家の新野新さんの伝説の深夜放送である!!美空ひばりさんの話題で新野新さんとゲストで出演した甲斐バンドの甲斐よしひろさんと一触即発で刃傷沙汰になりかけたのは今はいい想ひ出…(笑)。「おさせ」から国内国際政治問題まで幅広く取り扱ったラジオコンテンツであり少年ケルベロスの情操の多くを培った…知の運動場でありました。なつかしーッ!!
ま…未だに「ながら」の「ぬかるみ」にハマってまーす!!というのを説明する為の引用ですけどね(余談の余談が長いぞーッ!!)。それでこの余談で何をお伝えしたかったのか忘れそうになったのでお話を戻しますが(笑)、つい最近(もう去年のお話になりますが)、『IT/イット “それ”が見えたら、終わり』というホラー映画がTVで初放送されたんです。僕は怖い映画はあまり観ないんですけど、これは何故か観ちゃったんですよね。日本語の吹き替え版の上、CMだらけのツギハギでしたけど、これがすっごく良かったの!!監督が僕の大好きな『スタンド・バイ・ミー』(原題: Stand by Me)と同じで作品を観てて「あ”ーッ…」と思いますた(笑)。
あのスティーヴン・エドウィン・キング(Stephen Edwin King)さんだったんだもの!!だから件の『IT』も「ホラー映画=怖い」だけの作品じゃなくて子供らの心の成長を描いてるというか、子供らがこの作品を通して少し大人になる過程を主軸に、何が「怖い」(恐怖って何な)のか?の問題提起から、それをどう克服していくか?を丁寧に描いていました。それ以外にもちょっぴり甘酸っぱい感傷や友情などもしっかりと盛り込まれていて素晴らしかった!!で…その上でしっかり怖いから…必要以上に怖いから大したもんですわ(笑)。それで作品があまりにも面白くて&怖くて!!…「ながら」の「ぬかるみ」に浸かっている僕も画面に齧り付きますた…と(笑)。
未だ観てない人が居らさったら、是非とも観て欲しい!!できれば字幕版で!!と想ひます(その前に『スタンド・バイ・ミー』を観とくって手もあるある)。それで何でこんな余談から入ったかと申しますと、『IT』のネタバレを含むので非常に書き辛いのですが、もうかなり前の作品ですんで許して頂けるものと判断しまして…今話での五空さんの外連味たっぷりの八丸への接し方が、一個前のお話(好敵手)から一変していると感じられて、それが『IT』のお話の落とし所と極めて似てる希ガス…となったからであります。それが子供達が闘った「恐怖」の正体なのですが、長くなりましたのでここで一旦、置かせて下さい。
続きまーす!!(今回はお話がアレなのでケルベロスのエッセイ風の仕立てでーす!!笑)
サムライ8 八丸伝 第38話 アンと八丸と五空 感想①
「再会が楽しみだよ
八角」(アタ)
アタさんの龍の鑑(ふね)から提供された鎧(よろい)からアタさんがフェードアウトしてる画ですかね…。扉絵の一番後ろの白い骸骨のようなのが鑑(ふね)でアタさんの直ぐ後ろにあるのが鎧(よろい)だと思います。アタさんの鑑も達麻の洋犬や花一さんの白兎(仮)と同じくらいの大きさのようなので横綱級でしょう。「達麻VS弁形」で横綱級(洋犬)と親方級(鬼若丸)で鎧の大きさは変わらない提示がありましたので、恐らく鎧の大きさの上限だと思います。でもこの大きさになるとMS(モビルスーツ)か、下手したらMA(モビルアーマー)みたいで最早…侍である必要性が薄れている気がします(笑)。
暫くチャンバラの描写がなく、横綱級の鎧の戦闘も昔(第28話)なので忘れちゃったけど、鎧の操作系はコクピットでコントロールスティック(FBW/フライ・バイ・ワイヤ)を握る形式ではなく侍の体に纏わりつくうどんのような(笑)触手を介して神経接続で操作しているものと思います。そうすれば侍としての体技がそのまま操作に反映されるので剣術とは別に鎧(MS・MA)の操作を習得する必要がないので捗ります(笑)。しかし、この世界…どんなに難しいスキルであってもダウンロードしてステータス値が要件を満たせば…速攻解決するので、その辺りはあまり気にする必要はないですね(笑)。
実際のFBW(Fly by wire/フライ・バイ・ワイヤ)での操作において、コントロールスティックは操縦者(パイロット)の操作の圧力のみを感じ取って無可動だったものが、それだとパイロットにフィードバックがなくて力の加減ができずストレスが大きかったので若干のストロークを持たせたり、操作デバイスからの擬似的な反応を付加するように味付けされた筈で、侍の剣術と鎧化(MS・MA)した時の連続性を重視するならばうどんの触手に繋がれた状態でジッとして神経接続のみで操作するんではなくて、『機動武闘伝Gガンダム』のコクピットみたいにしたらいいんじゃないでしょうか。
ただ、これをもっと進化させれば神経接続のみで身体の動きへのフィードバックですらVR(仮想現実・バーチャルリアリティ/virtual reality)で脳内に映像として展開して反映されれば問題ないです。作中もきっと実際はそういう風になっていて、更にその上にAR(拡張現実・オーグメンティッドリアリティ/Augmented Reality)も盛られて随分と快適に闘えてると思いますが、この辺の描き込みが薄くてよく分かりません。こういう所を上手く描いて、それに科学的な根拠を添えるのが「SF」だと思うので、僕らが何かと「説明、説明」と五月蝿いかと思いますが、負けずに描き抜いて欲しいと思います。
ところで、アタさんは八丸(八角)に再会する気満々ですけど、先の「ふざけたマネを編」(笑)でも八丸のところにアタさんが到着するのに3話くらいかかって非難轟々じゃなかったっけ(笑)。どっちかと言うと「ゆっくりとでよい編」だったよな結果的に(笑)。あのままアタさんが永遠に宇宙を彷徨って最終回でいいよ!!もう(笑)な気分だったのを想ひ出して目頭が熱く…なりませんでしたので、是非とも早急に八丸に再会して貰いたいんですが、お話は何やらラブコメかNTRの様相を呈して参りまして予断を許しませんΣ(*゚Д`;)ア…ア…アッハァァァァァァァァ?!!岸本先生は一体…何を描きたいのですか?!
ここから八丸がアンちゃんとの関係性を足掛かりにして他者に対する思い遣りとか、それこそ「愛」というものに目覚める(のか)!?というお話になるかと思うんですが、そんな一朝一夕に成るようなお話でもないと思うんですよ。僕らだって愛情を注がれてヨチヨチ歩きで転んで、それでも立ち上がり…っていうところから始まって、いろんな物事に触れていろんな経験を積んで出来上がってきたのをチョチョチョッと描いて「出来ました!!」ってされても納得できない…っていうか、八丸みたいなクズがどうやったら真っ当な人間に成れるのかがイメージ出来なくて…気が遠くなってきますたー(笑)。
続きまーす!!
サムライ8 八丸伝 第37話 好敵手(ライバル) 感想⑦
「お…驚いたけど
花一さんも五空さんもいい人そう
イ…イチゴちゃんもカワイイし」(アン)
「…あの犬の師匠っぽい人はいいとして
あの弟子の方はどうかと思うけど!」(八丸)
苺ちゃんが八丸と五空はややこしい事にはならないと断言できたのは八丸と五空のレベルが違い過ぎるからです。苺ちゃんは心眼によって八丸と五空の本質がしっかりと見えているのでしょう。八丸とアンちゃんは「運命」という特別なプログラムで繋がっているから五空にはどうにもできません。確かに五空はそれを羨ましく思ってはいますが、今ここで五空が何をしようと意味がないのでそれ以上踏み込まないのです。しかし、八丸は悲しいくらいに何も持ち合わせないスカスカな子だから、明らかに自分より出来のいい五空にアンちゃんを奪われそうで不安で仕方なくて、それが五空への敵意に全振りされています。
もし本気で五空がアンちゃんを欲するならば何もせず八丸が自滅するのを観ていればいい訳で、そういう五空の態度が更に八丸を不安に陥れるスパイラルが生じます。五空があからさまな八丸の敵意に対してアルカイックスマイルで応えているのは最悪、その程度の保険が掛かっているからです。もっとも、五空がそこまでゲスな手札を切る必要がないくらい多くの選択肢を残していると考えるべきでしょう。それに対して八丸は自分を五空とを比べている限り不安や劣等感に苛まれ続けます。比べようもない程の差。同じ土俵、同じ地平に居ない二人は好敵手(ライバル)ですらない…それが苺ちゃんには見えているのです。
これもう…五空を主人公にして「五空伝」にしちゃえば!?って思ったりもしますが、それだと余りにも救いがないので、八丸には是非とも研鑽を積んで頂いて…(笑)。ところで花一さんが八丸の存在意義(アタさんの足止め役)を速攻見切った辺り達麻より上位の心眼を備えている筈で、そういう師の下で修行し研鑽を重ねたから今の五空が在る訳で、達麻だって本気出せば八丸をより高みに導けると思うんですが、それができない…というか、達麻が敢えてしないのは八丸を単なる道具としか感じてないからだと思います。それに対する花一さんの指摘に達麻が黙して語らないのが腹黒過ぎて辛いです(笑)。
(金剛夜叉流——)(アタ)
「!!」
(十字斬り)<ズバ>(アタ)
「二角から七角はどうだ?」<ズズズ>(アタ)
『侍魂の回収終わりました』(解析AI)
←ところでオジさんは誰!?
「!!」(これは…候剣!!)
「くっ!」
「回復できぬっ!!」
「ホルダーを戻せ
…オレもこいつらの侍魂を回収する
その後すぐに八角を追う!」(アタ)
<ズズズ>
『はい承知しました』(解析AI)
そんな和気藹々(?)な白兎(仮)の歓談からアタさんサイドにスイッチしちゃって、アタさんの(金剛夜叉流——)の詠唱では何が何だか分からなくて何度か頁を行ったり来たりしてしまった(汗)。突然、登場した2体のロボットが何なのか分からなくて、漫画を間違えた?!と焦せりました。まさか『宇宙戦艦ティラミス』ですかー!?のユニバース感覚に包まれて陰毛と話を始めそうになりますた(笑)。でもこれはアタさん達が角弾頭でぶち壊した三つの惑星の守護侍(星位大将軍)じゃないかと思います。アタさんの龍のキーホルダー(艦)が支給する侍の鎧の大きさと比較するとこの2体が横綱級なので(適当)。
アタさんはそれを金剛夜叉流・十字剣で瞬殺したんですね。しかも、候剣のオプション付きで…。これは先の花一さんが(心眼で)見破った八丸の足止め役というものをアタさん側から肯定する意味合いが強かろうと思います。それに岸本先生の「候剣は忘れてませんよー」というアナウンスもありーの、アタさんだってこの候剣を達麻から教えて貰った(正確にはダウンロードだがな)んだろうし、当然、達麻に候剣が在る事をアタさんが知り得るというメッセージと捉えられます。しかしただそれだけの為に斬り刻まれた星位大将軍にももう少し誠意<プッ…>を示してあげて欲しいという想いもあれど弱いんだから仕方ない(笑)。
ところで、アタさん達は惑星を破壊(征夷大将軍らは衛生軌道上で惑星を守護していたので被害を免れたと考えます)して侍魂を集めているんですね。アタさんも星位大将軍(?)の侍魂をしっかり回収していくようなので、余程大量に侍魂が必要なのでしょう。そして、それはカーラさんのオーダーという事が分かっていますので、カーラさんは手下に集めさせた大量の侍魂を使って何かをしようとしているのだと思います。侍魂は竜(軍荼利流)の描写で複数の侍魂を「融合」させる事が可能なのだと思います。それをもっと巨大な侍魂を製造してカーラさんが真剣化するというんですかね。
それか…アタさんが前にやった自性輪身をカーラさんが複数同時でやってクローン部隊を作っちゃうとかね。自性輪身は侍魂を核にしてh粒子をそれに纏わせて分身体を作る技術です。アタさんの自性輪身は八丸の住んで居た惑星の衛星である無雲を黙斬りで真っ二つにしちゃったんだから、それをカーラさんで、それも複数作られたら相当ヤバイです。ちなみにロッカーボールが人間を原料にして侍魂を生み出す装置みたいなもので、これは想定の範囲を逸するものではなく、カーラさんの自性輪身を作る為に一個の侍魂では足りなくて複数を融合してデカイのを作る必要がある可能性はそんなに突飛でもないですね。
ところで僕は今話のタイトルである「好敵手(ライバル)」っていうのに凄く引っかかってまして、今話に登場したキャラで「好敵手(ライバル)」と言えるのがギリギリ、達麻と花一さんくらいで、それも描き込みが薄くて第1話のキャラとセリフを今話に重ねただけの薄っぺらい仕掛けでしかなくとても残念でした。八丸と五空の対比も最後のアタさんの登場もあまり参考にならないと思うし、ぶっちゃけ余計だったので、それだったら千ちゃんと五空をしっかりとぶつけて、その結果として花一さんの変節を達麻が感じて心を通わせる…という風な流れにすべきだったと僕は思います。折角の大ネタが…。
この物語では「大切なものほど目に見えるところにはない」から、それを見抜く「心眼」を養いましょう!!というメッセージがあると思うんですね。しかし、岸本先生はと申しますと、コマ割りで読者をミスリードするとか、「義を見てせざるは…」とか「武士道とは死ぬ事と…」なんていうセリフをテキトーにハメ込んだだけで、物事の本質に一歩も踏み込んでません。どっちかと言うと上っ面の描写に終始してて文字通り上滑りしているんです。つまり誰も大切なものを探していないんですよ。これじゃーお前ら何やってんの?!って事になりませんかね。のんびり茶啜ってる場合じゃない!!と僕は思いました。
サムライ8 八丸伝 第37話 好敵手(ライバル) ハチマル ケルベロス 了
サムライ8 八丸伝 第37話 好敵手(ライバル) 感想⑥
「どうだろう達麻
かつてのわだかまりを捨て
手を組まないか?」(花一)
「!」(達麻)
「……」(達麻)
「2人で……
箱の鍵を集めるのだ」(花一)
「……
敵だったお前をどう信用しろと?」(達麻)
<スッ>「私の侍魂を
お前に預ける」(花一)
「!師匠!
己の侍魂を手離すなど
死なぬ侍が死んだも同じ!!
刀を持たぬ侍は――」(五空)
「武士道とは死ぬ事と見つけたり
お前の協力なくして鍵は集まらん
カーラにこの銀河は渡さぬ……
私の「義」だ!」(花一)
「……」(達麻)
「曇りのない侍魂…
言葉に偽りはないな」(達麻)
<ガチャ>「今の拙者は
心眼で侍魂の純度を見定めできる
ひとまず情報共有だ」(達麻)
「相変わらず
話が早くて助かる」<ガチャ>(花一)
「かたじけない<カチ>
互いに手を組むなどないと
思っていたが今は――」(花一)
「私にとって名誉な事だ」(花一)
八丸と五空…弟子同士は水面下の鍔迫(つばぜり)り合いでお忙しそうですが、師匠同士はいきなりマッタリとお茶なんか啜って、「敵だったお前をどう信用しろと?」の達麻なんてほぼほぼ「嫌い嫌いも好きな内」の乙女(ネコ)じゃーないですか(笑)。ところで、ホントは…達麻と花一さんは好敵手(ライバル)→金剛夜叉流と烏枢沙魔流はそれぞれ「箱の鍵」(天然物)を探していた→達麻が猫侍になるイベントで花一さんは巻き込まれて犬侍になった…という経緯があったようですが、達麻って猫侍になってから「パンドラの箱」と「7つの鍵」を探しなさいと第1話の冒頭部分で夜叉さんに命令されたんじゃーなかったっけ?
当初は達麻は目が見えない猫の姿に偶然なってて…っていう流れだったんだけど後に烏枢沙魔流に無理やり猫に封じ込まれた…みたいな設定に変わりますが、もう面倒臭いのでスルーしています(笑)。そのイベントで何故だか花一さんも巻き込まれて犬侍になっちゃったみたいなので、きっと本性とは真逆の容姿に変貌するウィルソソフトを散布したんじゃーないでしょうか?それで花一さんは本性が猫だったから犬の姿に変わって、達麻は本性が犬だったから猫侍になってしまったようなんですが、自分らで散布したウィルスソフトに感染してしまって、それが原因でかは定かではないけど失脚までした花一さんって(笑)。
紆余曲折があって花一さんは烏枢沙魔流を離反し師匠のカーラさんも今はもう呼び捨て状態で、「箱の鍵」をコンプして「パンドラの箱」をカーラさんよりも先に開いてその力でカーラさんを倒そうとしてるようです。しかし、しかしですよ!!そういう花一さんの変節が達麻には知れてない筈なのに、何で達麻は千ちゃんと五空の交戦を止めたのが分からんのです!!敵のキーホルダーの腹の中でお茶を啜り和むご一行といい、何のすり合わせもなくここまで分かり合えるなんて、この子らみんなニュータイプなのかな?(宇宙空間で覚醒しちゃったんかなー?)…と思うしかないのでしょうか!?(笑)
ま…作者の岸本先生がこの世界の神様なのですから(キッ神の思うまま…というアレです)、お好きにして宜しいかと思われますが、余りにも不自然過ぎてリアリティが感じられません(汗)。やはり、ここは達麻が花一さんの話しを聞いてみようと思うに足るイベントが不可欠だったように思います。それに達麻と花一さんは敵同士の頃から剣士として侍として通じ合う何かがあった…という背景も全く描かれていませんし、岸本先生の頭の中にある情報だけが未来に伝搬してて我々読者に伝わっていない=描写がないのであります。どんなに巻いてもそれ描かなきゃダメでしょ!!っていうのが悉く抜け落ちています。
結局、花一さんって達麻が配布した侍ゲーのムービーに登場した「不動明王の試練」だったんですよね。そして、そこで交わされた達麻と花一さんの会話が今話の邂逅でリフレインしておる訳ですが、「武士道とは死ぬ事と見つけたり」とか「義を見てせざるは勇なきなり」で出てくる「武士」「義」「勇」などという用語がリアル(論語?)と作中とで全く違うものなので、もう何を言ってるのか分からない…っていうか、言葉の真意ではなく上っ面のみ(恐らく響き)で使われているので何の感慨も湧きません。そもそも、これらのセリフが物語の根幹に何ら関わっていないんですから、それでどう感動しろと仰るのか?!
「Zガンダム」でアムロとシャア(クワトロ)が邂逅した件(くだり)で僕はワンワンと泣きました。声を枯らすくらい泣きました。それはアムロとシャアがファーストで魂をぶつけ合うようにお互いを否定し合う様を嫌という程見せつけられたからです。そういう二人が時を経て大人になり昂ぶる感情を抑え、お互いを尊重し合える心の余裕が持てるようになったからあんなに静かに…席を同じくできたから、僕らは納得した…それが自然に感じられた訳です。それに至る二人の歩みがしっかりと描かれていたから僕らは感動できたのです。最初と最後だけポッと描いて、同じセリフをそれに重ねたところでダメなのですよ!!!!
少なくとも達麻と花一さんが同じソファーに腰掛けて茶を啜る前に二人の心の成長(変節)が示されないとダメですよ。岸本先生の頭の中でお話が進んで、その結果だけがここでポッと提示されても伝わりっこないのですよ。岸本先生もお忙しいとは思いますが、「機動戦士ガンダム」のファーストから「Z」までを一気に観て頂いてレポート(原稿用紙20枚)を提出して頂けますか?ホント…『サムライ8 八丸伝』って言葉の上っ面だけを扱ってる感じがして、言葉の芯(本質)が伴っていないんですよ。「大切なものほど目に見えるところにはないものです」を真に描きたいのであればご自身がそれを実践するべきだと、僕は思うのであります。
続きまーす!!(言ってる事とやってる事が真逆っていう…皮肉)
サムライ8 八丸伝 第37話 好敵手(ライバル) 感想⑤
<ズズ>(達麻)
「ふむ…ちょうど良い湯かげん
よい箱の鍵侍を見つけたな
八丸にも見習わせたいものだ
この体になって心眼が開花した
少しだけ本物を見定められる」(達麻)
(何だよ…師匠まで!)(八丸)
「しかし
お前の方もよい鍵侍を見つけたな
八丸のおかげでアタを足止めできている
その子の感謝しなくては」(花一)
「君がアン姫の運命の侍だね
お茶を…」(五空)
「確かに!
…いい心眼を持っているようだな
お前の師匠は」(八丸)
「お互いに」(五空)
「オレ…心眼もってないけど」(三打)
「お茶を……」(五空)
「この二人がこの先
ややこしい事になりそうだってのは
分かるよ」(三打)
「大丈夫…
そんな風にはならない
差がありすぎるの」(苺)
「?」(三打)
しかし、いきなり白兎(仮)なんて敵さんの鑑の中に召喚されてチャンバラが始まりかけたのに何故だかそれに達麻が割って入って止めちゃって、円形のソファーに着席してお茶なんか啜り始めたからね(笑)。敵のホルダーの腹の中でこんなに和めるって神経太ッ!!(笑)ところで冒頭部分で達麻が千ちゃんと五空の間に入って止めた理由は未だに分からないし、もしかしたら一生分からないかも知れません(笑)。そこからの達麻の行動の全てが不可解であり、これはもう心眼に未来を予知する能力があって、それによって未来を改変できるとしか思えないけど、そんな便利な能力があるのにここまで50年…っていうのも難儀なんですわ(笑)。
ところで、八丸の(何だよ…師匠まで!)の次のコマでお茶を啜りながら花一さんが「しかしお前の方も…」と達麻に投げかけているセリフですが、吹き出しが繋がっているので「八丸のおかげでアタを足止めできている」と「その子に感謝しなくては」というセリフも花一さんのものですよね。初見でここが達麻のセリフだと思ってたんですけど、花一さんが喋ってるんですね。八丸の名前はその直前に達麻が「八丸にも見習わせたいものだ」と言ってるので、それを拾ったとして…。でも、八丸がアタさんの足止めをしてる…っていう意味は僕もここまでで薄々勘付いていたんだけど、それが花一さんに分かったのかがダークな雰囲気を醸し出しています。
これも心眼の為せる技なんですかね。ちなみに、八丸=アタさんの足止め…っていうのは、「合鍵計画」は八丸の能力を還元しないと完了できないので烏枢沙魔流は八丸をバラしてでも持ち帰ってそれを再生させて八丸が「合鍵計画」の他の7人から奪ったとされる能力を還元しなきゃーなんないんですね。一方、達麻としては八丸が「パンドラの箱の鍵」(微妙に八丸が「パンドラの箱」そのものの可能性もあるけど…)であると共に他の「箱の鍵」を見つけ出すレーダーになるからこんなにクズなクソガキであろうと連れ回す必要があるのです。しかし、それも苺ちゃんという心眼持ちが登場した事でやや揺らいでいます。
しかも、八丸は元はと言えば烏枢沙魔流が人工的に「マンダラの箱の鍵」として発生させたデザインチャイルドであり、それが何らかの理由により「パンドラの箱の鍵」でもあったかなり特殊な存在なんです。一個前の感想でそこんところを掘り下げてあるので参照して下さい。それでハチマル的には八丸は天然物の「パンドラの箱の鍵」であると一応FAしたんですが、この世界の何処かに存在するかも知れない他の「箱の鍵」と同じように自然発生した八丸のポジションの天然物の「箱の鍵」を否定はし切れていません。つまり、八丸以外に八丸と同等の「箱の鍵」の天然物が存在する可能性が残っている訳です。
こうして達麻と花一さんが邂逅(かいこう)し情報交換する中で八丸に付帯する情報がそこまで詳(つまび)らかになったという点には大いに注目すべきでしょう。そして、それが花一さんの口から出た点にも。達麻がそれを否定も肯定もせず受けているのも達麻のダークサイドを見せられたような気がして非常に興味深かったー。ぶっちゃけ、花一さんが「八丸=アタさんの足止め」としたのは達麻が八丸を候剣で斬り刻めば烏枢沙魔流の「合鍵計画」を完璧に頓挫させらる事を意味してると思います。フルタ博士が亡くなってしまいましたから、新たな「合鍵」を製造する事が困難になった可能性もありますね。
達麻はアタさんが押し込んで来れば、八丸を再生できないように候剣で微塵斬りにすればよし、アタさんが手を拱(こまね)いてる内は八丸を「箱の鍵」のレーダーとして使い倒せばいい訳です。それが「足止め」の真意であると僕は考えます。しかし、今となっては花一さんが確保した苺ちゃんが居ますし、探せばホントの天然物の八丸のポジション(鍵穴)の「箱の鍵」だって存在するのかも知れませんから、八丸の存在意義というものが薄れて来たのです。恐らく今後は人質とも言える八丸を前面に押し出しアタさんを牽制しつつ苺ちゃんを可能な限り秘匿して「箱の鍵」を探す事になるのではないかと僕は考えています。
やはり「7つの鍵」なのに8番目の八丸はいろんな意味で尻の座りが悪いです(笑)。しかし、免許のダウンロードで不動明王まで現れて「箱の中ものもを見ている」なんて言っちゃうんだから騒ついちゃったり、八丸自身が「パンドラの箱」の可能性も取り沙汰されて辛うじてその存在を繋ぎ止めてますけど、必要ならば達麻が八丸を斬り刻むダークなエンディングが僕はあると思っています。八丸を消去してしまえば烏枢沙魔流の「合鍵計画」は水の泡なんだから最高の人質です。同じように達麻側は二角〜七角までの一人でも消し去ってしまえば少なくとも「合鍵計画」を止められるのでかなり有利ではあるんですけどね。
続きまーす!!(苺ちゃんの意味深発言は次で書く書く!!)
サムライ8 八丸伝 第37話 好敵手(ライバル) 感想④
「…!」(八丸)
「!」(三打)
「お…お茶なら私が入れますよ」(アン)
「!」(五空)
「わ…私はこう見えて
さ…侍の姫で修行中の身ですから
それに…侍様たちの大事な
お…お話に参加された方が…」(アン)
「気を遣ってくれてありがとう
でもゆっくり座っていて下さい」(五空)
「で…でもこういう役まわりは…」(アン)
「侍が座って姫がお茶を出す決まりなんて
あってないようなものです
その逆があってもいいとボクは思いますがね」(五空)
「で…でも」(アン)
「銀河を色々回ったので
いいお茶が手に入って…
おいしいですよ」(五空)
「あ…ありがとうございます
えっと…」(アン)
「五空です
さしつかえなければ姫の…
お名も」(五空)
「!」(アン)
「…!」(八丸)
「わ…私の…
な…名前は…ア…
ア…ア…
……
ア…アンです」(アン)
「アン姫
…姫にぴったりのよい名ですね」(五空)
「気のきくアン姫のような方を姫に持つ
そんな侍様がうらやましいです
ボクには運命の姫がいないので」(五空)
「あ…ありがとうございます!」(アン)
「……」(八丸)
「侍としてはどうだか分かんねーが
男としては負けだな…八丸」(三打)
「うっさいよ三打!」(八丸)
「……」(八丸)
一方、良さげな雰囲気で交流するアンちゃんと五空が気になる様子の八丸と三打。八丸の卑しく敵意に満ちた表情がゴロツキのようですね(笑)。しかし、出会う前から「運命」で繋がっていて強く惹かれ合う二人…これこそ「恋」の偽らざる真実でありまして、五空がどんなにいい感じのイケメンでもアンちゃんと八丸の関係を突き崩す事は不可能です。でも、ま…しかし、それはこの世界の「運命」というものが担保する関係性でありまして、僕らのリアルにおきましてはそんなもの…女の子の胸先三寸で決まる所謂、※(ただしイケメンに限る)です。その主導権は極少数の※と女子の手に握られております(笑)。
そういう悲しいリアルの現実をこの世界に当て嵌めれば五空とアンちゃんのNTRは充分成立すると思われます。八丸は対人経験が希薄ですから突然登場したバブル時代の3高(高身長、高学歴、高身長の略)に相当すると思われる五空にアンちゃんを掻っ攫われそうで怖いのです。しかし、その不安ですらこれまで八丸がアンちゃんに対して行ってきた非道への反省としてフィードバックされる事もなく五空に対する単なる敵意としてしか感じられない幼児性に八丸の本当の問題があるように思います。まるで…興味がなくなって放ったらかしにしてたおもちゃなのに誰かが遊び始めた途端にその所有権を主張する意地汚いクソガキです(笑)。
しかし、八丸が「箱の鍵」としての運命を付与され、それに番う姫としてアンちゃんが発生する定め(プログラム)がある以上、五空は蚊帳の外確定なんだけど、それを八丸に教えてしまったら今以上にアンちゃんを大切にしなくなるので黙っておきましょう。八丸が侍化できた時点である種…安泰な将来が約束されてしまっているんですよ。これまでのお話の中でも八丸は努力なんかしてませんし、後方支援の掛け声要員程度の存在感しか示さなくても姫持ちの侍様ですからね(笑)。師匠のクレカで高額の買い物をしてみたりアンちゃんに理不尽なオーダーを出しておきながら外食で済ませるクズでも侍は侍なのです。
何の苦労もせず、運命というアドバンテージに寄りかかって惰眠を貪る…それが八丸の本性なのだと思います。そして、それに類する驕(おご)りが侍には少なからずあると思います。侍は皆、侍化した段階で四苦(生老病死)から解放された特権階級なのですから、積極的に社会を良くしようとか、倫理観や意識を高める努力が個人にも組織にも根付かない環境があるように思います。そもそもが侍の、侍による、侍の為の社会で、侍に非ずんば人に非ず…と思われ、そんな世の中を存続させようと活動する達麻や花一さんに正義があるとは思えません。どちらかと言うと既得権益にしがみ付く老害じゃないですか?
これ程までに子供達を大切にしない社会に異を唱えた者はここまで登場した侍で誰一人居ませんでした。逆に子供達が間違った事をしていても叱る大人が皆無に近い。それは師弟関係であっても同じでした。唯一、アタさんが言葉遣いの悪い八丸を本気で叱っただけじゃないですかね。その意味ではアタさんが一番まともな大人だったかも知れません。そして、斯様なデストピアを構築したのが不動明王でありまして、僕だったらこの世界を一からやり直してもらいますけどね(笑)。もしかして、それをカーラさん以下、烏枢沙魔流がやろうとしているんでしたら、僕は断然、烏枢沙魔流の行動を支持します!!!
続きまーす!!
サムライ8 八丸伝 第37話 好敵手(ライバル) 感想③
「しかし花一よ…
まだ鍵集めをしていたとはな」(達麻)
「お前を封印したとき…
巻き込まれてこの体になったわけだが——…
それと同じくしてカーラは鍵集めを
他の者に託した
かつてのお前の弟子アタにだ
私は用済みにされた…が
訳あって鍵探しは続けている」(花一)
「…今のアナタがどうであろうと
烏枢沙魔流は野放しに出来ない」(千)
「球連邦の君も含めて聞いてくれ
状況は大きく変わった
それについて話がしたい」(花一)
「拙者も知った…
アタの鍵集めは我々と違う
箱の合鍵を無理やり作ろうとしている
なぜ烏枢沙魔流はまだ箱の本物の鍵を
集めようとする?」(達麻)
「私はもう烏枢沙魔流ではない」(花一)
「!」(達麻)
「我が元師カーラより先に箱を開け
その力でカーラを倒すためだ
師は私を裏切った
奴の創る世界など信用できん」(花一)
烏枢沙魔流も「箱の鍵」を探していた→担当者が花一さんからアタさんに変わった→花一さんは烏枢沙魔流を離れ独自に「箱の鍵」を探している…という事のようです。花一さんが担当の頃(烏枢沙魔流に所属)は天然物の「箱の鍵」を探していたようなのですが、それは「パンドラの箱」の方と思われます。それに対してアタさんの代になってからは「合鍵計画」に鍵探しが変質したようです(多分、このタイミングで「マンダラの箱」が手に入った)。アタさんが八丸と童子斬高綱を回収に来た時に八丸を「合鍵計画」の一部と認識していました。「合鍵計画」とは「マンダラの箱の鍵」を人工的に製造(=養殖)するもので「パンドラの箱」は関係ありません。
烏枢沙魔流(アタさん)の「合鍵計画」ではデザインチャイルドを7体製造して、それを侍化(ロッカーボールの儀式)させ「箱の鍵」とするものと思われます。しかし、偶発的に8つ目の個体である八丸が発生してしまった為に本来あるべき「7つの鍵」が機能不全に陥ってしまい「マンダラの箱」を開けられなくなってしまった。それでアタさんは八丸を回収して八丸に分配されてしまった本来の「7つの鍵」の能力を還元して完全な状態に戻し「マンダラの箱」を開けようとしている訳です。しかし、八丸が侍化(ロッカーボールの儀式)した時に達麻は心眼で「白く輝く刃」を手にした八丸の将来像を見て彼を「箱の鍵」を確信しています。
この場合の「箱の鍵」とは達麻が探し求める「パンドラの箱」であり「マンダラの箱」ではないと思われます。しかし、八丸は烏枢沙魔流によって人工的に製造されたデザインチャイルドでありますので、金剛夜叉流(達麻)や花一さんが探す「天然物」(自然発生)の「箱の鍵」ではありません。しかし、達麻の心眼で八丸は「パンドラの箱の鍵」に認定され、事実八丸の引力によって他の「箱の鍵」が感知されたり吸い寄せられて集まっていますから、八丸が烏枢沙魔流によって生み出された養殖物の「マンダラの箱の鍵」(の一部)ではありますが、天然物の「パンドラの箱の鍵」としての要件が偶然割り当てられたのでしょう。
天然物の「箱の鍵」がどのようなロジックで発生するかが分かりませんので、取り敢えず偶発的に発生すると考えるしかありませんが、侍化(ロッカーボールの儀式)の適正も何らかの遺伝的因子に依るので、それによって発生するキーユニット(鍵)が「箱の鍵」…「パンドラの箱」の鍵穴にハマる条件もまた遺伝的因子に依って決定される筈ですから、DNAの塩基配列が偶々一致して「箱の鍵」が決定すると考えるべきでしょう。だから、八丸が人工的に生み出された養殖物の「マンダラの箱の鍵」(の一部分)であっても、偶然、「パンドラの箱の鍵」としての遺伝的因子を獲得してしまったと考える以外ないように思います。
つまり、八丸は養殖物の「マンダラの箱の鍵」ではあるけれど、偶々…天然物の「パンドラの箱の鍵」でもあった訳です。偶然…というのは多分、この世界を創った不動明王の遺した何らかのプログラムの結果であると受け入れればいいと思います。不動明王はこの世界の行く末を後世に託しその手段を「パンドラの箱」と「マンダラの箱」に分けて不動明王自身にすら開けられないように「鍵」を掛けたのです。だから万が一にも後世の有志が「箱の鍵」を逸してしまわないように幾重にも配慮したと思います。八丸の発生も誰かが「鍵」を不正に取得しようとした場合にそれを阻止する為に発動するルーチンなのだと思います。
そう考えれば偶然が偶然でもなくなります。そもそもが不動明王が自然というものを創造して、そこで起こる全ての事象のルールをお決めになった(=プログラムした)のですから!!だから「7つの鍵」がきっかり7つでダブってないのも偶然ではなくて必然なのであります。恐らく「マンダラの箱の鍵」の天然物も存在するんでしょうけど、それを探し始めたらまた新しい説明が追加される事態になるので考えないようにしましょう(笑)。そういう訳で、八丸は養殖物の「マンダラの箱の鍵」(の一部分)であり、且つ、天然物の「パンドラの箱の鍵」という事でハチマルではFA(ファイナルアンサー)です(笑)。
さて、横道に逸れまくりですが、花一さんの「烏枢沙魔流 花一と申す」と「私はもう烏枢沙魔流ではない」が矛盾しててワロター(笑)。これはまあ…言葉足らずで、昔は烏枢沙魔流に所属して剣士として修行を積んだ(から烏枢沙魔流の剣術を使いまーす!!)という意味と、今はもう烏枢沙魔流で任務に就いてはいませんよー!!という意味なのだろうなとは思います…けど、ここに登場する誰もこの矛盾に突っ込まないから、ここで発生する交々の感情が「笑い」などのエネルギーに昇華されなくて居心地が悪いのだと思います。簡単に言うと、この世界の情緒が僕らのそれとはかなり違うようです(笑)。
これももしかしたら不動明王の組んだプログラムの所為かも知れませんが、僕だったら速攻デバッグ(debug)しますけど…(笑)。不動明王としてはシュール路線だったのかなー(笑)。昔はこんな時に「シラケドリ」(ふ、ふ、古ッ!!)が飛んだもんだけどね(笑)。でも、ここで一発、誰かが突っ込めばそれこそ<ドッ>っと受けるのに勿体無い!!(笑)案外、それを新加入の苺ちゃんが担ってくれそうな気がしてるんですが、今はまだママを失った悲しみから立ち直れていないのでもう少し時間が必要かも知れません(笑)。仕方ないのでそれまではハチマルがツッコミ担当としてボーボボのビューティちゃんのコラでお茶を濁します(笑)。
続きまーす!!